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マニアックな本を出すことになりました

こんにちはとっくさん(TKさん)です。


不動産に関わるオフィスコンテンツを垂れ流しているアカウントを運営しています。割と業界内では認知されてきているのですが、不動産以外ではそれほど面白い事を言えている訳でもないそんなアカウントが細々とX上で生き延びています。

そんなワタシがこれまたマニアックな本をファンブックというか同人誌というか自費出版することにしましたのでここに告知したいと思います。

ワタシは何者か?

元々はオフィス仲介として生を受けたのですが、東日本の震災で仕事が大幅に暇になってしまい、2014年頃からアカウントを作ったのが全てのスタートです。主にXでオフィスビル管理の大変さをぼそぼそつぶやいています。

https://twitter.com/tokusenjouhou20

仕事はオフィスビルでの小規模物件の管理人といいますか、物件の退去を阻止したり空室になった時の所有者サンドバック役に従事しています。毎日胃が痛いです。

数年ネットの海を回遊していると、これまた不動産あるあるを日々つぶやいてなにかしらエンドユーザーアカウントと戦っているアカウント群を見つけます。

そう、全宅ツイです。

その後、ツイッター(現X)の全宅ツイのメンバーの方とお話しする機会やお会いする機会がありまして、細々と全宅ツイ不動産チンパンジー情報のオフィス回に御呼ばれする事がありまして少しづつ現実の仕事とX上の境界線が曖昧になって現在にいたります。

全宅ツイの皆様との交流を数年かけて重ねる事ができました。

仕事は相変わらず忙しいのですが、文章をまとめる事や自分の発信が少しは不動産業界(オフィス業界)に影響があるかと思い始めたので下記の様な投稿をnoteに展開し始めました。

↑これは非常に人気がありまして、なんとなく毎年1月~3月にはよく読まれる記事です。

オフィス業界は不動産の中ではマイルドな方なので、非常にジャンルとしてニッチですが割と働き方が安定しており長期で見るとお勧め出来ます。

その後はnoteが迷走しておりまして不動産仲介小説を書いてみたりとその都度に興味があることにチャレンジしました。たしかツボ売りは第1回のnote文学賞の本選まで進出しましたが敗退しましたけど不動産仲介のリアルっぽいので個人的に気に入っています。

その後、ありがたいことにX上での呟きで第2回タワマン文学大賞に選ばれたりと嬉しい事が続きました。

今はオフィス移転速報という日本のスタートアップやベンチャー企業の移転に特化した移転速報を掲載するというnoteを細々と運営しています。月500円でオフィス移転のトレンドを追えるのでコスパは良いと思います。ワタシの意見としては単品よりもマガジン購読がコスパ良いです。

マニアックな本の出版とは?

さて、今回マニアックな本を出そうと思ったのは中谷 氏が出版されている様なビル書籍、超高層ビビルや日本のビルベスト100といった本が近年出ていないなという個人的な不満が一つです。

じゃあ新規ビルの建築がされてないかと言えば全然そんなことなくて今の東京は建設ラッシュです。結局この手の本の需要はあんまり無いのだろうとは感じています。ですが、オフィスビルがもっと見たい!紹介したい!ワタシにはそんな欲が昔から溢れています。

そこで

「自分が取り上げているオフィスの専門書を作りたい」なと漠然と思っていました。

そんな機会も無い中で企画案だけ温めていつかやろうと思って過ごしたのが2020-2022年頃の事です。

そのような中、X上で意気投合した方(と言ってもリアルでは8年くらいお会いしていないのですが)たちと時を同じくして同じような野望を秘めていたことを知ります。

オフィスビルの専門紙を作ろう!

ただし本の出し方など知らないメンバー。だって不動産しかやったことないんだもん。

どうやって本を出そうという事で話し合いをしたのですが、結局我々はゲリラ的に勝手に本を出そう!そうだ出版社から声が掛からないのであれば個人出版だ!同人誌だ!コミケだという令和なのに昭和の発想でスタートしました。

意見は一致したので早速情報収集と下絵作成です。

まずデザインやら色合いなど打ち合わせをして流れを決めてゆきました。特集する50棟のオフィスビルの選定や自分の好きなオフィスビルはどこかという討論をしてゆきその中でできれば2010年以降のオフィスビルを特集しよう。せっかくの企画だから割と大型ビルを取り上げようと方向性が決まりました。

コミケは年2回というハードル

同人誌といえばコミケだ!色んなジャンル出てるんだしという話で早速コミケの応募要項をみたのですが最短で8月、抽選に落ちたら2024年12月までかかります。我々の大きな心配は1年後までこのノリと情熱を保てるか?という事です。正直申し上げて気持ちは若いままですが体力も落ちてそれなりに中堅層となってしまった我々は1年後まで気力と体力を保てる自信がなかったというのが正直な感想でした。

そこで方向転換を掛けます。最近だとBASEなどで出店する方法もありますし、それ以外にもデータ入稿して販売する方法も沢山ありました。結果として我々は一番大きなプラットフォームが良いのではないかという予測の元でAmazonのキンドルで出版しようと心を決めます。

その為には下記の記事を参照させていただき、何とかPDF化と出版の前段階まで行き着きました

https://note.com/mofuneko2021/n/ndbc7334dec35

記事となるオフィスビルの特集ページを1枚づつ選んではスペック表をまとめてビルのコメントを作成して入力するという手法をコツコツ行ってゆきました。これが結構大変です。

実際どんな本ができるのか?

今回は初めての作品ですしオフィスビルの図鑑のようなものを作りたいという気持ちがあったので下記内容で情報をまとめました。

  1. フルカラー

  2. B5程度のハンドブックサイズ

  3. ページ数は50~60ページ程度

  4. オフィスビルの外観とスペックが記載されている

  5. オフィスビルは少なくとも50棟は特集する

今回出版するオフィスビル図鑑は最低限これらを網羅した図鑑になっています。ただ好きなビルを中心として勝手に選定したオフィスビルを特集しているのでウチのビルが載ってない!というお叱りは許してください。

いつか200Pくらいの最終作品をつくりたいと思っています・・・できるかは別なんですけど(笑

完成イメージはこんな感じの構成です

渋谷の特集ビルの1つです

こんな感じのオフィスビルの画像やマップ沢山のオフィスビル図鑑になる予定です。基本的にはノリとしてはオフィスビルファンブック、同人誌的な扱いになりますので忖度無しで好きなオフィスビルの情報を圧倒的にまとめましたのでお楽しみに!

苦労した事

ここからは苦労話です

まず入力と構成、データ入力という3つの方法で作成するのですが1ページあたりの作成時間が2時間くらい掛かります。実際物件調査などを加えると更に時間が掛かっているのですが、普通に1ページに1時間以上かかるということです。一人当たりの作業は分散されるのですがデータのやり取りや誤字脱字確認もあったので結果、この本の作成は50ページという少ないものなのですが、実際延べ時間として100時間以上かかってしまったと思います。

すでにこの時点できっと1,000冊とか売れても割が合わないんだろうなと思います。この手の本が最近姿を見せない事が良くわかりました。これは全然ビジネスにならん(笑

そして、データの入力ミスや改行漏れ誤字脱字というのが何回見ても見つかります。はたまたフォントサイズやフォントの色指定の間違いなどが随所に発見されそれをいちいち直すのが地味に苦労しました。本当に大変です。一般的に書店に並ぶ本は校正やって編集やってと途方もない作業だなと改めて実感した次第であります。

結局、この修正作業も割と時間が掛かったので大の大人が何十時間も掛けて何も価値のないものを好きが興じて勢いに任せて作ってしまった感じを拭うことができません。

満足していること

不動産しかやった事のないおっさんたちがなんとか出版できた事は素直に嬉しいです。割と飛び込んでみるもんだと思います。一度やれば出来る。そんな自信にも繋がりました。

また、リスペクトする校正があったのですが割と素人ながらそれっぽい風貌になったというのが喜ばしい限りです。昔から物件のパンフレットやマイソクにケチを付けてた能力がここで開花したのかもしれません。

やってみてわかった事

まずは見本となるテンプレートの制作をもっとやっておけばよかったなと思います。作り始めてから修正すると大変。10ページあれば10ページ、仮に100ページあると100カ所の修正をしないといけないので、文字のカラーリング、フォントサイズと配置。写真の大きさや縦横比などなどテンプレート化しておけばよかったと思います。

特にフォントのカラーなど感覚で決めており最終的に調整する際にチマチマフォントいじってました。これは非効率

KDPの審査が割と長かったです。72時間で承認しますとなっておりますが全然掛かりました。承認作業に100時間くらい?審査がいつ通るかドキドキしておりました。72時間以内に終わるものもあれば10日くらい塩漬けになる場合もあるそうです割とここのスケジュールが読めてなかったのは反省と経験になりました。

あとKDPではアーカイブ化してても一旦書籍発売の申請をしてしまうと受理されるか否認されるかしないと重複してしまうというのも結構素人的には罠となりえるものでした。関係各位ご迷惑をおかけしました申し訳ありません。

そのような中で遂に販売開始しました。
同人誌的でもありファンブック的なオフィスビルマニアック本、協力者様複数のお力があって1カ月程度の短納期でこの本が完成しました

絶対商業ベースに載らないファンブックです!

オフィス(とくにテナントやらリーシングやらPM)に携わるユーザーは1万人もいないと思うので100冊から500冊くらい売れたら良いなと思いますがそれも淡い期待かもしれません。

500冊とか売れるのであれば継続して次はコミケ編とかもしかすると違うビルシリーズやエリア網羅完成版などつくるかもしれません。とっくさん(達)が選ぶビル300選が発売できるまで情熱保てると良いなと思っています。1クールで終わらないシリーズ化を目指します。閲覧者が多ければ・・という前提ですが

愛読書の1つに加えていただけると作った意義がございますのでどうぞどうぞよろしくお願い申し上げます。

購入リンクというかリンク先

¥1,650

東京に約数万棟と言われるオフィスビルの数々、それらのオフィスビルの中から特選すべき50棟のオフィスビルのスペックや運営会社や外観写真などを余すことなく記録したオフィスビル好きのためのオフィスビル図鑑。東京の主要ビジネス地区から厳選された50棟。竣工は2000年以降のオフィスを中心に選定。都内のオフィスビルマニアからオフィスビルを愛してやまない人々にお届けするオフィスビル愛読書。
竣工、設備スペック、オフィスビルのコメントや沿革、所有管理データ(2023年末時点)の情報をできる限り網羅した1冊です。デベロッパー、ファンド、管理、オフィス仲介に携わる人たちのデータブックとしても活用可能

Amazonの商品リンクより

わりと出版にあたってKDP側から修正やコンテンツの対応を都度メールきておりますので万が一ですが、出版が急遽停止される可能性もあるので紙の本として手元に欲しいという方は早めにご購入いただけると良いかなと思っています。手元に校正用の本があるのですが割と初回のとしては完成度が高いものができたと自負しております。


主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます