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#37 狐に小豆飯

またしても数日遅れですが、2月10日は「初午(はつうま)」。

初午は全国の稲荷神社で行われる祭礼で、和銅4年(711年)、2月の初午の日に伏見稲荷大社の稲荷大神が稲荷山に鎮座したことにちなんでいます💁‍♀️

初午の日にちは毎年固定ではなく、2月の最初の午の日のことをいいます。ちなみに、2023年は2月5日、2024年は2月12日です。


白鳥神社へ行ってきました

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四国はお狸さんの祠ばかりであんまりお狐さんが祀られていないんですが、白鳥神社の境内には立派な稲荷神社があります!

私が知ってる範囲(徳島北部と香川東部)ではここが一番大きなお稲荷さんかもしれません🤔

他にもっと大きなお稲荷さんあるかな?知ってたら教えてください🙏💦

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千本鳥居とまではいきませんが、百本くらいはありそう(数えたことないけど🙄)。赤い鳥居が連なる光景はかなりのインパクトです!

異世界につながってそうな独特の雰囲気で、曇りの日や夕方はちょっと怖いくらい…🤩


10日はあいにくの雨模様でしたが、せっかく初午の日を覚えていたので行ってきました。

白鳥神社の初午神事は毎年11時から内々で行われるので、参拝者が立ち会える行事はとくにないそうです(今年は所用のため、神事は10時からだったとか)。

到着したとき、ちょうど神事を終えた宮司さんに遭遇しました。


昨年に引き続き今年も初午の特別御朱印はなかったんですが、せっかく参拝したので御朱印はいただきました😃

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通常の御朱印は初穂料300円、特別御朱印と違ってどシンプル

白鳥神社に参拝したのは初午の日付で稲荷神社の御朱印をいただきたかったから、というのもあります。


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こちらが以前いただいた初午御朱印です。

向かい合うお狐さんがかわいい。

青山稲荷神社の朱印は稲穂の形になっているのも良き👍️


御朱印をいただいたとき、世間話ついでに禰宜さんに“初午なので青山稲荷さんに来た“と言うと、いろいろと教えてくださいました😆

初午にはいつもと違うお供えをするそうです。

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拝殿の扉が開いているのがすでにレアな光景

通常は【米、塩、酒】を供えていて、これは御神前に供える基本の3点セットです。

一方、初午のお供えの様子がこちら💁‍♀️

5つの三方が並んでいます。

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左から【みかん】【米、塩、酒】【小豆ご飯】【油揚げ】【白菜の辛子和え】


とくに重要なのが「小豆ご飯」だそう。

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「狐に小豆飯」ということわざがあるほど、狐さんの好物なんだとか。

狐に小豆飯=好物を前に置いた時には、すぐ手を出すから油断ができないということのたとえ。(コトバンクより)

お赤飯と見た目は似ていますが、小豆ご飯はもち米を蒸すのではなく、うるち米に小豆を入れて炊くものです。

恥ずかしながら初めて見たかも…😲

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こちらが白菜の辛子和え。

白菜の和え物も珍しい気がする🤔


白鳥神社さんのインスタにも初午の投稿がありました。


白鳥神社は今の立派な姿からは想像できませんが、中世には廃れてしまっていたそうです🥺

四国の神社仏閣が中世で廃れる原因第一位、長宗我部元親の四国統一


寛文4年(1661年)に初代高松藩主・松平頼重が白鳥神社を再興するにあたり京都から神官(猪熊兼古)を招いたため、今でも京都風のお祭りをしているのが特徴だとか。

ちなみに、現在の宮司さんは猪熊兼古から数えて18代目


たとえば、

●虎の獅子舞「虎頭の舞」(10月)
●おみかん焼き(12月)
●お正月の飾り

など。

香川県は「日本一の獅子舞い王国」といわれるほど獅子舞いが盛んで、9月から10月にかけて県内各地で行われる秋祭りではお神輿ではなく、獅子舞いがメインです。

東かがわ市などの東讃エリアは一般的な獅子頭ではなく、虎頭が主流。虎頭の獅子舞いも京都が発祥だとか。

「おみかん焼き」も京都で行われていた行事(御火焚祭)が元になっているそうです。

東讃エリアだけでなく、高松でも「おみかん焼き」をする神社がありますが、これも白鳥神社から広まって行ったと考えられています。

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お正月の飾りも白鳥神社は珍しいんですよね🤔

東讃エリアは比較的徳島と文化的に似ているんですが、徳島の神社ではこういう飾りは見たことがないです。

ずっと不思議でしたが、“京都と同じ“ということで謎が解けました。

ちなみに、青山稲荷神社も伏見稲荷大社から勧請されたものです。


狐に小豆飯

お稲荷さんといえば、油揚げのイメージ。

初午の行事食といえば「初午いなり」がメジャーですよね🤔

実は他にもいろいろ行事食があり、狐さんの好物・小豆飯(小豆ご飯)もそのひとつ。

調べてみたところなぜ狐が小豆飯が好きなのか根拠は不明なんですが、ことわざになるほどの“狐の大好物“。

狐の大好物は年に一度の稲荷神社の特別な日にお供えされ、庶民も「行事食」として食べていました。

小豆は栄養価が高い食べ物ですが、昔は高級品でなかなか食べられなかったこともあり、畑仕事が本格的に始まる前に栄養を取る意味もあったのかも。

白鳥神社で白菜の辛子和えを供える理由は由来がはっきりしないそうですが、こちらは旬の野菜を供える的な感じでしょうか…🤔


かざぐるま回廊、冬バージョン

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1月の紅白に続き、かざぐるま回廊が冬バージョンとして特別カラーになっています!

マットな白とクリアな青、雪をイメージしているそうです。

このカラーが楽しめるのは2月末まで。

回廊の中もひそかに風車の個数が増えて新色のオレンジも追加され、とてもカラフルでした✨

3月からはまた新色になるのかな…次のイメージは桃の節句でしょうか🤔


\死ぬほど神社仏閣めぐりたい/