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86歳のコトラー教授がデジタルを語るのを聞きながら、日本の経営者のデジタルへの無関心に悲しくなる

ワールドマーケティングサミットが今年も開催されることになったようですよで、昨年の基調講演メモを、noteに転記してみました。

書籍マーケティング4.0を読んだ際にもビックリしたのですが、今回の講演でもコトラー教授の口からソーシャルメディアプラットフォームとか、マーケティングオートメーションとか、日本だとデジタルマーケティング系の人しか使わない印象のある単語がバンバン飛び出してくるのには改めてビックリしてしまいました。

コトラー教授は今年で86歳とかだそうですが、日本では60代の経営者でも、デジタルとか分からないから若い者に任せてるとか言いそうな印象が強いので、良い意味でとてもショックなプレゼンでした。

英語のプレゼンを適当に超訳してるだけなので、間違いや漏れも多いと思いますが、取り急ぎ。
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ワールドマーケティングサミット
フィリップ・コトラー教授

すばらしい企業は企業の目的を金を稼ぐこととは言わない。
社会をよくすることだと言う。
マーケティングの役割も同様。

■マーケティングとは何か?

・マーケティングの古い視点
 売上をあげるための営業部隊、広告やプロモーション

・マーケティングの新しい視点
 ターゲットとする市場に優れた価値(CCDV)を創造し、コミュニケートし、提供する

・最新のマーケティングの視点
 企業の成長をドライブするビジネスディシプリン

■マーケティングフレームワーク

・5C:Customer、Company、Collaborators、Competitors、Context

・古い4P:Product、Price、Place、Promotion

・新しい拡張された戦術
 ・Product
 ・Servic(製品に必ずサービスはつく)
 ・Brand(製品特徴だけでなくブランドイメージも重要)
 ・Price
 ・Incentives(価格だけでなくインセンティブも重要)
 ・Communication
 ・Delivery

・戦略のステップ
 MR→STP→TM→VP→MP→I→C

・マーケティングリサーチ
 素晴らしいアイデアがあっても顧客を理解するためにリサーチが重要
 ↓
・STP
 全てのビジネスにはセグメントがある
 デジタル革命により、セグメントはIndividualに変わりつつある
 ビッグデータを活用して顧客を理解することが重要
 ↓
・ターゲットマーケット
 ↓
・バリュープロポジション
 どのようにターゲット市場や個人としての顧客に価値を提供するか
 ↓
・マーケティングプラン
 ↓
・実行 Implimenting
 ↓
・コントロール
 キャンペーンが失敗したら、逆回転して元に戻る。
 実行は上手くいったのに失敗したならプランが悪かったのかもしれない。
 プランが素晴らしいのに失敗したのであれば、バリュープロポジションが間違っていたのかもしれない。

■成長するために

・買収による成長か、オーガニックな成長か?
・オーガニックな成長をしている企業の方が買収による成長よりも成功している
・オーガニックな成長には下記のポイントが必要
 ・企業の高成長事業に資金を集中すべき
 ・新しい製品、サービス、ビジネスモデルにイノベーションをおこし続ける
 ・既存事業で、営業、値段、マーケティングやコスト管理の最適化を続ける

■新しいマーケティングの8つの主な特徴

・モバイルマーケティングに集中すべき
・カスタマージャーニーのデータを集めるべし
・ブランドコミュニティを構築し、エンゲージすべし
・ソーシャルメディアプラットフォームを広告に活用すべし
・コンテンツ開発や流通に注力すべし
・マーケティングオートメーションを活用すべし
・質の高いサービスで勝利すべし
・Authentic Caring Companyとして評判を勝ち取るべし

■Advocacy(推奨)を勝ち取ることに注力すべし。
 ロイヤリティを獲得するだけでは、顧客が話題にしてくれないので足りない。
 NPSで表現されているように、顧客が自社のことを話題にし、推奨してくれるようにしてくれないといけない
 広告は企業だけがするものではない、強力な推奨者がいれば、彼らが企業のために広告をしてくれる

■マーケティングテクノロジーを活用し、結果を測定すべし

・Predictive analytics
・Marketing metrics and MROI
・Marketing models
・Sales automation
・Marketing automation

■マーケティングはデジタル時代に突入している

 マーケティング4.0ではデジタル時代を意識した内容になっている
 大企業であってもデジタルに対応するのが遅い企業の株を買いたいとは思わない
 アナリティクス1.0の時代は、少数の営業データの相関性を分析していたが、アナリティクス2.0の時代はテラバイトのデータや何百ものVariablesの相関性をリアルタイムに分析し、営業のタッチポイントをどのように顧客とインタラクトさせれば良いかダイナミックに変化させること重要。

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なお、今年のワールドマーケティングサミットの申し込みはこちら

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