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長い長い歯医者さんのごほうび選び

先月、歯が痛いと言いだした5歳の息子を歯医者へ連れて行った。
痛いならみてもらえばいいのに断固口を開けない。
定期健診でも毎回こうだ。
歯科助手さんや先生が一生懸命やさしく対応してくれる。
しかし、時間だけが過ぎていき最終的には泣きながら口の中をみてもらうことになるのだ。

そうやってなんとか歯を見てもらうと、虫歯はなかった。
歯ぎしりであごが痛くなっているのではないか、とのこと。

さあ、診察を終えるとごほうびがもらえる。

受付のところでちいさいおもちゃを一つだけ選べるのだが息子はなかなか決められない。
気がすむまで悩んでいいよと言われ、本当に悩み続ける。
スタッフの人が受付にカルテを持ってくるたび、まだいる!と笑っていた。

わたしと受付のお姉さんとどれにする~?と候補をあげていってやっと2択になった。
でもそのどっちにするのかが決められない。
「じゃあ、ひとつは次来た時にもらって行き」
そう言って、お姉さんがふせんに名前を書いてごほうびのひとつに貼ってくれた。
取り置きまでしてもらうなんて!


そして今日、保育園の歯科検診で虫歯の疑いがありまた受診。
いつものようになんとか口の中をみてもらった。
虫歯じゃなくて歯ぎしりで歯が欠けているとのこと。

今日は取り置きしていたおもちゃをもらってすんなり帰れるかと思いきや、他のおもちゃもまた見はじめた。
もうみんな、この子は時間がかかると知っている。
そして取り置きがあるのに、選んでいいよと言ってくれる。

息子はこわい歯医者をがんばっているのだろうし、もしかしたらサッとおもちゃを選べたらいいなと思っていてもできないのかもしれない。

わたしは歯医者に迷惑がかからないかハラハラしっぱなしだ。
だけどここの人たちは診察もごほうび選びもニコニコして見守ってくれる。
本当にありがたい。

今日も彼は悩んだのだが、いつもより早く決まった。
取り置きしていたおもちゃに。

そして、帰りの車の中ではいつもごきげんなのである。

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