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ゆでガエルになってしまう前に、脳内の常識をアップデートせよ。『疑う力 - 堀江貴文』【書評】

皆さん、ゆでガエル理論ってご存知でしょうか?
『熱いお湯にカエルを入れると驚いて飛び跳ねります。が、常温の水に入れ、徐々に熱していくとその水温に慣れていく。熱湯になったときには、もはや跳躍する力を失い飛び上がることができずに、そのままゆで上がってしまう』というやつです。

社会を疑う力を身につけないと、ゆでガエルのように、気づけばゆで上がってしまい、身動きが取れなくなってしまう。本著『疑う力』は、「ゆで上がってしまわないための警告」。そう。疑う力が必要ということは、僕たちが真実を知らずに生きているということなんです。

常識って旧世代、つまりは人生を逃げ切れる世代が作ったもの。現在の制度だってそう。きっと年金ももらえるんでしょう。若者たちに支えられながら人生を全うできるんでしょう。そんな世代の遺産。

僕らはそれにどっぷり浸かっている。逃げ切ることができない世代である僕たちも同じようにそれに浸かっている。結果、どうなるのだろうか? そう。逃げ切り世代が上手く逃げ切ったあとの世の中で、ゆで上がってしまう。

快適で心地いい温泉にでも浸かっているつもりなら、それは大きな間違い。今すぐにでも、脳内の常識をアップデートしなければ。

世間の常識や、マスコミが垂れ流すニュースを盲信していては、一生バカをみる!
政治、経済からカルチャー、スポーツまで、
誰もが信じて疑わない「当たり前」のウソをホリエモンが突く。
新時代に必要なのは情報力と「疑う力」。
既得権益者と大マスコミが流す「洗脳情報」から目を覚ませ!
誰も言わない33の提言からみえる、堀江式「発想法」のすべて。

「知らないほうが幸せなこともある」「鈍感に生きる」など、世の中が上向きの時代は、黙って流れに身を任しているほうがリスクが少ない生き方なのかもしれません。が、世の中が下向きの時代には、それは最適な生き方ではない。だって、流れに身を任すことが身を滅ぼすことの唯一無二の手段だと思うから。

本著を読んで思う。職場の喫煙所でグチグチ言っていたり、居酒屋の隅でグチグチ言っていたり、そんなことをしていても何も変わらない。世の中を疑い、真実を手に入れ、正しく攻めながら生きたいと。衰退という名のディフェンスばかりを続けるのは、まったく意味がないと。

日本の税制を疑わずに、給与明細の税金の欄すら目も通さずに、税金を吸い上げられている人のなんと多いことか。もちろん、有益なことに使用されるなら価値ある税金。ただ、その使い道すら多くの人が知ろうともしないまま搾取される。

もはや世界規模でリリースされるサービスや提供される商品の一部が、日本での対応・販売を見送られるほど、経済的メリットとして感じてもらえなくなり取り残される日本。僕らはいつまで「日本は豊かな国だよね」と、あぐらをかいているのだろうか。

じゃあ、今の働き方ってホント? マスコミって真実を言ってるの? 原発は? 領土問題は? 健康志向の真実とは? 学歴や義務教育は必要なの? 社会保障や年金はどうなるの? 民主主義の向かう先は? 僕らが見ている常識とはいったい?

「そんなこと知らなくても生きていけるよね」きっとそういう人も多いのではないでしょうか。でも、どうせだったら楽しく生きて行きたい。楽しく生きるためのリスクが世の常識にあるのなら、徹底的に情報収集し、それを疑い、リスクを減らして行きたい。

本著はまさに「自分の中の常識をアップデートする一冊」。これまで当たり前と信じてきた常識。信じ過ぎて目を向けることも考えることすらやめてしまった常識。その常識が「今を生きる」ためのリスクにつながる時代に、既に突入しています。

冒頭でも言いましたが、逃げ切れる世代はいいんです。真っ先に常識を疑わなければならないのは、その世代が作った常識にどっぷり浸かってしまった人たち。そろそろ真実に目を向けてみませんか。ゆでガエルになってしまうその前に。

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