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フレンチテックのHoopCareは、AIを用いた手術前後の患者のケアを改善するサービスを開発。€180万(約2億4,000万円)の資金調達を完了

HoopCareは、術後ケアの充実を図るため、患者のリスク要因を人工知能で判定する医療用問診票を開発した。今回、180万ユーロのシードラウンドを完了し、そのソリューションを展開することになった。

パリに拠点を置くスタートアップ企業HoopCare(旧Intelligence Anesthesia)は、5月5日、180万ユーロのシード資金を調達したと発表した。このラウンドは、ベンチャーキャピタルファンドのNewfund Capital、Mutuelle d'assurances du corps de santé français(MACSF)、ヘルスケア分野の複数のビジネスエンジェルが主導している。

術後ケアの向上

HoopCareは、貧血(鉄欠乏)や禁煙などの術前危険因子の管理を改善するためのソリューションを開発した。「手術前の危険因子の特定と治療は、複雑で手間のかかるプロセスですが、必ずしも体系化されておらず、最適とは言えない患者管理につながります」と、麻酔科医でHoopCareの共同設立者兼CEOのYassine Moussali氏は説明する。

このソリューションでリスクを早期に発見し、手術前の患者管理を最適化することは、新たな治療法の選択肢を提供することにつながる。実際、術後の合併症の軽減、入院期間の短縮、医療従事者の貴重な時間の節約を可能にする。

10分程度のアンケートで、結果をAIが処理

このソリューションは、患者の健康状態について10分程度のアンケートを作成し、その回答をAIによる自動学習システムで処理する。これは、外科や産科での準備プロトコルを考慮したものである。"異常 "が発見された場合、HoopCareは医療従事者に修正を提案。そして、術後の合併症をできるだけ回避するような治療を行うことができる。例えば、鉄分を注射するだけで輸血の必要がなくなり、患者の手術後の回復力が向上します」と、同社の共同創業者兼CTOのニコラス・ボニファスは説明する。

このCEマーク付き医療機器は、パリのフォッシュ病院に配備され、2021年から1万人の患者さんの評価に使用されている。HoopCareは、アメリカ市場にも対応したいと考えている。ニューヨークのインキュベーター「コーネル・テック」のチームによってサポートされている。今回の資金調達により、HoopCare社は、フランスおよび米国の医療機関へのソリューション展開を加速させたいと考えている。


https://www.usine-digitale.fr/article/grace-a-l-ia-hoopcare-veut-ameliorer-la-preparation-des-patients-a-la-chirurgie.N2001802

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