写真人生を変えた、森山大道
こんにちは、路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXです。
写真界のノーベル賞とも言われる「ハッセルブラッド国際写真賞」の受賞者でもあり、
日本が誇る世界的な写真家である森山大道氏への想いを綴りたいと思います。
スナップ写真をはじめてから、おそらく「アサヒカメラ」だったと思いますが、スナップの特集の号があって、そこで森山氏を知ったと思います。
新宿かどこかの街で撮影された写真は、一見するとよく見る街角の風景なわけです。
でも、何回も見るうちに気がつくのです。何か違うぞと。
グラフィックデザインかのようなフレーミング、コントラスト強めでありながら絶妙なグレートーンのバランス、定番の収まらずとも自然な視線誘導を誘う構図etc...。
街で放たれているオーラを見逃さない眼力。
写真を始めたばかりの者でも何かが違うとわかるというのは大事な要素で、アートしていないからこその伝播力がありました。
しばらくして、もっと森山大道の世界を知ってみたいと、初めて写真集を購入しました。それが『ニュー新宿』でした。
彼のホームグランドとも言える新宿で撮られた大量の写真で構成された写真集は、752ページにも及びます。厚さが45mmもあり、とてもずっしりしたものです。
新宿駅を中心としたそんなに広いエリアではなく、2000年前後5年ほどに撮ったらしいのですが、よくこれだけの量の写真を撮れるなぁと思ったものです。
そんなときに、他の記事かインタビューで、「量のない質はない」という彼の口癖を知りました。
スナップ写真を極めるなら、圧倒的な量がまずあって、そこから見えてくるものがあるのではないかということです。
その昔、100m歩くたびにフィルムを入れ替えたといわれる伝説も有名です。単純計算で3m弱で1枚撮影していることになります。
そのくらいのテンポで撮り続けるという目安にもなりますが、なかなかできるものではありません。
それからは、森山氏が定期的に刊行している『記録』シリーズや、復刻された『にっぽん劇場写真帖』『写真よさようなら』などを購入しました。
彼が若かった頃と最新の写真を見比べることができます。
特に『写真よさようなら』はインパクトが強力で、正直、何が写っているかわかない。巻末の解説を読んで、なんとなくわかるかなという写真ばかりです。
これが写真なのか
写真とはなんなのか
答えなんて見つかるはずないのですが、自分と写真を繋ぐ接着剤のように、森山氏の写真が、そこに介在します。
昔から、観光地や綺麗なものだけでない、街の中の雑多な様子や、毎日見るようなありふれた景色を、写真に撮りたいと思っていた私は、森山氏のスタイルこそが、自分の探していたものだと感じました。
では、どうしたら、よいのか…
つづく
またお会いしましょう。路上写真家のTokyo Street PIX/TPIXでした。
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