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少年

「SDGsに気づかせてくれてありがとうございました」

今日のSDGsイベントの後に、少年がものを言いたそうにこちらを見ていました。
「どした?」って聞いたら、そう答えたんです。

小学6年生だそうです。
本当に嬉しいですね。

「これから何か疑問に思ったり、困ったことあったら、なんでも聞いてこいよ。気軽に頼ってこい!」
だって僕、君の言葉にすごい勇気をもらったから。

どこまで伝わったかな。有難う、少年。

余談ですけど、こういう時にホイって渡せるようなプロフィールカード、あってもいいのかもなって思った次第でした。名刺でもいいんだけどね。

ぐんラボ!×前橋市×けやきウォーク前橋、ご来場ありがとうございました!

イベントの最後にちょっとお時間をお借りしてさせてもらった話。

みんなに共有したいアパレル業界の話。
2013年のバングラディッシュのラナ・プラザビルの崩落事故。

ファストファッションの生産は「メイドインチャイナ」から「メイドインバングラディッシュ」の流れ。大きくは人件費の問題。
8階建てのラナ・プラザビルは縫製工場。洋服を作ってました。
がしかし、過剰生産、過剰ノルマのために、ビルの耐荷重の限界が心配されるほどに詰め込み、詰め込み。
実際に前日にはビルの壁にヒビが。
当然、危険はわかっていながらも
「働かないなら今月分の給料は無しよ」と言われてしまい、
選択肢は無かった労働者。

その日の始業まもなく、停電。
なんだ?、どうした?、と言っている間に、ビルが丸ごと崩落。
1000人を超える人間が、犠牲となり、命が失われる悲劇となりました。

崩れたビルの中から出てきた洋服は、先進国に送られるはずのものばかりでした。

ファッション業界における最大の事件です。

あれから10年の月日が流れたバングラディッシュで、
一人の少年が、
今日も失われた二つの命について、訴えています。

彼のお父さんとお母さんは、当時、二人そろってラナ・プラザビルの4階で働いていたそうです。
8階建てのビルの4階ですから、上からも下からも挟まれたでしょう。
二人とも亡くなられたそうです。

少年は、現在10歳と半年。
つまり彼は、生まれて半年、生後6カ月で、両親を失ったんです。

僕はあくまでも選択だと思っていて。これは最初から一貫して言ってます。大量生産大量消費のファストファッションは着るな、とは絶対に言いません。
実際、僕も買いますし、着ます。
僕もこの事件の関係者です。
だから大切に選びます。大切に着ます。
知った上で選ばなければいけないし、知ろうとすることから目を背けてはいけないなと思うわけです。

じゃないとお天道様の下、胸張って歩けないんじゃないかな。

今日、声をかけてくれた少年に、バングラディッシュの少年が、ちょっとかぶって、すこし自分を許してあげれそうな気持になりました。
頑張ります。

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