<漫画紹介>もがく者の記録:松宅AFTER

kindleインディーズで無料でダウンロードできる漫画「松宅AFTER」(全4巻)を一気読みしました。

上記の作者のnoteでも一話から順番に読めますが、kindleインディーズでまとめて読んだ方が読みやすいので、以下の作者のnoteからアマゾンに飛び、作者名で改めて検索すると「松宅AFTER」シリーズが出てくるのでそれでシリーズを一気に入手すると良いでしょう。


<どういう漫画だったか?>

漫画の内容は就職氷河期世代の松宅さんがコロナ禍の勤め先解雇を機に無職となり、また突然の自律神経失調症に襲われつつも、通院しつつなんとか色々な職探しをしているという感じです。
病気パートもあるものの、多くは職探しや在宅ワークの話などです。

病気と職探しの二つの責め苦に遭いながらももがき続ける様子は、就職氷河期世代の方や同じような事で苦しんできた方達の共感を呼ぶのではないでしょうか。
4巻最後のページの作者の心境を明かした文章も必読だと思います。


漫画の中ではラスト時点でも職探しはまだ続いているのですが、在宅ワーク系の仕事で食べていけるほど稼ぐというのはなかなか難しい物がありますよね。
「副業的に少し稼ぐ(月に数万円程度)」を目指すのなら、今から3DCGの勉強をして3D素材をclip studio assetsなどに投稿したらどうかと思いますが。

フリーソフトのblenderを入手して学習サイトや本で3DCGのモデリングの勉強をし、最初は椅子とかの構造が簡単な物を3Dモデリングしてモデリングスキルを鍛えていきます。
やがて3DCG素材として需要が高い建物系をモデリングできるようになると、それを素材投稿サイトで有料素材としてアップしていくと少し稼げるようになります。

漫画制作ソフトのクリップスタジオペイントではclip studio assetsというサイトで色々な素材をユーザーが自由に投稿できるようになっていますが、3D系の素材は需要が結構あります。
3D素材は日本だけでなく海外の人もわりと買ってくれます。

私も過去に3D系の素材を投稿した事がありますが、時給に換算するとだいたい500円から1000円くらいがほとんどですね。
たまにバグったように時給換算すると5000円越えする3D素材も出るみたいな感じでした。(本当にこういうのはたまにしか出ない)

商業漫画家にとっては複雑な建物の作画はアシスタントさんにも負担がかかり、その作画をかなり時短してくれる3D素材は手堅い需要がある感じです。
建物はもちろん、身の回りの色々な物でも。

ただ、今時点でもすでに色々な3D素材が登録されているため、すでにあるような3D素材を今から登録しても思ったほどは売れないかもしれません。

今から3D素材の登録をするつもりの人は「clip studio assetsにまだ登録されていない3D素材で、こういう素材があれば漫画家の需要が結構ありそう」みたいなのを選んで作ると、副業的にそこそこ稼げると思います。

建物の3D素材を作る場合は、「細部のモデリングにこだわりすぎない」や「部分的にしか作っていないはりぼての建物素材もわりと需要がある」も気をつけておいたら良いかと。
頑張ってフルアングルで使えるような3D建物素材を作る人もいますが、特定のアングルで使えれば十分と考える漫画家さんもわりといます。

細部のモデリングについてはある程度までは見映えのためにきちんとモデリングしつつ、でも作り込みすぎるとデータが重くなって使い勝手が悪くなってしまうし、制作時間も大幅に増えてしまいます。
細部作り込みすぎた3Dデータってクリスタで3DLTレンダリングすると真っ黒になってしまうんですよね。

また3Dモデリングができない人も、外で色々な建物を撮影し、それを下絵にベクターレイヤーで背景の線画を色々作ってclip studio assetsに登録していくと、こういう2D素材もそこそこ需要があるので副業的に少し稼げるのではないでしょうか。