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地元にあたたかく響く歌声

谷山北公民館スプリングコンサート


 合唱団の指揮者として、また公民館講座の講師として、かねてよりお世話になっている鹿児島市の「谷山北公民館」で、「スプリングコンサート」が開催されました。令和6年3月2日のことです。

7団体が日頃の活動の成果を披露

コールたにきた


緑のポロシャツは春を告げる若葉のよう

 公民館の自主学習クラブ、シニア混声の「コールたにきた」は、
  ♪糸(中島みゆき作詞作曲・佐井孝彰編曲)
  ♪ジグザグな屋根の下で(やなせたかし作詩・信長貴富作曲)
 を演奏。かの名曲「糸」は、たにきたにしては短期間で仕上げる必要があり、さらにはリズムとの格闘が尽きませんでしたが、本番は堂々と演奏することができました。冒頭のユニゾンを聴いて「合唱団らしくなったな、成長したな」などと偉そうに思っていた私。このグループは初心者向けの公民館講座から発足し、コツコツと一から積み上げてきた合唱団。成長の喜びもひと塩なのであります。
 そして今や彼らの十八番とも言うべき「ジグザグ」は、軽快に楽しんで演奏してくれました。曲の魅力を伝えられていたら幸いです。

中山児童合唱団


お揃いのシャツはれんげ草のピンク色

 公民館を利用している中山児童合唱団も出演させてもらいました。 5歳から小学3年生までのたった3人で二部合唱を披露するというチャレンジ。それを聞くと大人は驚くのですが、当の子どもたちは意外と気に留めていません。堂々と歌ってくれる自慢の子どもたちです。
 ♪さんぽ(中川李枝子作詞、久石譲作曲、富澤裕編曲)
 ♪野に咲く花のように(杉山政美作詞、小林亜星作曲、弓削田健介編曲) 
 ♪にじ(新沢としひこ作詞、中川ひろたか作曲、井口モエ編曲)
の3曲を演奏しました。3人ともメロディではないハモリのパートを歌いたがるので、3曲で分担を変えながらの演奏。子どもたちの堂々としたそして可愛らしい演奏に、会場はとてもあたたかい空気に包まれました。子どもたちの歌声は、宝。

よくがんばりました!

大切な「地元」

 この「谷山北」地域は、私にとってまさに「地元」。この地域の小学校と中学校を卒業し、この地で合唱に出会い、今があるのです。
 この16年、合唱指揮者としての歩みを進めていく中で、この地に「子どもたちの歌う場」を作ること、「大人たちの歌う場」を作ることは大切にしてきた方針であり、両団ともコツコツとじっくりと育んできた「大切な場所」なのです。(その歩みの中でさらに母校である谷山北中学校合唱部のコーチにも就くことができたことは大きな喜びでした。)

 両団とも指揮者が私と言うこともあり、残念ながら身体がひとつしかないものですから、この日は合同でウォームアップを行いました。
 同じ部屋で、大切に育てている子どもたちと大人たちの歌声が重なるという喜び。内心じんわりと嬉しかったのです。

 16年前の自分におしえてあげたい。あなたと共にこの谷山北で合唱を楽しむ人たちがいるよ、と。地道にやってきたことはちゃんと根付き、芽吹き、花開いているよ、と。

閉会あいさつと全体合唱も

 参加団体から持ち回りでと言うことで、今回は私が「閉会のあいさつ」と「全体合唱(春が来た)」の指揮をさせて頂きました。
 その場でも申しましたが、「地元」にこんなにも多くの合唱・音楽を楽しむ方々がおられると言うこと、そしてそれを聴き受け止めてくれる方々がおられると言うことが、本当に嬉しいのです。これからもますます、この「地元」が音楽で心ゆたかな街になりますように。

 出演者の皆さま、ご来場の皆さま、そして谷山北公民館の皆さま。ステキな機会をありがとうございました。
 スプリングとは名ばかりで寒い寒い日でしたが、春の訪れを確かに感じた、ステキなコンサートでした。

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