良すぎるパラグアイ バス編

アスンシオン行のバスに、最後の乗客として乗り込み、
「41kmで降ろしてはくれまいか」と、
念には念を入れ、運転手、切符番、テレレ番のお兄さん三人にお願いをする。
後ろを振り返ると、乗客が皆うなづいてくれている。
ありがとう、みんな。

さて、テレレ番とは何ぞや?
運転席の隣に、横向きに椅子が備えつけてあり、
運転手と切符番にひたすら冷たいお茶を供給する仕事がある。

最前に陣取っている私は、光栄にも、そのテレレの輪に、
ごく当たり前のように混ざることを許された。

テレレ番、切符番、私、運転手の間で延々と汲み交わされるテレレ。
各々が20杯ほど頂いた頃だろうか、テレレポットの水と氷が尽きた。
この由々しき事態に、何故かはわからねど、
テレレポットに水と氷を補給し終えたお兄さんが、
次の停留場で、私にポットを託し、消えた。
よく見たら、下車してにこにこ手を振っている。
水が尽きたらクビなの⁈(多分違う)

運転手さんに「君はまあ41kmまで、そこの特等席に座っていてくれたまえ」と任命され、
た私が手にするは託された満タンのテレレポット。

どう見ても、テレレ番の少女です。
国境を越えてまだ1時間しか経ってないのに、もうこんな立派なお仕事を下さって、本当にありがとうございます!
お母さん、私パラグアイで立派なテレレ番になります!

私と運転手と切符番の間で、延々と汲み交わされるテレレ。
ドン引きする他の乗客。

10杯ほど給仕をした頃であろうか、41kmの標識が見えて来て、
「そろそろお別れだな」と運転手さん。
乗客の皆さん(鶏を含む)に挨拶を、
そして切符番とかたい握手をし、
テレレ番のお仕事を卒業したのでした。
ぜひまたやりたい。

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