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人生終わったと思った時のこと

東北大震災の年に僕は会社を倒産させてしまいました。

実際にはその二、三年前から資金繰りが苦しく何とか凌いでいましたが、地震により工場設備が壊れてしまい、建て直す資金もなく倒産
という道を辿る事になりました。
負債額は、5億円。その時の僕には
とても返済出来る額ではなく、
弁護士に相談し、自己破産を選択しました。お客様や取引先様に
多大な損害を与えておいて自分勝手
な選択をしたと思います。
言い訳をさせてもらえるなら
家族や子供達を守る唯一の道だったのです。
もちろん、お客様や取引先様にも
同じ様に家族やお子さんがいらっしゃる事は重々承知していました。
僕の失敗の為に関わった全ての人の人生を狂わせてしまうかも知れない。
でも、子供達は守ってあげたい。
苦渋の決断でした。
決めたからには、色々な思いがありながらも前に進むしかありません。弁護士さんと一緒に淡々と倒産処理と自己破産の手続きを進めて行きました。
手続きの中で裁判所に呼び出され取引先様がいる中で陳述みたいなものがあるのですが、鬼の形相でこちらを見ている方々を前に、申し訳無さと、恐怖心で正直その時の事は覚えていません。ただ、怒りに満ちた声で罵声を浴びせられた事だけは鮮明に覚えています。
(具体的には書きませんが文字にも出来ない辛辣な言葉です。)

しばらくして、自己破産も認められ
法的には正当に一連の処理は終わるのですが、僕の苦しみはここからでした。


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