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ベトナムの大手銀行 Vietcombank(VCB)の直近決算(2022-3Q)

ベトナムの大手銀行、Vietcombank(VCB)の直近の決算(2022年11月分)などをみていければと思います。

ベトナムにある巨大な銀行という意味ですと、資産ベースならば、
2022年11月現在でのデータであれば、
BIDV:865億ドル
VietinBank:739億ドル
Vietcombank:696億ドル

となっています。

時価総額であれば、
Vietcombankが146億ドルで
2位のBIDVの72億ドルから大きく引き離しています。

税引き前利益額は
Vietcombankが10億ドルで
2位のBIDVの7.5億ドルをリードしています。

ベトナムの名目GDP成長率は
2022年第三四半期だと13.7%を記録し、ここ数十年で最も早いペースです。
ここで懸念されるのがインフレ率ですが、インフレ率は4.0%で、それを差し引いても9.7%ということになります。

(以下、記事投稿時点での為替を基準にデータを残しておきます)
総資産は年初来で16.6%の増加(9兆1511億円)
貸与額は17.3%の増加(6兆3281億円)
預金残高は5.4%の増加(6兆6388億円)
となっています。

利益については、
第三四半期は、前年同期比で31.8%増の7.6兆ベトナムドン(388億円)
年初来9ヶ月間では(1383億円)
第三四半期まで終了の時点で利益目標の達成率は81%でした。

気になる点としては、もともとVietcombankは国営企業だったこと

2006年には、ベトナムの国営企業の民営化の一環としてホーチミン証券取引所に上場されましたが、
依然として、ベトナム政府としては、国内資本を保護する観点から規制をかけており、
株式保有比率としては、
ベトナム国家銀行(ベトナムの中央銀行)が74.8%と圧倒的保有比率を有している状況があり、
これがベトナム経済発展とともに緩和されるのかといった問題もあります。

個人的にはみずほ銀行が15%の株式を保有しているのもなかなか興味深いと思いました。
(2011年にみずほ銀行と業務提携をしている一環かと思われます。)

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