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【アートが空間に与える影響🎨】 対談 with コードクリサリス株式会社

こんにちは!TokyoDexです。この度は、弊社が以前オフィスアートを手掛けたコードクリサリス株式会社にお邪魔し、「アートを入れた後のオフィス」についてお話を伺いました!

今回はコードクリサリスの代表ムニダサ・カニさんと、TokyoDex代表のローゼンとの対談形式でお届けします。

▲ インタビュー自体は英語で行われました(字幕付き)

コードクリサリス株式会社 ー 3か月程度で集中的に学び、初心者でも即戦力レベルのコードが書けるようになるプログラミング学校。株式会社ベネッセホールディングスと資本業務提携をするなど、企業からも注目を集める。

コロナでも来たい!と思ってもらえる学校に

【ローゼン(TokyoDex)】
今日はありがとうございます!「アートを入れたその後」について話を聞ける貴重な機会を頂けて、とても嬉しいです。
このオフィスにアートを入れてもう1年半経つと思いますが、なぜオフィスにアートを入れようと思ったのか、という所から教えてもらえますか。

【ムニダサ(コードクリサリス)】
こちらこそ、ありがとうございます!そうですね、アートを入れる前、ここの壁は真っ白で無機質でつまらない場所でした。何かアートを入れたいとは思っていましたが、エネルギーやブランドを示すものという以外、具体的にどうすればいいのか分かりませんでした。そこでTokyoDexに相談して希望を伝えると、きちんと言語化してガイドしてくれたのを覚えています。

私たちはスタートアップなので、このようなプロジェクトにお金をかけることには抵抗はありました。しかし結果的に、アートはこの学校で人生を変えようと思ってきた人たちや、ここで働くスタッフたちに、大きな影響を与えました。そして、コロナの影響でまだアートを直接見ることが出来ていない生徒もいますが、アートがあるおかげでオフィスに来たいと思ってもらえています。

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右:ローゼン(TokyoDex)、左:ムニダサ(コードクリサリス)

【ローゼン(TokyoDex)】
申し訳ないですが、確かにつまらないスペースでしたね(笑)。地下階なので窓や色がなく、倉庫のような雰囲気だったと思います。私たちは普段、元々綺麗なオフィスにアートを入れるプロジェクトが多いので、このような所にアートを入れるのは新鮮でした。その分、ここにアートを入れた前と後の変化はとても大きかったと思います。みんながこのオフィスに来たいと思ってくれているのは、このアートが発するエネルギーなのか、色なのか、責任感なのか…。一体何なのでしょうか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
私は、その全てだと思います。色は、澁谷忠臣(しぶや ただおみ)さんにコーポレートカラーを使ってもらったので、コードクリサリスを定義付ける場所となりました。

また、私たちはプログラミングスクールなので、今まではこのTシャツに描いてあるようなカクカクした既製のブロック体を使ってきました。なので、カリグラフィーのように流れるような文字は正直「私たちに合うかな?」と不安でした。しかし結果的に、本秀也(もと ひでや)さんのカリグラフィーは、見る誰もに力強いエネルギーを与えてくれるものになりました。もちろん既製の字体ではなく本さんの手描きなので、唯一のオリジナルとして輝くアート作品になりました。

【ローゼン(TokyoDex)】
そうですね。今回は特にスペシャルなコラボだったと思います。時期的にも、去年のロックダウン直前にこの作品を完成できたことは、皆さんに本当に感謝していています。このアートがあることで、新しい会話や議論は生まれることはありますか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
もちろんありますよ!皆さんアートの前で写真を撮りたがるので、そこから会話が生まれたり、「これは誰が描いたの?」や「なぜやったの?」などと聞かれたりするので、そこから会話も生まれています。特にアートに関心があったり、好きな人にはよく聞かれますね。

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アーティスト:蝶は澁谷忠臣(しぶやただおみ)、文字は本秀也(もとひでや)

「クリサリス(さなぎ)から蝶へ」の想いをアートに

【ローゼン(TokyoDex)】
アートを通じて、どのようなメッセージを伝えたいですか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
コードクリサリスでは、ゴールに向かって頑張る人々にパワーを与えたいと思っています。3か月間の集中コースのため、その間は友達の家に泊まるなど、生徒は多くの犠牲と努力を払ってここに来ています。彼らが変身するために私たちも出来る限りのサポートはしていますが、このアートによっても励まされたり、パワーをもらったりしていると思います。

また、クリサリスは英語で「さなぎ」という意味なのですが、澁谷さんにエントランスに描いて頂いた絵には、「さなぎが美しい蝶になって羽ばたく」という想いが込められています。面白いなと思うのが、この蝶はソフトなタッチで優しく見えますが、革新的でデジタルな要素もあるということです。まさに、コーディングスクールであるコードクリサリスを体現していると思います。

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エントランスの蝶を描く澁谷さん

【ローゼン(TokyoDex)】
今回アートを入れる際、色や形が重要でしたか?それとも言葉が重要でしたか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
コーポレートカラーは重要でしたが、もちろん言葉も重要でした。“Re-engineer yourself” (自分を再設計する)はスローガンですし、
“transform”(変身)も、まさにこの会社で行われていることを示しています。また、ここにある“thrive”(繁栄)という文字のおかげで、「コロナ渦でも成功しよう」、という団結力をもたらしてくれています。

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教室に描かれた "thrive"(繁栄)

リモート会議や記念撮影も全てアートの前で

【ローゼン(TokyoDex)】
年賀状やメルマガなどにも、このアートを沢山使ってもらっている気がします。外部向けには、アートをどのように使っていますか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
はい。まさに、今までオンラインで行った全てのインタビュー、会議、レクチャーなどは、このアートを背景にしています。とても大切なので、リモートの会議なのにわざわざオフィスに来て、これを背景に映しています。すると、珍しいのか「今サンフランシスコにいるんですか?」と聞かれることもあります(笑)。また、年賀状や卒業写真、紹介写真などでも使っていますし、コードクリサリスの重要な一部となっています。

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コードクリサリスの年賀状にもアートが!

【ムニダサ(コードクリサリス)】
ところで私の方から質問ですが、TokyoDexは沢山のアーティストと繋がりがあると思いますが、今回はなぜ澁谷さんと本さんを選んだのでしょうか?

【ローゼン(TokyoDex)】
そうですね。前に澁谷さんと仕事をした時にロボット的な蝶を描いていたので、彼の顔がすぐ頭に浮かびました。また、カニ(ムニダサ氏のファオーストネーム)は本さんのアートが元々好きだったこともあり、今回は澁谷さんと本さんの2人を選びました。

アーティストを選ぶ方法ですが、「何でアート?」「アート入れる目的は?」「伝えたいメッセージは?」など、最初クライアントに沢山質問します。クライアントによって、雰囲気を明るくしたい、タレントブランディングを向上させたい、外部のPR向けに活用したいなど理由は様々ですが、コードクリサリスは「スペースを明るくするために色を入れたい」ということだったと思います。また、事前にドラフトをしっかり見たい方もいれば、全て自由にやって良いと言う方もいますが、コードクリサリスは真ん中位だったと思います。

今回のアーティストはドラフトも慣れていたし、コードクリサリスも、ドラフトと実際の絵は異なる場合があるということを理解してくれていましたね。そして有り難いことに、このオフィスに来た時にとても歓迎して頂いたので、アーティストもモティべーション高く取り組むことが出来たと思います。その気持ちが、ここのアートにも表れていますね。アーティストがここに来て、実際に一緒に仕事をして初めて生まれたシナジーも沢山あったと思います。

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澁谷さんと本さんのスペシャルコラボレーション

想像を超えた作品にするには?

【ローゼン(TokyoDex)】
今回何よりも有難いなと思ったのは、ほとんど制限なく「自由にやっていいよ」と言ってくれたことです。クライアントによっては、色やサイズなど沢山の制限があることがありますが、できる限りアーティストに自由に描いていただいた方が、このように素晴らしい結果になると思います。

例えばコードクリサレスでは、文字としてはエントランスに “Re-engineer yourself” をのみ入れる予定でしたが、背景を担当した澁谷さんが他の部屋にも色を入れていくのを見て、文字を担当した本さんも「ここに文字を入れたい」とその場で言ってくれましたね。そこで、急遽ここの ”thrive” や ”transform” という言葉を考えたと思います。

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急遽入れることになった "Transform"

【ローゼン(TokyoDex)】
ところで、アートを入れようと思った時に、なぜTokyoDexに任せてくれたんでしょうか?

【ムニダサ(コードクリサリス)】
はい。元々自分でチョークで絵を描いて楽しんでいましたが、さらに大きなアートを入れたいとなった時、やはりプロのコンサルに頼むのが筋だと思いました。

また、アートについて細かく指示をしたらTokyoDexに入ってもらう意味がないと思ったので、ほとんど口出しをしませんでした。だからこそ、結果的に素晴らしい作品ができたと思います。もし将来のクライアントにアドバイスがあるとしたら、マイクロマネジメントしても良い作品は生まれないので、アーティストやTokyoDexを信頼して任せましょう、ということです。

【ローゼン(TokyoDex)】
ありがとうございます(笑)。オフィスのような大きなスペースにアートを入れる時、責任者が不安になるのは当然です。「もしこの作品をみんな気に入らなかったらどうしよう」という気持ちになると思います。しかし、私もアーティストの経験があるので分かりますが、修正指示を受け取る度にアーティストのモチベーションは下がってしまいます。

他のメンバーに仕事を任せられることは、良いリーダーの特徴の一つだと思いますが、外部の専門家を使う時も同じだと思います。自分の期待を超えるものが欲しい時には、アーティストに任せると、想像以上に魅力的なものに仕上げてくれると思います。

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【ローゼン(TokyoDex)】
今日はありがとうございました!生徒が戻ってきた時に、また来れると嬉しいです。イベントが再開されることも楽しみにしてます!

【ムニダサ(コードクリサリス)】
そうですね!来年は少人数から、オフラインで授業をオープンすることを考えています。もちろん、イベントもまたやりたいですね。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

▲ 以前、実際にアートを描いた時に制作したビデオ(2020年3月)

カニ・ムニダサ(コードクリサリス株式会社 共同設立者&CEO)
EMC(現在はDell EMC)、Greenplum、Pivotal Labsのエグゼクティブとして、業界のリーダーがソフトウェアを構築する方法を変え、顧客の成功を推進。さまざまな地域で、業界の壁を超えて事業の革新をサポート。日本生まれ、スリランカ育ちのカニは、東京農工大の機械工学科を卒業。専攻は機械システム工学。日本とアメリカで18年働いた後、Pivotalを退職し、 教育にかける情熱を追求するためにHack Reactor に移る。2017年、サンフランシスコから東京に引っ越し、コードクリサリスを共同設立。

コードクリサリス株式会社(Code Chrysalis Japan)
■HP:https://www.codechrysalis.io/ja
■Instagram:@codechrysalis

アーティスト
■Tadaomi Shibuya Instagram:@tadaomishibuya
■Hideya MOTO Instagram:@moto.lettering

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