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〝上手・下手〟より大切なもの

コロナ禍の今はコンサートがなかなか開催できずに残念ですが、様々なアンサンブルが出演する合同発表会的なコンサートを観に行くと、とても印象的なグループに出会うことがあります。演奏の〝上手・下手〟ではなく、選曲だったり、衣装だったり、雰囲気だったり…。そんなグループに共通しているのは、皆さんが心から楽しんでいて、他のグループにはない〝何か〟があること。アンサンブルはみんなで作るものですから、力を合わせて、ぜひ〝唯一無二〟の魅力を作っていただけたらと思います。

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衣装作りも、楽しみの一つ


1995年に初来日したイスラエルのアドラー・トリオ。その演奏を一目見て、大ファンになる方が続出しました。彼らの演奏はテンポがもの凄く速く、アップテンポで有名な曲も、そこまで速くやるの⁈って感じです。もっとも彼らは、速さの他にも、世界最高峰の実力という特徴があるのですが…(笑)バスとコードに市販の専用マイクを取り付けて演奏する方も増えていますが、それは元々彼らが独自で作って使っていたものを日本のメーカーが商品化したものなんですよ。

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上手さに唯一無二の速さも兼ね備えた、アドラー・トリオの素晴らしいアンサンブルをぜひ見てみてください。

「ウィリアムテル序曲」よりフィナーレ/トリッチ・トラッチ・ポル(1995年厚木市での演奏)

(2021.7 ハーモニカライフ93号に掲載)

吉田俊輔
-Profile-

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伯父と甥と姪のハーモニカアンサンブル「オジョイメイ・トリオ」のバスハーモニカ奏者であり、コンサートの企画、構成を担当。
老若男女問わずに誰もが楽しめるステージで、ハーモニカの魅力を伝えている。日本で開催されたハーモニカの国際大会では裏方を務め、海外のプレイヤーとの交流も深い。
コンサート情報を始め、ハーモニカに関するご質問は、何でもお気軽にどうぞ!
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