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もっと早くに気づきたかったことの話

最近、やっとこさ気づいたことがある。恵まれた環境に身を置いたとしても、自分がそれを活かさない限り意味が無いということである。

昨年、ジャズのビッグバンドで8ヶ月ほど演奏していた。元々1年間のみの企画バンドで、他大学の一個下から誘われ参加した。全然知らない人、他大学で上手いバンドに乗っている人、自分の大学ではできない難しさの曲、県をまたいでの演奏会。どれも今まで体験したことがなく、何もかもが新鮮だった。忙しいな〜と思いつつ、そのことに満足感を感じていた。同時に、ここにいれば私も上手くなれるかな?などと考えていた。

結果的に、参加から8ヶ月を過ぎたあたりで練習についていけなくて離脱した。

曲が難しいので、それに見合った技術を身につけなければならない。でもその技術を磨くことを怠っていた。これが大きな要因だったと思う。

自分の技術不足、練習不足に加え、周りが上手いことに負い目を感じていた。私の方が年上なのに全然吹けてなくて申し訳ない…と思っていた。

この環境にいれば、私も周りの人たちのように上手くなれると思ったのだ。

でも、もちろんそんなことはなく、自分が周りから何かを学ぼうとせず、ただぼーっと練習に行き、できない、できないと嘆き、また練習に行く。そんなことの繰り返しで、練習に行くのが苦痛になった。結局、途中でやめた。

練習頻度が合わなかったとか、演奏会の日時と予定が合わなかったとか、他の要因もあったが、私が何かを学ぼうとして主体的に行動していれば、その問題もクリアしていたかもしれない。このバンドに入って学んだことは、私は何も学ぼうとしていなかったということである。

主体的に取り組むか否かで、体験をどう活かすかが変わってくる。このことに気づいたのは、最近久しぶりにサークルへ行った時である。

2個下の後輩が、他大のビッグバンドに入っているらしく、私の同期も同じく他大のビッグバンドにいた頃があったので、その2人の会話に聞き耳を立てていた。その中の同期の言葉である。

「大変だけど、学ぶことってほんと多いよな」

聞き流してしまうくらいサラッと言っていたが、私の中に衝撃が走った。同期が他大に行っていた頃は、そういう団体に所属すれば、自然と学ぶもんでしょ?と少し思っていた。全国大会レベルなので自然とそういうこともあったかもしれないが、もしかしたら、自分から学ぼうと行動していたからこそ得られたものがあったのではないかと思ったのだ。その同期は、他大に行く前はバンドを作るタイプではなかったが、今は自分の作ったバンドの指揮をとっている。そして、他大で学んだことを伝えている。すごく尊敬している。

後輩は、その同期に「ほんと、学ぶことだらけです」と答えた。きっとその後輩も、他へ教えていくのではないかと思う。知識は自信になるから。心底羨ましい。ほんとに。

「置かれた場所で咲きなさい」じゃないけど、その場所で何を学べるか、その場所で何を自分の中に取り入れてやるか、自分のためになることは何かを考えて行動するかしないかは、すっごく大事だし、しないのはとても勿体ないなと思った。貪欲にいこう。




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