[AI画SF]遠くの親戚より、地下区の宇宙人
※「続 Gustaveの「女」たち 宇宙編」からの派生ストーリーです。
「美人」が出てこないので別シリーズにしました。
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「宇宙人に会いたければ地下に来い!」
頭の中に響いた言葉をしばらく反芻していた。
単純に解釈すれば、地下に宇宙人の秘密基地があるということだろう。まあ、UFOを信じてる人なら、たいていはそう考えている。なので、宇宙人を探したいならまず地下を! というのは、むしろ当たり前のことだ。地下を探さないほうが怪しい。
しかし、どうしてネコなんだ? サングラスをかけていたあたり、いかにも地下の住人っぽいが、宇宙人とネコが特別な関係にあるという話は聞いたことがない。
だいたいネコは地下に関係がないと思う。地下に関係があるのはネズミのほうだ。今朝のテレビでも、穴に住むネズミを紹介していた。ハムスターの祖先も確か穴暮らしだった。だから、近年まで見つからなかったのだ。
まてよ、「動物」と「地下に通じる穴」と云えば『不思議の国のアリス』ではないか。あれはネコではなくウサギだが、しかし、動物が異世界に誘ってくれるという点では同じだ。
もし、またサングラスのネコが現れ、地面の「穴」に誘われたなら、オレも「アリス」になれるのだろうか?
いやいや、オレには無理だ。元来、臆病だったところに長年の底辺暮らしですっかり萎縮してしまった。穴に入っただけで気が変になりそうだ。とても冒険など出来はしない。
「アリス」は身体を小さくしたり大きくしたりして、難局を乗り越えていった。身体を小さくしたり大きくする方法は、その都度違っていて、注意深く周囲を観察して手がかりを見つけなければならない。勇気と知恵と、何よりも冷静さが必要だ。
とはいえ、好奇心がないわけではない。穴に入るのはごめんだが、外から覗けるなら見てみたい。地下に別世界があるというだけでも興味深いのに、宇宙人がいるとなればなおのことだ。
地下に降りることなくどうやって覗き見るか?
上手く行くかどうかはわからないが、方法がないわけではない。「地下の秘密基地」と「ネコ」という二つのキーワードで、AIに絵を描かせるのである。前回やったのと同じ手法だ。
もし地下世界が実在していれば、必ずそこを見た人間たちがいる。リアルな絵が次から次に出てくるはずだ。もし下手くそな絵しか出てこなければ、地下世界など存在しない。
秘密の絵が出てくるわけがない?
それがそうでもないのだ。今のAIは、まだまだ口が軽い。公言してはいけないことを平気で口にする。だから、サービス提供者は発覚次第、フタをする。人がやらねばならず、なかなか大変らしい。それと同じ事情が画像生成のAIにもあると思う。
すでに猥褻な画像、著名人の顔などは出力されないようになっているが、そのほかの禁断の画像となると、炎上してからでしか対応が出来ない。つまり、それまでは地下秘密基地の画像も封印されてはいない。
さて、「地下の秘密基地」と「ネコ」、
この二つのキーワードで、どんな絵が出てくるのか……
つづく
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