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「人間にとって本当に豊かな生活とは何か」

「言葉の企画」第2回目の講義を終えて・・・。

課題を提出した時に、
中身がないのに体裁を整えてとりあえず出した感覚が自分の中にあった。

本当につくりたいと思ってますか?本気の提案でしょうか?

阿部さんにはっきりと指摘されて恥ずかしくてむず痒いような・・・。
前回の課題についてはこうした方がいいというアドバイスをもらえていた。
今回ののっぺらぼうな企画書は改善以前の問題だった。
課題の対象にしっかり向き合えず、むしろ拒絶している気持ちさえあった。
自分の感情が全く表れていない企画書になっていた。
むしろ自ら感情を隠しているような感覚さえあった。


そんな感覚の中で、昔のことを思い出した。

高校2年生の冬に阪神淡路大震災を体験した。
そこからの1年間ぐらいは現実から目を背けるためなのか、
自分の姿も自分で見えていなくて、放つ言葉も嘘偽りがほとんどで、
現実と別の世界を無意識につくりあげて自分を守っていた気がする。

そんな自分を変えてくれたのが
1997年に京都国立近代美術館で開催された展覧会で出会った
ウィリアム・モリスのことばだった。

「人間にとって本当に豊かな生活とは何か」

この問いが
目に見えていることだけが全てではなく、
その奥底にある何かが本当の豊かさをつくるのだと教えてくれた。

あの時もことばに救われていたんだ、と思うと、
もっとことばを大事にしたくなってきた。

自分に対して放つことばも、
誰かに向けて放つことばも、
想いを込めて放つ。


モリスのことばに出会う前のあの時も
おそらく自分を守るために本当の気持ちに蓋をしていたのだと思う。

自分をさらけ出せない企画書は相手に何も伝わらない。
前回のメモにも同じことが書いてあった・・・。
人はいきなりは変われないから、意識し続けて習慣に落とし込みたい。
決して楽しいことではないかもしれないけれど、
痛みを伴いながらでも自分を変えていきたい。

2回目にして早くもブレてしまった当初の目標に立ち返りたい。

伝えたいことがある。
それを自分が広めることで産業の構造が変わる。
伝わらないとつくり手の想いを無駄にしてしまう。
だから相手に伝わる表現ができるようになりたい。

頭の中は居心地がいい
聞くのは簡単、やるのは難解
やればやるだけ上手くなる

阿部さんの講義の中でのことばの通り、
やればやるだけ上手くなると信じて
表現することにチャレンジしていきたい。

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人生の中で
最高に幸せであることは
人のために役に立つことと
規則正しく仕事をすることである。
役に立たないものや
美しいとは思わないものを
家に置いてはならない。

これらもモリスが遺したことばである。
・・・身に沁みる。
さあ、まずは毎朝掃除しようっと。

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