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Leica M10-D

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Leica M10-Dを中心にM型ライカの使い方や特徴を解説し、作例写真と共に紹介します。プロのフォトグラファーから見た印象と、撮影や設定のちょっとした小技も解説しています。
Leica M10に関するムックマガジンです。使い方や設定だけでなく、撮影された写真やライカにまつ… もっと詳しく
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#カメラマン

夜撮とアナログダイヤル

夜もずっと首からカメラをぶらさげている。 日中のこの時期は太陽の照射角が低いので、割とどの時間帯でも良い光がある。日が暮れる時間も早いので、完全に暮れてしまうまでのマジックアワーで撮るのもいい。 夜もよい。仕事が終わり、人間が活動する時間帯だ。スナップしたいと思う場面が多いのも夜な気がする。コロナ状況で来週から再び飲食店の営業自粛がなされると発表された中でも、街は賑わっている。 x100fやLeicaのようなアナログダイヤルのカメラでは、夜でも感度を変えずに撮影している

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スタジオ撮影でM10Dを使ってみた

スタジオ撮影に適したカメラは、一眼レフか今ではミラーレスだと思う。 それも、ストロボ接点がついており、PCと接続できるようなUSB等の端子がついているハイエンドなカメラ。 なぜか? まずスタジオを使うということは、クライアントに納品する写真を撮るという明確な目的があるからである。多くのスタジオが時間によって料金が加算されるシステムだから、経費を削減するためには撮影時間は短ければ短いほうがいい。 短い時間で、クライアントの満足する写真を撮ることができれば、費用対効果も上

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35mmレンズしばり

50mmレンズに負けじと劣らず、35mmレンズは凡庸だ。 いや、凡庸さで言えば35mmのほうが勝っているかもしれない。 また焦点距離の話かよと思われるかもしれませんが、35mmと50mmが好き過ぎるので許してください。コンパクトなシステムを目指している人や、人物撮影が好きな人、旅が好きな人、日常を撮りたい人、人間を撮りたい人、写真を勉強したい人、めんどくさがりな人、歪みが嫌いな人、軽いのが好きな人、写真が好きな人は、みんな好きだと思います。語りたがりな人は「焦点距離で哲学

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現行ズミクロンのフレアの出方

前回の続きです。 ズミクロン35mmというレンズのフードありなし問題について書きました。 フードをつけないと、光の進入角度が浅くなるため、フレアやハレーションが出やすくなります。 オールドのズミクロンは、このフレアやハレーションが盛大に出ることで有名。フレアを意図的に”味”として使うのは、シリアスな写真家からすると結構「ダサい」んだけど、場合によっては効果的なことも確かです。趣味写真の場合は好きならがんがん入れたって問題はないと思います。 今回は現行ズミクロン35mm

ズミクロン35mmのレンズフード、つけるかつけないか問題

ズミクロン35ミリのレンズフードをつけるかつけないか問題というのが存在するらしい。 今までは、レンズのフードはつけて使用してきた。 アシスタント時代に「プロは有害光をカットするために、フードをきちんと装着する」と師匠や先輩方に教わってきたし、そのようにするのが当たり前だと思ってきた。 しかし最近、ズミクロン35mmに関しては、つけなくても良いのではないかと思うようになった。 いや、正しくは、このレンズはつけない方向性もあるのだと。 フードの役割は主に2つある。

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Summicron 35mm ASPH. レビュー

はじめに今年に入ってズミクロン35mmを使うようになったので、このnoteでレビューめいたものを書いてみる。noktonの40mmを買おうか迷った末、ファインダーが合わないのが気になり、気がつけばsummicron 35mmをポチっていた。 ライカで使うレンズはどういうわけか今までずっと50mmだった。レンタルして一時的なテストのために、28mm、35mmはズミルックス含めて試してはきた。しかしフィルム時代のMPでも、デジタルになってのM10-Dでも組み合わせるレンズは50

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簡単! LeicaM10Dのファームウェアアップデート方法

M10-Dは液晶が無いので、ファームウェアの更新に悩みます。 思ったより簡単でシンプルでしたので、備忘録も兼ねて、こちらに書いておきます。 ファームウェアは↑詳しいリンク貼っていますが、簡単に言うとデジタルカメラを制御しているソフトウェアです。メーカーによってはこのファームウェアの更新が頻繁にあり、バグの修正や、ピント能力の向上を行っています。カメラはどうしても機械的な”ハード”(ボディ)に制約される部分が大きいのですが、ファームウェアを最新に保つことで、ソフト(心)はい

再会して再開する、M10-D

ライカはずっとMPを使ってきた。根は真面目な性格のせいか、20代の終わり頃、ずっと敬遠していたものを手にとった。写真を仕事として扱う一人の人間として、写真自体を生み出す機械に関しては誰よりも熟知していなければならない。基本のライカを使えずしてカメラマンは名乗れないだろう。そんな過剰な思い込みもあったと思う。そして僕が好きな写真家は様々なカメラを使うタイプの人が多かったことと、35mmという写真の伝統、あるいは写真の父としてブレッソンやロバート・フランクの影響ももちろん大きい。

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台湾 with LeicaM10-D

 2019年10月、マラソンを走るために台湾に向かった。二泊しただろうか。レーススタートが早すぎて、深夜早朝が入り乱れ感覚的には一泊二日の弾丸だったような気さえする。  夜、台北に到着して空腹を満たすために街を歩いた。インドネシア行きのトランジットで、台湾は過去によく訪れている。5,6回は来ているだろう。しかし最後に来たのはもう随分前のことで、夜の街の印象は僕に新鮮に映った。何かが変わっていることは分かる。しかしそれが何かはわからない。  レースで疲れ果てて半分はホテルで

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