出産漫画の下書き④「待ってるよリンダ」陣痛ひとばん〜促進剤
あんなに深い眠りは初めてだというくらいに、よく眠った。
夜中もたびたび助産師さんがきて、膣に手を入れたり血圧を測ったりされたけれど、ほぼ眠りの中にいたのであまり憶えていない。寝たまま膣をグリグリされた時もあったと思う。
(昔、保健室のベッドで熟睡した気分に似てる。周りの音や人の声がうっすら聞こえて、自分は夢の入り口で、とても気持ちよくて、半分孤独)
時々意識が戻ると、家で待つ夫と犬のことを必ず考えた。会いたかった。
次に会う時は、立ち会いの時だ。もう2人きりじゃない。