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20歳のわたしへ

昨日、図書館に本を返しに行くと、すぐそばの市のホールに人が集まっていた。
成人式だ。

息子と手をつないで歩くわたし。
20歳のわたしとは全然違う。
手紙を書いたらおどろくだろうな。


20歳のわたしへ

あなたに手紙を書くのは怖いです。
今のわたしのことを話したら愕然とするかもしれません。

あなたの頭の中はマンガを描くことでいっぱいですね。
食うのも寝るのもマンガを描くため。
描くために生きてる状態ですね。

わたしはもう10年以上前に、マンガを描くのをやめてしまいました。
本当に申し訳ない。
土下座しても許してくれないでしょう。
許すも何も「描かない」ということが理解できないでしょう。

だけど、描かなくても生きていけました。
大丈夫でした。
社会に出て働いて、結婚して、子どもも1人います。
5歳の男の子です。

あなたはあなたの年の離れた弟を大変かわいがっていますが、自分の息子はさらにありえないかわいさです。
ほら、こんなにかわいいです。
こっちからみても、あっちからみてもかわいいです。
じっと見ていると、見られていることに気づいてニッコリしたり、変顔してくれます。
声もかわいいです。
「ママにぶつかって足の骨が折れた」と言ってきます。
大丈夫?ときくと、「もう大丈夫」と答えます。
骨がつながったんだね、よかった、と言うと
「そんなわけないでしょ」
と急に冷静にツッコミをいれてきます。
おもしろさもそなえています。

こんなにかわいい息子と出会えたのも、描けなくなったおかげかもしれません。
いいこともあったわけです。

ストイックなあなたがちょっと恥ずかしくもあり、うらやましくもあります。

あなたはあなたのまま突っ走ってください。
たくさん描いてください。
あなたの描いた作品が今もわたしは大好きです。

                                                    未来のわたしより

追伸
最近noteっていうのでなんか書いてます。
文字だけでの表現にチャレンジを始めたところです。
なんも分からないところから、また書きます。


書いてみたけど、恥ずかしいな。
恥ずかしいけど、20歳の自分に希望を持ってもらえる自分にならないといけないな、と思った。

おわり。



#書く部のお題で書いてみた

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