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「いまこの瞬間」から逃げるクセ

月の始めは、翻訳の仕事が集中する。
好きなんだけど、楽しいんだけど・・・疲れる。

最初は、ずっとパソコンに向き合ってるのが苦手なんだとか
集中しつづけなきゃいけないのが疲れるんだとか思ってた。

でも
繰り返しやっているうちに
「自分でわざわざ疲れるやり方をしてる」ということに気付いてきた。

それは
「早く終わらせようとする」こと。

なるべく効率よく。無駄がないように。
時間かからないように一気にやっちゃおう。

それが疲れを生み出してた。

その間、呼吸も浅くなってるし、肩や首を固めたままにしてるし、頭フル回転させてるし。

そのことに気付いてからも、しばらくは
「だってこれが慣れ親しんだやり方だし!
もっとゆっくりやったら、疲れが長引くだけだし!」と
思考がメッチャ抵抗してた。

合間合間にストレッチしながら深呼吸する、ということを入れるだけでも
イライラそわそわした。

つくづく、思考はいままでのやり方を変えたくないんだなーー

癖は少しずつ、繰り返し変えていくしかない。

呼吸が止まってることに気付いたら、3回深呼吸。
パソコンを打つ手を何度も止めて、肩や首を回す。
終わった瞬間にスマホを見ようとするんだけど、とにかく目をつぶって頭を一度空っぽにする。

そんな地味な取り組みをなんとなく続けて
うまくいったりいかなかったりしているうちに
さらに深いところがあらわれてきた。

「早く終わらせようとすること」
それは、今この瞬間から逃げようとする癖だ。

翻訳でも、事務作業でも、家事でも・・・
これ面倒だな、と思ったことに対してハートを閉じて体を固めて
やり過ごそうとする。
少しでも早く、今この瞬間が過ぎ去ってくれたらいいと願いながら。

そうやって、子供のころから自分を守ってきたんだな。
「イヤな体験」をなるべくさせないように、と。

そんな自分が恥ずかしかったりうんざりしたりするときもあるけど
どこかで愛おしくもある。
そうやって一生懸命生きてきたんだから。

そしていま・・・
そのすべての経験が積み重なって、いろんな出会いを経て

「どの瞬間もしっかり味わいたい」
という段階にやってきた。

早く次の瞬間へと逃げたい!と体が無意識に反応するときほど
優しく呼吸して、体をゆるめて、五感をフル活用して・・・

「大丈夫。いまに対してハートを開こう。
いまにいても安全なんだよ」と
何度でも自分に伝えはじめている。

早く終わらせようとする癖
今この瞬間から逃げようとする癖で自分に与えていたストレスを
少しずつ取り去っていくと
この瞬間の味わい深さがどんなふうに変わっていくんだろう、ということにワクワクしながら。


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