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令和版粋なゲーマー養成講座:ライトサイド4:自己表現としてのゲーム製作

解説:昔々、だいたい25年ほど前、エンターブレインのTRPG専門誌『ログアウト』で連載していた『粋なゲーマー養成講座』の続編的な何か。今回は自作TRPGとその周辺環境について語っておきたい。

文:朱鷺田祐介 イラスト:田中としひさ

ようこそ、私の研究室へ。


 TRPGシステムの多くは書籍、または、玩具流通を経て消費者の元に届いていたが、21世紀になり、その供給形態は大きく変わった。既存のルートに加えて、同人TRPGは、商業製品と同レベルのDTP、印刷クォリティを獲得する一方、電子書籍化の加速により、DriveThrough RPG、 Kindle、Amazon、Booth、DLSITEなどのウェブ販売サイトで国境すら越えてデータが行き交うようになった。これに加え、日本では、クトゥルフ神話TRPG(以下CoC)の拡大によって、同人シナリオやプレイ配信が増大、TRPGライツを規定して対応するほど、ユーザーサイドからの発信が大きな影響を持つようになった。卓修羅と呼ばれるほど熱心に遊ぶオンセ層は、そのまま、同人文化の需要者となり、発展したDTP技術を持って自らクリエーターへのシームレスに移行していく。その大半は、CoCのシナリオ集やリプレイ集へと流れ、コミケのクトゥルフ島がその他のTRPG島より広いという、往時のD&D、SWでもなかった事態にいたったが、わずかながら、広大なTRPGの可能性に出会い、オリジナルTRPGの制作に進む者も出てきた。多様化する消費形態、バランスを崩した需給状況の中で何が起こっているのだろうか?
 それはさておき、『シン・ウルトラマン』は見ました?

令和4年6月

 なお、本稿はフィクションです。ええ、フィクションですよ。フィクション! わかりましたね?

オリジナルRPGを作りたい!


 さて、前回。「信長の黒い城」(*1)なるTRPGを遊んだ、とある邪神系コンベンション(*2)の一同。

【主な登場人物】
難解好夫(なんかい・すきお。59歳、フリーランス、TRPG歴40年)
難解ひろこ(なんかい・ひろこ。旧姓・曖昧(あいまい)。46歳。自営業。和装小物製作、TRPG歴27年)
色々知照(いろいろ・しってる。52歳、政府外郭団体系NPO管理職、TRPG歴36年)
少々梶郎(ちょっと・かじろう、47歳、邪神系コンベンション主催者、会社員、TRPG歴35年。親ばか)
少々梶理(ちょっと・かじり、14歳、CoC大好き中学生、TRPG歴半年、通過リスト50+)

「信長の黒い城」(朱鷺田祐介 コノス)

梶理:面白かった! (*3)
ひろこ:なかなか爽快感がありましたわ。
梶理:じゃあ、父よ、梶理はRPGが作りたい!
少々:パパにまかせておけ! 100倍カッコイイ、RPG作るぞ!

 ……という訳で、梶理ちゃんがTRPGデザインに挑戦することになった。

難解:それでどんなTRPGシステムを作りたい?
梶理:『比叡山炎上』(4)?
難解:それはCoCだろうに?
 ……というか、CoC以外のゲームの経験は?(*5)
梶理:『信長の黒い城』?(*6)

 それは今、やったゲーム。

難解:せめて『インセイン』(*7)とか、『トレイル・オブ・クトゥルー』(*8)とか、『Kutulu』(*9)とか。
梶理:『インセイン』は名前を聞いたことがあるけれど……。
難解:100年早いわ!
少々:娘に怒鳴るなあ!(*10)

 難解さんと少々父のバトル処理に10分ほどかかったのはさておき。
 色々さんが社会人らしい仲裁に入ります。

色々:どんなTRPGを作りたいか、梶理ちゃんが考えてください。
 我々がバックアップします。
梶理:ありがとうございます。
色々:じゃあ、次の日曜日は例会(*11)だから、そこでネタを考えようか。作ったものをどこで出すかとかは、まあ、その先で。(*12)

セカンド・インパクト


 そんな感じで、解散した後、2022年5月13日(金)早朝。

難解:ちょっと映画館行ってくる。(*13)
ひろこ:行ってらっしゃい!

 3時間後。

難解:……。もう1回、行く。ひろこ、来い。(*14)
ひろこ:映画館?
難解:ああ。
ひろこ:るんるん。

 そして、2022年5月15日(日)。
 某邪神系コンベンションの会員向け例会。

ひろこ:……ということがあったのよ。
梶理:あ、『シン・ウルトラマン』(*15)見たんですね?
 私も昨日(土曜日)見ました! お父さんと一緒に。
 面白かったですよね?
ひろこ:1回?
梶理:1回。
ひろこ:うちの旦那はもう4回見たわ。
梶理:え? 今日、日曜日ですよ? 金曜日に公開なのに、難解さん、変!
ひろこ:まあ、うちの旦那、中学生の時に公開された『スター・ウォーズ EP4』(*16)を高校生になるまでに20回見た人だから。(*17)
梶理:同じ映画を20回?
色々:昔ながらのオタクは、好きな作品を何度も見るよ。『カリオストロの城』(*18)を100回以上見たヤツとか、『ガルパン』の爆音上映(*19)を毎週見に行くヤツとか。
ひろこ:そういう訳で、うちの旦那、今日はあまり役に立たないと思って。

 見れば、難解さんは会場の隅でPCとにらめっこし、派手にキーボードを叩いている。

色々:考察勢(*20)とバトル中ですか? 難解さんも若いなあ。
少々:色々さんはやらないんですか?
色々:ネットは議論に向いてない(*21)し、カタギと会話(*22)するのは仕事だけで十分ですよ。50越えてやることじゃない。
ひろこ:まあ、うちの旦那も『アオイホノオ』(*23)世代だし、ウルトラマン直撃だし(*24)。
色々:まあ、予想はしていた(*25)
 じゃあ、まあ、どんなTRPGを作るか、そういう話をしようかね?
 梶理ちゃん、何か考えてきた?
梶理:なーんにも思いつかなかった。てへ。
色々:うわああ。なんにも?
梶理:・・・ていうか、だいたいのことは、CoCで出来るし。(*26)
色々:ベーシックRPG(*27)は有能だからなあ。
梶理:これ、遊びたい! ってなった時、CoCで出来るじゃんってなっちゃってねえ。CoCなら、現代ものでいいし、ホラーは出来るし、うちよそ(*28)が好きな人もたくさんいるし。(*29)

諸葛孔明の3つの袋


ひろこ:じゃじゃーーん。そういう時のために、孔明から3つの袋を預かっておる。
梶理:孔明?
ひろこ:諸葛亮孔明(*30)。三国志に出てくる蜀の軍師だけど、最近、渋谷に異世界転生した。(*31)
色々:「パリピ孔明」(*32)、アニメ化してましたね。
梶理:見てます!
ひろこ:まあ、今回、旦那がアレなんだが、そこで3つの助言を袋に入れてくれました。困ったら、順番に開け!とのことです。
梶理:おおおお!
ひろこ:はい、どうぞ。
梶理:では、1つ目を開けます!
 じゃじゃーーん。メモが入ってました。

「自分のカバンを開けろ」

梶理:はあ?
色々:まあ、開けてごらん。
梶理:…といっても、CoCのルールブックとダイス、クトゥルフのシナリオ、クトゥルフのマンガしか入ってませんが?

色々:クトゥルフばっかやね。じゃあ、クトゥルフを遊べるゲームを作ればいいんじゃないかな?(*33)

梶理:え? でも、CoCがあればいいんじゃない?
色々:なるほど、孔明はこの展開を想定していたのか?
 あ、これが……難解さんから頼まれたヤツね。

 色々さんが、引っ張ってきた重そうなキャリングバックからどんどこどんと本を積み上げる。

クトゥルフ神話が遊べるTRPG(朱鷺田所有の一部)

梶理:えっとこれは?
色々:難解さんに頼まれたヤツ。
 全部、クトゥルフ神話が遊べるTRPG。
梶理:えーーーー。

クトゥルフ神話が遊べるTRPG


梶理:これ、全部?
色々:とりあえず、難解さんからもらったリストのうち、発掘(*34)できたものだけね。
梶理:え?え????

 積み上げられたルールブックの山に目を白黒する梶理ちゃん。

色々:まず、CoCは梶理ちゃんも持っているから省略『比叡山炎上』は、第六版からのスピンオフ(*35)なので省略。
 クトゥルフ神話テーマを名乗っているだけでも結構ある。
 まず、「暗黒神話TRPGトレイル・オブ・クトゥルー」(TOC)

梶理:あ、カッコいい!
色々:ガムシュー・システムという、情報収集に向いたシステムを使っていて、雰囲気の出しやすいのが魅力かな。使うダイスはD6。
梶理:え、それでゲーム出来るんですか?
色々:そもそも、情報収集に失敗する、というのはよくない(*36)というデザインポリシーで、もとは探偵物とかを扱っていた。技能があれば、そもそも情報は自動的に入るじゃろ? という思想。難解さんもいいゲームだと言っているが、どうも回せない(*37)らしい。
梶理:え、何でも出来るんじゃないんですか?
ひろこ:あの人、根っからのダイス振りたい人間(*38)だから。
梶理:あ、そういう人、いますねー。わくわくしながら、ダイス振る。
色々:次は、「D20 コール・オブ・クトゥルフ」(*39)。
梶理:D20?
色々:20面ダイスのことね。
 D20は世界最初のTRPGにして、ファンタジーRPGの最高峰「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」3版(*40)の基本システムを使った作品ということ。バトルも出来れば、ホラーも出来るというのがポイント。逆に、ここからルールやデータをD&Dに持っていってクトゥルフの邪神とファンタジーのキャラが戦うってのもあり。今年、ホビージャパンから出る予定の「クトゥルフの呼び声」(*40)がこれに近いんじゃないかな?
梶理:特にバトルはしたくないです。(*41)
 あと、分厚いルールもちょっと。(*42)

色々:CoCは厚くないんか?(*43)

梶理:必要な時しか読まないし、ルールは動画で覚えたし。
色々:まあ、先に行こう。

https://kutulu.jp/


 軽めのルールがいいというなら、今年翻訳が出たばかりの「KUTULU」(*44)だな。これはアメリカではなく、スウェーデン発の作品(*45)で、GMが信頼できない語り手になるというのが特徴かな。(*46)
梶理:?????
色々:狂気の度合いが進まないと、神話生物の存在を見ることすらできないんだ。だから、GMの情景描写が信頼できるとは限らない。
梶理:・・・
ひろこ:色々さん、梶理ちゃんがついてきていないよ!(*47)

何をするTRPG?

色々:あ、ごめんね。
 じゃあ、すこし端折るね。「クトゥルフ神話が遊べる」TRPGというのは色々あって、何をしたいかで考える必要がある。

1:クトゥルフ神話をモチーフにしたホラーTRPG
2:クトゥルフ神話っぽいことも出来るホラーTRPG
3:クトゥルフ神話の要素が登場するTRPG
4:クトゥルフ神話の神格や邪神になれるTRPG

 ここまで紹介したのは1で、プレイヤーはCoCで言う「探索者」(*48)になって、クトゥルフ神話が係わるホラーな事件に巻き込まれたり、解決し たりすることになる。
 あと、この辺は、CoCにおける『比叡山炎上』や『ダークエイジ』(*49)みたいに、設定をいじったヤツだな。
 「レックス・アルカナ」(*50)は、滅びなかったローマ帝国が舞台だし、「Achtung! Cthulhu」(*51)は第二次世界大戦中に、ナチスが邪神を利用していた、という話だ。「Cthulhu Tech」(*52)は、地球がクトゥルフに支配された後の地球で、ロボット兵器に乗って邪神の手先と戦う。
少々:邪神対ロボっすか、デモンベイン(*53)みたいで熱いですね。
梶理:楽しそうですね。
色々:楽しそうだね(虚空を見る)。(*54)

    (間)

ひろこ:ところで(*55)、梶理ちゃんは、クトゥルフ神話、読む?
梶理:ちちのほんだなにある。ラヴクラフト、むずかしい。(*56)
色々:なぜ、アーニャ構文?(*57)
 まあ、昔はCoCを遊ぶのは、ホラーファンだった人が多かったんだけど、今は、動画経由で、小説からじゃないからなあ。(*58)
 一応、CoCは、クトゥルフ神話の世界を舞台に遊ぶ原作物のファンタジーRPGとして始まったんだ。
梶理:ファンタジー?
色々:最初に翻訳されたホビージャパン版「クトゥルフの呼び声」には、ファンタジーRPGって書いてあったんだよ。(*59)
梶理:ファンタジー?
色々:広い意味のファンタジーは、ホラーを含むと思う。(*60)
 ああ、こういう解説は本来、難解さんの担当なのに!(*61)。

 その頃、難解さんは、Twitterで、メフィラス星人がなぜ、最後の飲み屋で割り勘を選んだかについて、熱く語っていた。(*62)

クトゥルフ神話っぽいことって何?


梶理:CoCはファンタジーだというのは分かります。
 だって、うちよそ(*63)が出来るのはファンタジーですよね!
ひろこ:エモいのはファンタジー!(*64)
梶理:ところで、2のクトゥルフ神話っぽいことが出来るって、どういうことなんですか? 
色々:まあ、ホラーっぽいことが出来て、クトゥルフ神話小説によくある情景が再現できるとか。だから、CoCにハマった人に、次におすすめする作品として、「インセイン」(*66)のようなクトゥルフ神話も出来て、他のタイプの恐怖も扱えるホラーTRPGがあがる・
梶理:「インセイン」はよく勧められます!
少々:うちにもあるんだけどねー。(*67)
梶理:じゃあ、こんどマスターして!
少々:よーし、パパ、頑張っちゃうぞ!
 やっぱり、サメかな?(*68)

 盛り上がる少々親子。
 親子TRPGはちょっと夢である。(*52)

色々:変なオリジナルはやらないで、ベーシックなのを頼む。(*69)
ひろこ:「インセイン」もいいけれど、「ダブルクロス」(*70)のシステムがそのまま使える「クロウリングケイオス」(*71)もいいわよ。人間(ひと)としての限界に挑む感じ。あと、ロイス!(*72)
色々:でもあれ、みんな異能者でしょ?(*73)
ひろこ:むぅ。


エクリプス・フェイズ 第二刷 発売中


色々:ホラーっぽいことが出来るというなら、トランスヒューマンSFホラーTRPG「エクリプス・フェイズ」(*74)の方が、%方式だし、恐怖を表現できるストレス・テストもあるから、CoCにゲーム感覚は近い(*75)。元ネタのひとつは「エイリアン」(*76)だって明言しているし。
梶理:エイリアン? 何それ?

 今年14歳ということは、2008年生まれなんや。(*77)

色々:時の涙を見た。(*78)
 ねえ、少々、「エイリアン」見せてないの? 基礎教養だよ?(*79)
少々:ほらさあ、「コヴェナント」(*80)も「プロメテウス」(*81)もアレだし……。
色々:難解さんから、指示があったから「Alien RPG」(*82)も持ってきたよ。原作再現度も高いしねえ。
梶理:エイリアンとクトゥルフ神話、チガウ?
色々:根っこは一緒。そこに関しては詳しい人に聞け!(*83)

 その頃、難解さんは、Twitterで、巨大浅見はセクハラだ(*84)として映画バッシングを始めたツイフェミ(*85)とバトっていた。

クトゥルフ要素はどこにでも


色々:難解さんが解説してくれないと、俺の負担が!
ひろこ:先、進んで!
色々:「3:クトゥルフ神話の要素が登場するTRPG」は、本当にたくさんあって、それこそ元祖TRPGの「D&D」に始まり、「トンネルズ&トロールズ」(*86)以来、ありとあらゆるTRPGにクトゥルフ神話由来のクリーチャーやアイテムが進出している。例えば、アトラスの「真・女神転生」(*87)シリーズに、クトゥルフ神話の邪神が登場したので、TRPG版(*88)でもデータ化された。サイバーパンク&ファンタジーRPG「シャドウラン」(*89)の場合、グレート・ドラゴン、ダンケルザーンの遺産(*90)の中にネクロノミコンがある。
梶理:もうなんでもアリね。
色々:さらに、「クトゥルフ神話の神格や邪神になれるTRPG」がいくつもある。クトゥルフ神話の眷属が規定されている「神話創世RPGアマデウス(*91)」と「ビースト・バインド・トリニティ」(*92)が筆頭かな。
ひろこ:「真・女神転生TRPG魔都200X」のリプレイ(*93)で、PCがニャルになっていた!
梶理:PCがニャルとか、どうするのよ?

企画会議は圧迫面接?


 それはさておき、広げたTRPGの山を見て、色々さんもため息をつく。

色々:頼まれたが、これは目の毒だな。(*94)
ひろこ:もううちの旦那は!

 いそいそとしまい始める色々さん。

梶理:しまっちゃうおじさん!
色々:難解さんがネットバトルしている間に言っておくね。
 難解さんは「自由にアイデアを言え」とかいうけれど、たいていのネタに、「もう先人がやっている」って、突っ込むんだよ!(*95)
梶理:うわああ。
少々:圧迫面接(*96)じゃないですか!
色々:TRPGも1974年のD&D誕生以来、半世紀近い訳で、世界中にいろいろなTRPGがある。難解さんみたいに長いTRPG歴の人は、どうしてもそう言いたいんよね。(*97)
梶理:え、どうしたら、いいですか?
色々:気にするな。
 まあ、車輪の再発明(*98)でもいいんじゃないかな?

2つ目の袋は折り紙飛行機

ひろこ:じゃあ、二つ目の袋を開けてみたら?

「折紙飛行機に愛を込めて」

梶理:???
少々:もう1枚、何か入っているな。URLか。これはラブレターだな。
梶理:どゆこと?
少々:あれは確か……

少々:「Of Promises & Paper Airplanes」。
 海外の1ページTRPGで2人専用(GMレス)(*99)、恋人たちが思い出を語り合い、約束を交わし、空港で別れる物語。そのルールブックが折り紙飛行機になる。
梶理:うわ、ロマンチック。
ひろこ:エモいわ。
色々:少々さん、よくご存知ですね。
少々:いや、先日見つけて妻と……
梶理:ちち と はは らぶらぶ。
色々:この、この! リア充死ねばいいのに!(*100)

 色々さん、独身50代。人生大変。

色々:それはさておき、難解さん、こんな海外インディーズ系(*101)のまで、よく把握してますね?
ひろこ:そういうの、好きな人が知り合いの知り合いにいて(*102)、まあ、結局、Twitterで知ったみたい。(*103)

 そこでちょっと、梶理ちゃんに、少々父が「Of Promises & Paper Airplanes」のデモプレイをする。交換日記めいた質問のやりとりで、恋人の物語が出来上がっていく。そして、最後に、出来上がる折り紙飛行機。

梶理:ほわー、こういうのもTRPGなんだ!
色々:海外のインディーズには、こういうシングルテーマのミニTRPGがたくさんあるよねえ。
梶理:こういうのでもいいんだなあ。(*104)

そして、最後の袋は?


梶理:うーん、CoC以外にも色々ありすぎて、ぷしゅーです。
ひろこ:そういう場合は、3つめの袋をあける!
色々:そういや、そういう設定だった。
梶理:じゃあ、開けるよ。

 私は好きにした、君らも好きにしろ

梶理:えっと?
色々:映画の台詞だったかな。
少々:「シン・ゴジラ」ですね。(*105)

 そして、そこへやっとパソコンを閉じた難解さんがやってきた。

色々:難解さん! やっと来ましたね。
難解:待たせたな。じゃあ、ゲームをやるぞ!
一同:は?
難解:考えるな、行動するんだ!(*106)
一同:はあ?
難解:無駄な企画会議で、ネタをひねり出すのは無駄だ。新しいゲームが届いたんだ。そいつを遊ぶぞ!(*107)
一同:はあ?

 

解説っぽい何か

ここから先は

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