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失敗は、いずれ笑い話になる

夏は、失敗の多い季節だ。

暑い日差しに頭がやられるからなのか、いつもより多い休みに浮かれてしまうからなのか、理由はわからないが失敗をしてしまう。

例えば…あれは中学3年生の夏休み。

友達と昼過ぎから川で泳いでいたときのことだ。いつも飛び込む2mぐらいの岩からその日も飛び込んだ、直後頭に激痛が襲った。瞬間何が何なのか分からず、水面に浮上し岸まで朦朧としながら泳いだ。頭を触ると血が出ていて、友達は爆笑していた。岸から見ていた友達曰く、すごい海老反りしていたらしい。もうお気づきの人もいると思うが、川の底に激突したのだ。そのせいで海老反りになり、頭から血を出すはめになった。その後、自転車で40分かけ自宅まで帰ったのだが、よく自転車で帰ったと今更ながら思う。心配した両親と共に翌日、病院に行ったところ首の骨を圧迫骨折していた。レントゲンを見ながらお医者さんが「骨が綺麗に1つなくなってますね。破片が神経にダメージを与えなくてよかった。神経が傷ついていたら植物人間でしたよ。ハハハ!」と笑っていたのは今も忘れない。

なぜ頭が川の底に激突したのか。

理由は単純で日照りが続いていたせいで、川の水位が下がっていた。この時ほど、事前の確認の大切さを実感したことはない。

その後…

首の骨が1つ減ったせいか、身長が1cmほど縮んでいた。このことがなければ180cmあったのかもと思うと残念でならない。そしてもう1つ残念だったことは、2ヶ月ほど首にコルセットを巻くはめになったため、中学最後の体育祭を見学で終えたことだ。受験前の最後のイベントを応援席だけで過ごすのは苦痛だった。

話を戻そう。

失敗はいずれ笑い話になる。あれから15年近い年月が経つが色々なところでこの失敗談をしてきた。初対面の人なんかに「実は私、首の骨が1つ少ないんですよ。」と話すと大抵の場合、興味を持ってくれる。勿論そのまま笑い話として終わらせても良いが、会社などで話すときにはそこから学んだことなんかを交えることで、ためになる話に変えることもできる。人間誰しも失敗の1つや2つあるものだ。失敗の大小は置いておくとしても、失敗をそのままで終わらせておくのは非常にもったいない。このノートの主題である笑い話にするのも良いだろうし、失敗から何か学ぶこともできるだろう。もし、眠らせたままの失敗があるのなら、掘り起こしてみてはいかがだろうか。

#あの夏に乾杯 #首の骨を無くしたあの夏に乾杯

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