ドジャースがリンドーア獲得へ動く！
今季地区7連覇を果たしたドジャースだが、プレーオフではナショナルズに敗れ、予想より一足先にシーズンを終えた。
プレーオフで「采配ミスだ」とクレイトン・カーショーの起用法を巡ってデーブ・ロバーツ監督がメディアやファンから厳しく批判され、解任の声も挙がったが、フリードマン編成トップは早々と来季の続投を明言した。
ロバーツ監督は選手からの信頼が厚いうえ、昨年オフに契約延長したばかりということを踏まえると、その一時の感情に囚われることなく「冷静」な判断を下したとも言える。
◯リンドーア獲得に向けて動く！？
今季のドジャースは昨年に引き続き、圧倒的な戦力、資金力、育成力を背景に地区2位のダイヤモンドバックスに21ゲーム差をつける106勝、勝率.654とナ・リーグ西地区の王者の貫禄を見せつけた。
今オフはFAで流出する主力野手は皆無だ。控えのデビッド・フリーズが現役引退を表明し、ラッセル・マーティンがFAとなる程度。また、有望株キャビン・ラックスを中心に若手の台頭が著しく、オフに誰も補強しなくとも選手層は問題ない。
しかし、ドジャースはオフシーズンにインディアンスのフランシスコ・リンドーアのトレード獲得に向けて動く見込みだと@jonmorosi氏がレポートしている。また、トレード交渉が進めばコリー・シーガーが放出される可能性にも言及している。
インディアンスの遊撃手を務めるリンドーアは、オールスター4度選出のスーパースターだ。今季も143試合に出場し、打率.284 32本塁打 OPS.854。WAR4.7。メジャーデビューを果たした15年以降、一度もWARが4.5を下回ったことがなく毎年MVP級の成績を見込みる選手だ。
リンドーアがもしドジャースに加入しシーガーを放出しない場合、シーガーをサードに、ジャスティン・ターナーをファーストにとの案もある。しかし、マックス・マンシーがセカンドに入ることになると有望株ギャビン・ラックスの出場機会を奪うことになる。
ドジャースがリンドーアに興味があるということは、ショートとしてのシーガーに懸念を持ち始めている可能性がある。ただ、DRS＋9で守備力は衰えていない。
そのため、一見何がしたいのかよく分からないが、フリードマン氏は将来を見据えているのではないかと思われる。
リンドーアとシーガーは共に21年オフにFAとなる。ただ、打力・守備力ともリンドーアの方が評価が高い。特に、今後５年先を考えるとシーガーがショートのポジションに残っている可能性は低いかもしれない。このことを考慮すると、シーガーとの契約延長をドジャース首脳陣が消極的となっている可能性がある。
同じ保有期間で、今後も長期に渡ってショートのポジションを任せられるリンドーアに置き換え、その後契約延長することをドジャース側が検討しているのかもしれない。
残り2年保有期間があるスーパースターの交換要員を用意するのは容易ではない。しかし、ドジャースのマイナー組織は未だに充実している。リンドーアの交換要員にラックスは含まれそうにないが、球団内No. 1有望株投手ダスティン・メイ、ウィル・スミスの台頭で押し出される形となるキーバート・ルイーズ、昨年オフにプイグとウッドとの交換で獲得し今季ブレイクを果したジョシュア・グレイとジーター・ダウンズらが含まれる可能性は高そうだ。
ドジャースは有望株を犠牲にしてリンドーアを獲得したとしても、シーガーを放出することによって有望株を再び集めることもできるためマイナーに与える傷は最低限に抑えられる。また、2019年ドラフト1巡目で入団した強打の大学生三塁手コディ・ホースもマイナーに控えているため、シーガーの放出を後押しするかもしれない。
そもそもなぜ、リンドーアがトレード候補として名前が挙がっているのか？以下の3つの主な要因がある。
①21年オフにFAとなる
②年俸が上昇している
③契約延長が望み薄
①は残り保有期間が２年で、チームは同じく核であるコリー・クルーバーのトレードを模索するなどチームは転換期を迎えつつある。
②は今季の年俸が1085万ドルで、来季の年俸調停1670万ドルと予想されている。今夏には来季の年俸が上昇すると予想されていたトレバー・バウアーをレッズに放出した。
③はインディアンスの球団規模では総額3億ドルが必要とされるリンドーアとの契約延長は困難と見られている。このことは球団幹部も認めている。
@Joelsherman1氏もヤンキースはリンドーアの獲得を目指すべきだと提案するなど、トレード市場に出ることになれば争奪戦となるのは必須だ。
ただ、CLE側からこのオフにトレードでの放出を模索するとの報道は現時点で聞かれないため、しばらくは様子見となりそうだ。
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