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ママの泊まり出張

2023年も早一か月が過ぎますね。

2022年の年末、社員みんなで1年の振り返りを行いました。

その中で「できたこと」として私ともう一人、「出張に行けた」というワードを挙げました。二人とも子を持つ母です。

東京西海は長崎・波佐見に物流があるので、電話やメールで依頼をしたり確認したりと、毎日何かしら現地のみなさんと関わりがあります。
まだ顔を合わせて挨拶もできていない相手と仕事をすること、そしてそれを受け入れてくれている波佐見の方々。まだ見ぬ相手に、実際に会って話をして、感謝を伝え理解を深めたいとは常々思っていました。

その中で入社してまず驚いたのはバリバリ働く玉木さん(2児の母)の姿。
海外にも一人で出張、毎週どっか違う場所にいる、子連れ移動に対してめちゃくちゃフットワーク軽く、アクティブでかっこいい母像を目の当たりにして「ママが働く、出張にもいく」ということへの若干の不安みたいなものはサッと消え、自分もこのぐらいの気持ちを持って働いていたい、と気持ちが前向きになったのを覚えています。

子供がいる人が一緒に働いている、というのが東京西海の平常で、もちろんそこには他の社員の理解や、家族、周りの人々の助けがあってこそ、なのですが、その中でも“泊り出張”となると、さてはて、私は行きたい、行きたいけど行けるかな?という、なんとも自分に課されたような疑念の壁がありました。(波佐見は我が家からドアtoドアで7時間弱!日帰りでは難しい距離です。)

いつかは自分も、と思いつつ、コロナの影響やまだ小さい子供のことがネックになり気付けば過ぎること1年…

ようやく、コロナも落ち着き、初の出張に行ったのが昨年、2022年の3月でした。

さて。我が子は大変なママっ子(当時2歳)。
大丈夫なのか?先にちゃんとお話しておくと良いとは聞くけど、逆にママがいないことにパニックになりそう。などなど、色々思案し、結局出張に行くのを伝えたのは出発数日前。「ママ、いないの?」「そう、お仕事で飛行機乗って長崎っていうところに行くよ。お土産買ってくるからね。」と出来るだけ伝えて、当日はまだ寝ている我が子の寝顔を見て出発しました。

色々な考え方があり、ママが出張で家にいない、ということに是非があるのも理解できます。夫や義母の予定を確認し、保育園の送迎や晩御飯のことを考え…等、行く前の段取りだけで一仕事。

ですが、波佐見に着いてからは、今まで声しか聞いたことのなかった皆さんとお話ができて、型屋さん、生地屋さん、窯元、などなど、自分の扱っている商品の背景を存分に見て、感じて、理解して…
なんといっても、波佐見の人の温かさ。それは東京にいるだけでは絶対にわからない部分でした。

全てはこの陶石から。真っ白な磁器ににするために、茶色い部分は人が削り取りしています。
工房にいた猫ちゃん。なんとも器用に割れ物の間をすり抜ける… 
作業はプロフェッショナル。でも背景が牧歌的で本当に癒されます。

伺った工房で、我が子と同い年ぐらいの子がおばあちゃんとニコニコしながらお手伝いをしているのを見て、自分の子を想いちょっぴりしんみりしてしまいましたが…

型から土を流し出す作業。乾いた部分だけが型に付いて、中が空洞になります。


バランス感覚、どうなってるんだろうか… ただただすごい、という場面があちこちに。

今までの点と点が全て線で繋がり、色々なことがスッと腑に落ちて、出発前までの不安や葛藤はやりがいや充実感に変わり、とても良い時間を過ごせました。

帰り際、空港で子供にお土産を吟味していたところで、玉木さんに「あんまりいつもたくさん買うと次が大変だよ、うちはカステラで喜んでるから毎回それ!」と言われて、大納得。笑
確かに、この1回ではまだまだ理解は追いつかないし、波佐見でやるべきことも沢山。

この最初の一回だけ、飛行機のおもちゃとカステラ、二回目以降はカステラのみ、になったのは言うまでもありません。笑


ということで、昨年は3回も波佐見に行くことができました。

子供も、ママが仕事で遠くに行って家にいないときもある、というのを理解してきているように思います。
仕事をしながら子供と生活をする、というのは実際にやってみて本当になんと大変なことか、というのを身に染みて感じます。

それでも、出張を通して「自分軸」の時間が出来ることは、一人の人間として社会との繋がりを持てる、という自己肯定に繋がる良い機会になっています。

2023年もやることやりたいことは沢山。出張もそれを達成するための一つの手段として邁進できるようしていきたいです。


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