わたしが思う『一流のソーシャルワーカー』とはどんな存在なのか?

どうも

コロナ禍前の休日は、市民プールでよく泳いでいた平泳ぎソーシャルワーカーです。

さて、私が思う “ 一流のソーシャルワーカー ” についてお話させていただいます。


ずばり

“ 水 ” のようなソーシャルワーカー

これが私が考える一流のソーシャルワーカーです。

because

先日ある投稿を拝見して、Twitter上で皆さんに「一流のソーシャルワーカーとは何が出来る人ですか?」と質問をさせて頂きました

投稿に対して皆さんから“一流のソーシャルワーカー像”を頂きました。ありがとうございました。

【皆さんの一流のソーシャルワーカー像】
・学び続ける人
・困難な状況で困難で終わらせず、強みを見出して活かすことが出来る人
・ひとりで抱え込まず/抱えこませず、応援ネットワークづくりができる人
・人のいいところをしれっと伸ばすことが出来る人(他人だけではなくて、自分自身も伸ばせる人)
・根回しを十分にして勝つ、いつの間にか勝つ、負けて勝つような人(孫子の兵法)
・実践を倫理考慮ベースで行い、いつも倫理考慮ベースで振り返ることが出来る人
・ファシリテートと情報統合、関係調整、客観的視野とフラットな価値観を持ち、先進分野とこれまでの分野の統合を考慮した上で、クライエントの利益と社会の利益を考えられる人
・丁寧な準備ができる人(相手に合わせた資料作成や話し方、練習)
・新たな目標の準備がすぐにできる人
・傲慢にならず、謙虚に常に一緒に悩み続けられる人
・判断力、相談援助技術、知識、正義感が人より高い人
・一概にも、優秀な人とは限らない
・「余計なこと」をしない人
・落ち着いて常にベストを発揮できる人。さらには、テンションは上がるが、それは楽しみから来ることで、普段以上のパフォーマンスが発揮できる人が超一流
・料理が上手い人
・その人の可能性を信じて応援し、伴走できる人
※Twitterより抜粋(2021年3月26日)

皆さん素敵なイメージがあり、同じ“一流のソーシャルワーカー”という存在ですが、共通する視点もあれば、その人らしい視点もあり、色んな考えを学ばせていただきました。働かれている環境も違いますし、役職/立場も違うので、同じ存在をイメージしていても、見え方は違いますね。

皆さんのコメントを拝見し、私も皆さんと同じ“一流のソーシャルワーカー”を考えてみたいと、私から見えた特徴をあげてみました

【一流ソーシャルワーカーの特徴】
・謙虚で柔らかい存在
・人がさける事も表出なくてもこなすことができる人
・努力を続け勤勉
・関わる人に良い影響(メリット)を与えられる
・基本は人と争うことをしないが、必要な時は大きな行動をする

これらの特徴を考えているうちにある文言を思い出しました。

上善如水。
水善利万物而不爭。
処衆人所惡、故幾於道。

老子の言葉です。知らない方のためにも意訳の一例を載せておきます

[意訳]
最上の善を例えるなら水だ。
万物に利沢を与え育て上げ、水自体は利を争おうとしない。
それどころか一般の人が避ける場所、例えば低い土地に居る。目立たず、万物を潤している。これが自然の法則に最も近い。
※引用:水の教え

この『上善は水のごとし』は、私から見る“一流のソーシャルワーカー”に通づるものがあるのだと考えました。

言うならば、社会工作如水...

example

“ 水 ” のようなソーシャルワーカーとはどんなソーシャルワーカーなのか?

考えてみました。(この先、口調が変わりすみません)

老子は「水はすべてのものに恵みを与える」と言っており、ソーシャルワーカーも、倫理綱領上で対象を「すべての人々」としている。かつ「クライエントの利益の最優先」という項目もあり、ソーシャルワーカーもすべての人々に恵み(利益)を与える存在でなければいけないのだと思う。

画像1

川をイメージすると、岩や木があっても、しなやかに方向を変えて流れていく。「水は他のものと争わない」とあるように流れていく。ソーシャルワーカーも争うことを前提にするのではなく、争わずに済む支援を第一に考えることが望ましい。老子の文言を基に水を謙虚で善良な聖人で例えている方もおります。

そして、「水は一般の人が避ける場所で落ち着く」とも言っているが、ソーシャルワーカーも差別や貧困、抑圧、排除、無関心、暴力、環境破壊など人が積極的に関わりを持とうとしないところに関わり、社会正義の実現を目指す存在では一致するところがあると思う。

また老子は、柔らかいものについてこういった文言も残している。

天下之至柔、馳騁天下之至堅。
無有入無間、吾是以知無爲之有益。
不言之教、無爲之益、天下希及之。

柔らかいものを水と解釈している文章がある

柔らかくてしなやかな水は、時には金属や岩のような頑丈で重いものを動かすこともある。さらにどんな形にも姿を変えることができる水は、ちょっとした隙間にも入っていくことができる。
引用:老子が書いた「上善は水の若し」の真意

ソーシャルワーカーも時には、社会のような硬く大きいものを動かすことがある。そのような内に秘める力があってこそ、社会変革や社会包摂の実現を目指せるソーシャルワーカーなんだと思う。また、様々な枠組=業界でも働けるしなやかさがあることは、多岐にわたるクライエントを支援する上で必要な要素なんだと思う。

孔子の儒家思想でも、水は「絶えざる努力の象徴」としている文章がある。私たちは「専門性の向上」に努める姿勢を水から(自ら)学ぶ必要があるのだろう。

私が思う一流のソーシャルワーカーとは、謙虚でどんな人にも合わせられる柔らかい人。争い事は好まないが、時には大きな社会を動かすほどの力を秘めており、関わる全ての人々に利益を与える水のような存在なんだと思う。

point

ここまで私が思う一流のソーシャルワーカーを話してきました。

“ 水 ” のようなソーシャルワーカー
・関わる人に良い影響(メリット)を与えられる
・人が避ける事も表出なくてもこなすことができる人
・謙虚で柔らかい存在
・基本は人と争うことをしないが、必要な時は大きな行動をする
・努力を続け勤勉

書いていく上で気がついたのが、“一流のソーシャルワーカー”と銘打って書いていましたが、私からみた一流のソーシャルワーカー像であり、“目標としているソーシャルワーカー”像なんだなって思います。

今回は、私自身の“一流のソーシャルワーカー”を思い描きたいと思いnoteに書かせて頂きました。(TwitterでツイートしたのでTwitterでツイートをしようと思ったのですが、文字数制限や連続投稿になってしまうと思いこちらになりました...)

もちろん先に書いたように、同じ存在をイメージしても見え方は違うと思います。賛否あると思いますが、皆さんの「一流のソーシャルワーカー像」をコメント頂戴できますと幸いです。


余談ですが...

『上善如水』というお酒がありますね。

“雪どけの水は、かろやかで、やわらかく、ほんのりと甘い”
”あらゆるものと調和して、するりと喉の奥へと落ちる。目指したのはシンプルで清らかなお酒です”
白龍酒造株式会社HPより)

「水」のような日本酒とのふれこみもあり、お酒をあまり飲めない私ですが、一度は飲んでみたいと思っています。ここまで「上善如水」を語っておいて呑んでいないのは恥ずかしい。

画像2

※画像は白龍酒造株式会社より拝借


近所の居酒屋に置いているかな...

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