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Leica SL2-S

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Leica SL2-Sの使い方や癖を綴るエッセイのような解説書。作例写真と共に紹介します。プロのフォトグラファーの視点から、撮影や設定のちょっとした小技も解説しています。Leic… もっと読む
Leica SL2-Sに関するムックマガジンです。使い方や設定だけでなく、撮影された写真やライカに… もっと詳しく
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記事一覧

撮影機材の最小単位

こちらでカメラの話をするのは久々かもしれません。 最近の撮影システムについて。撮影システムというほどでもない。ボディ1台にレンズ2本なのだから、システムなんてそう大袈裟なものでもない。 しかし自分の中ではこのセットであらゆるものを撮る事ができるという点で、使用のある程度のルールが形作られているという点で、一応システムと呼びたい。 日常の写真から、仕事での撮影まで対応できて、移動の時には軽量コンパクト。僕は人物や風景や、最近はもっぱら旅や取材やドキュメンタリー寄りの撮影が

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この夏の常用レンズとして、エルマリート28mm

最近は常用としてSLに28mmを付けています。 普段は圧倒的に35mmと50mmですが、気分を変えたくてエルマリートの28mm。 現行の前期型です。 現行は35mmズミクロン同様に前期・後期で分かれていて、前期ははめ込み型フード、後期はねじ込み型フードの違いです。 重さは175gでMレンズでは最軽量の部類。SLにつけておよそ1175gです。 機材の軽量化に重きを置いて、システムを考え直します。これがうまくいけば、近々ズームレンズをやめるかもしれません。 28mmの

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SL2-SでMレンズを使って動画撮影する時に起こる問題

LeicaSL2-SでMレンズで動画撮影を行う際の大きな問題に気づいてしまった。 レンズプロファイルを当てると、レンズ補正パラメータの作動によって、周辺にムラが起こる。これはプロファイルを切ると解消できる。指摘している人が見当たらないのはなぜだろう。ライカ側も気づいていないのか。 「周辺光量落ち」はレンズの味を活かす意味では、撮影内容によっては許容できる。しかし映像撮影時のあのムラはあってはいけない。かと言ってOFFにしてEXIFにレンズ情報を残せないのも嫌だし。困った。

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SL2-Sにメッツのストロボを合わせる

ツイートより。 クリップオンを使う撮影が出てきて、久々に購入しました。ゴドックスでもよかったのですが、どうせ新規に購入するなら面白いものがないか探していて、たどり着いたのがこちらのメッツです。 本家のGN40のものと同等のサイズ感で、ミラーレスに特化している感じがわかります。ゴドックスや、他の日本のメジャーメーカーから出ているストロボは、まだまだ一眼レフ時代の大きなサイズが多いんですよね。 せっかくカメラが小さくなったのに、ストロボは変わらずデカいという。これでは何

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SL2-SでLOG撮影しないことで得られるメリット

こんにちは。春が終わり新緑が芽生えだして、すっかり写真の季節となってきましたね。 今回の結論から SLでなくても、シネマカメラではないマルチロールカメラで動画の撮影を行う時は、その設定に迷うと思います。最近はミラーレスでも10bitで撮れたり、RAW収録が出来たりと、シネマカメラ意識の機種が増えてきました。なので設定の幅も広がり、余計に迷う原因となっています。 少し前までは、動画モードにしたら、形式はMP4、あとは解像度を選べるくらいだったと思うのですが。嬉しい反面、ど

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SL2Sに35mmレンズをつけて撮る

みんな大好き35mm。 自分にとっては50mmと同じくらい日常に寄り添ったものだけれど、近いようで、50mmと完全に重なることのない魅力が詰まった焦点距離。 だから、どちらか一つというわけにはいかない。長らく両者の焦点距離を使用してきて、結局出た結論がそんな感じ。しかしそれは28mmでも80mmでもあらゆる焦点距離に言えることかもしれない。近いけれど、代替できない魅力がそれぞれの距離にあるということ。人と人の距離感がそれぞれ異なるようにね。 僕にとって35mmといえば、

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SL2-Sの動画用セットアップ再考

昨日は動画撮影機材の見直しをしていました。というのも、先日iPhoneで撮影した動画が思ったよりも良く撮れたからです。 これまでもiPhoneで撮影することはありましたが、フィックスでの撮影はそういえばあまりしていなかったなと思いました。きちんと三脚に固定して、ムーブを最小限に行うと4Kでミラーレスライクの絵が撮れます。13proを使用しているので最新の14だともっと進化していることでしょう。 こうなると、SLの動画使用の存在意義を再考する必要があります。 もちろん、シネ

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LeicaSL2-SでLUTを使う手順

Leica SL2-SでライカオフィシャルのLUTを当てる手順をまとめておきます。 最近ご本家のウェブサイトアップデートが激しいせいか、LUTをダウンロードする場所も非常にわかりづらくなりました。これまでは普通に「SL LUT ダウンロード」という検索ワードで一発で飛べたんですけどね。 このマガジンではお馴染みですが、一応環境を書いておくと ・撮影 LeicaSL2S ・10 bit L-LOG ・Final Cut Pro Xで編集 という条件です。 LUTさえダウ

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ライカSL2Sの上部ボタンの違和感

もう長らくだけど、ライカSL2Sの上部液晶の隣の丸ぽちのクリックに違和感がある。 カチッと入るのに固かったり引っかかる感じがあったり、逆にクリック感が消える時があったり。何度か押していると正常にクリックできるようになるのだが、寒いと特に固まりやすいようだ。 防塵防滴を過信しすぎて、雨の日も風の日も持ち歩いて濡らしたせいか。 いや、原因ははっきりとわかっている。多分あの時。そう、首からぶら下げていて、クラブかどこかでジントニックかラムコークをこぼした時。何か甘い類のドリン

マルチロールカメラとしてのSL2-Sの実力

およそ1年半、SL2-Sを仕事でも日常でもガシガシ使ってきて、写真と動画のマルチロール機としてのポテンシャルがようやくわかってきました。 スチルの仕事の割合が多いため、最初はこのカメラでどう写真を撮るか、写真においてどのような可能性があるのかを探るので精一杯でした。 Mレンズとの組み合わせ、またSLレンズとのマッチングはこれまでこのマガジンで書いてきた通りです。 今年の夏頃から、過去の動画作品の整理も兼ねて、再びYouTubeに動画をアップし始めました。それと同時に、こ

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SL2SからPCへの写真転送のストレスを無くす方法

SLに限らずですが、みなさんはカメラからPCに写真を移す時、USBを接続する派ですか、それともSDカードをスロットに差し込む派ですか? CFカード時代は、カードを触ると静電気でデータが飛ぶことがあるから、なるべくカードは抜き差ししない、などという注意もありました。 SDカードになってそのリスクは随分軽減されたとは言え、カードの毎回の抜き差しは接触部分の摩耗につながります。 そして最近のMacはSDカードスロットがなくなりましたので、別売りのアダプターを介してSDカードを

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SL2Sを1年半使い込んでみてのエイジング報告

そもそもSLはエイジングするのか。 結論を言えばエイジングする。それはこの後たっぷり写真と共に説明するとして、まずはエイジングについて。 ライカ、特にM型を使う人は経年変化する物体が好きだったりする。それは例えばレザーのバッグだったりシューズだったり、あるいは使い込んだオーク材のテーブルや椅子、さらにフェチ的な人であれば、色褪せたカーテン、背表紙の焼けた本。 巷で流行中のクラシックカメラやオールドレンズといった類も、大きく括ればそのような「古いモノ好き」の流派の中にある

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SL2Sで動画と写真をうまく行き来するには

この日記ではほぼLeicaSL2-Sというカメラを使用して写真を撮っている。 SLはボタンひとつで写真と動画モードの切り替えができて、かつ別々の設定が出来るため、写真を撮っていて動画も撮るということがシームレスに行えるハイブリッド機だ。 だがなかなかハイブリッドに扱えず片方に集中してしまう。おそらく脳のせい。写真と映像を撮る時の脳内モードが異なるのだ。その両者をいかにマージしていくかを考えていて、トレーニングというか新たな実験を始めている。 ところでSL2SでLOG撮影

SL2Sファームウェア4.0のパースペクティブコントロール

Leica SL2-Sのファームウェア4.0にパースペクティブコントロールという面白い機能が付いた。 今さらSL2-Sのファームウェア4にアップデートしたら、パース補正機能が。撮った瞬間にカメラ内のセンサーによってパース補正してくれる。これがカメラ内処理されることは画期的で、新鮮すぎるのだが、写真的立場からはいかがなものか。 例えば、賃貸物件の建築写真を量的に撮る仕事などではすごく役に立つかもしれない。少し試してみたけれど、補正の正確性はすごく高くて、後処理不要なレベル。

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