人間=微生物という不思議な話
人間は実はほとんど微生物であるという本を読んだ。
「あなたの体の9割は細菌」という本でここ最近で一番タメになった本になるだろう。
代表的な例をあげよう。
マウスは遺伝子情報の数が2万3000個ある。小麦はなんと2万6000個。
まだ人間の遺伝子が解明されていない時は人間の遺伝情報の数は5万5000個くらいなんじゃないの?
というのが科学者の大方の予想だった。
で、結局出たのが
「2万1000個」という数だった。
ちなみにミジンコは「3万1000個」
つまり遺伝情報的な話をすると
我々人類はミジンコ以下の存在
だったのだ。
しかし、人間というのは身体中にたくさんの微生物を棲まわせている。
皆さんも最近聞いたことがあるように腸内細菌だとか、常在菌とか聞いたことがあるんじゃないかと思う。
その微生物を集めると遺伝子の総数は急に440万個になる。
遺伝子情報の数で言えば
「ヒト」と言える細胞は0.5パーセントしかない
のだ。
では、この細菌類を全て取ってしまうと何が起こるのか。
過去に、そういう例に人間がいたがそれは無菌室で生きるしかなくなり、少しの感染を侵すとあっという間に死んでしまうという結果になった。
つまり我々がこの地球上で生きているのは「細菌類」がいるからと言っても過言ではないし、実は細菌類の活動如何によって
「メンタル」や「知性」まで全て変わってしまう
というデータまである。
太りやすさや、メンタルの崩しやすさはこの体に棲む細菌群がバランスを崩すことによって訪れるというわけだ。
で、ここからは面白いデータがあり、
「瞑想」すると腸内細菌が活性化
するというデータがある。
「瞑想」をある程度のレベルでやったことがある人なら経験があると思うが、メンタルの変化や健康状態の向上、眠れないのが眠れるようになったりと様々な作用を「体感」レベルで感じることがある。
つまり、「瞑想」などの行為は体の微生物に働きかけているんじゃないか、という仮説が立てられるのではないかと思うのだ。
よく、気とかエネルギーと言われているものも多分にその可能性はあり、タンパク質ベースでない何か「生き物」に働きかけているという考え方だ。
ある程度、東洋思想的な、もしくは宗教的な書を読んだり勉強したりしたことがある人間ならここでピンとくるかもしれないがいわゆる「霊」的なものは全て「微生物的な」ものであるということもできるかもしれない。
リチャードドーキンスという生物学者がいて、徹底的な宗教批判(というよりキリスト教批判者)なのだが、彼は人間が得ている「情報」というものを生物学的なモデルで説明する「ミーム」という概念を問うている。
ちなみに彼は仏教や東洋思想系に関してはあまり宗教とは思っていないらしく著書では生活訓的なものだと記していた。
ここまで色々記したが、結構私は生物学的なウンチクが好きで理系だと思われがちだが完全な「ど文系」だったりする。
今後のマーケティングはきっと「微生物」というのがキーワードになるだろう。すでに腸内細菌系のコンテンツはヤクルト2000などでバカ売れしている。
しかし、「よく眠れる」というわかりやすいベネフィットベースのものであり本当に健康になるためにはきっと健康食品に書かれがちな三食バランスよく食べて規則的な生活をしろ!という全く売れようもない中身になってしまう。
これではモノは売れない。モノを売るためにはわかりやすい「刺激」が必要なのだ。
ここにコンテンツマーケティングの入る隙間がある。
最初に紹介した本のタイトルのように「刺激的」な事実を見つけて
健康的な生活をオススメすることができるのだ。
マトモなものほど、「刺激的に」売る。
もし、マトモな提案を顧客にしたいのであればあるほどコンテンツマーケティングしかないと私は思っている。
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