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Wicked Part 5: Thank Goodness

ここから第2幕になります。
Scene 2-1: Thank Goodness
Scene 2-2: Elphaba & Nessa Reunite
Scene 2-3: Wonderful

Scene 2-1 : Thank Goodness

(オージアン達が舞台に登場する)

オージアン
 ♪ 日々大きくなる
   闇と恐怖がつのる
町中が警戒態勢だ
それが魔女のやり方
行先を恐怖に陥れる
いじめる相手を探してる!

オージアン(女性)
♪ 彼女が飛ぶところに
恐ろしい緑の災難が

オージアン(男性)
♪ ウィザードを侮辱する

オージアン
♪ 誹謗し嘘を振りまくんだ!
彼女は嘘つき!
我らを守りたまえ
彼女の呪いから
気をつけろ
次は誰だ
誰が狙われるか
誰を襲うか

(グリンダ、フィエロ、グリンダがS現れる)

グリンダ
「オズの皆さん、
恐れる気持ちもありますが
ひとまずそれは置いて
今日のお祝いしましょう!」

♪ なんて素晴らしい日なんでしょう

オージアン
♪ 正義に感謝!

グリンダ
♪ グリンダ式のやり方でお祝いよ!

オージアン
♪ 感謝します!

モリブル
♪ ついに魔女を追いやった日です!

全員
♪ 最高の日だ
我らに感謝

モリブル
 「グリンダ、感謝してるわ。
  それにハンサムな婚約者にもね。
  ガードの新しいキャプテンでしょう?
  (フィエロをみて)
  魔女狩りのリーダーになったのよね?」

フィエロ
 「まあそうですね、
  でも僕は彼女が邪悪な魔女だとは
  思っていません。」

モリブル
 「キャプテン、気分はどう?」

フィエロ
 「頭がいっぱいいっぱいです、、
  でもキャプテンになった以上、
  探し続けます!」

モリブル
 「そして、婚約したのね!」

オージアン
 「おめでとう!」

フィエロ
 (困惑した表情で、グリンダに向かって)
 「これは婚約パーティなのかい?」

グリンダ
 「驚いた?」

フィエロ
 「ああ!」

グリンダ
 「よかったわ、
  私たちは最高のタッグよ!」

 ♪ 最高に幸せだわ
  そうでしょ?
  これ以上ない
  いまここで
  おとぎ話のような
  私たちの幸せなエンディング
  
  とっても幸せ
  ほんとよ
  他に望みはないわ
  あなたと分かち合えるなんて
  とってもハンサムなあなたと
  こんなに誇らしい気持ち
  全ての夢が叶った時に
  幸せは訪れるのね

モリブル
 「グリンダ、私たち幸せよ!
  報道官として、
  あなたの勇敢さをオズ中に
  知らせるわ。
  はっきり覚えているわ、、

 ♪ あの日のことよ
  オズの前に初めて現れて
  彼は何故か言わなかったけれど
  あなたが彼に敬意を示し
  彼は法的に定めた
  あなたが正しさの象徴だと!

フィエロ
 「君はそんなこと言ってなかったぞ?」

グリンダ
 「まあそうね、、後で話すわ。」

モリブル
 ♪ 邪悪な魔女は
  嫉妬のあまり飛び跳ね
  飛び出してくるわよ
  彼女の隠れているところから

(群衆が息を呑む)

オージアン(女性)
 ♪ 彼女はもう一つの目があって常に起きているらしい

 ♪ 彼女は蛇のように脱皮するらしい!

 ♪ 反抗的な動物達は彼女を保護しているらしいぞ!

 ♪ すさんだ心の彼女は、水で溶けるらしいぞ!

フィエロ
 「なんだって?」

オージアン
 ♪ 溶かしてしまえ!誰かお願いだ!

フィエロ
 「聞いたかい?
  水で彼女は溶けるだって!?
  みんな頭空っぽすぎて、
  なんだって信じてしまう!」

グリンダ
 「ちょっと失礼!」

(グリンダとフィエロは横で話す)

フィエロ
 「もうこれ以上付き合ってられないよ!」

グリンダ
 「私が彼らの言うことが好きだとでも!
  大嫌いよ!」

フィエロ
 「じゃあ僕らは一体なぜここにいるんだ。
  ここから逃げよう!」

グリンダ
 「いまは出来ないわ。
  彼らは今私たちを見て士気を上げてるから。」

フィエロ
 「逆らえないから、君はここを去れないだろう。」

グリンダ
 「ええそうよ。悪い?
  誰だってそうじゃない」

フィエロ
 「知ってるだろ。それが出来た子を」

グリンダ
 「フィエロ、私もエルフィに会いたい。
  でも死ぬわけにはいかないわ。
  あなたは必死に探すでしょうけど、
  彼女はそれを望んでない。
  現実を見なくては。」

フィエロ
 「たしかにそうだ。すまない。
  その通りだ。
  君が幸せになるなら、
  もちろん僕は君と結婚するさ。」

グリンダ
 「でもそれはあなたの幸せではないでしょ?」

フィエロ
 「知ってるだろ。僕はいつだって幸せだ」

(フィエロはかけ去る)

グリンダ
 「フィエロ!ほんとにありがとう!
  彼は飲み物を取りに行ってくれたわ。
  なんて優しいのかしら!」

 ♪ だから幸せなの
  これ以上の幸せはないわ
  予想とは
  少し違うけど
  それでも幸せよ
  ただただ幸せ

 「ほんとは違うけど、、」

 ♪ 夢が叶うのよ
  変な感じだけど
  少し複雑な気持ちだけど
  それはちょっとした代償よ
  失うものもあるのよ
  終わって初めて
  終わりを知ることだって
  この世にはあるの
  
  そのスリルを感じて
  思ってたのとは違っても
  それでも完璧な終わり方よ
  拍手喝采のね
  これ以上の幸せを
  どこで手に入れるのよ?
  
  夢が叶ったのなら
  幸せに決まっているから
  そうでしょ?
  夢が叶えば
  幸せに決まっているわ!

オージアン
 ♪ みんなあなたが大好きだよ!

グリンダ
 ♪ 感謝しましょう!

オージアン
 ♪ この喜びを誰に感謝するのか
  正しさだ!
  ウィザードとグリンダに向けて

グリンダ
 ♪ そしてフィアンセ!

オージアン
 ♪ 最高に素晴らしい
  最高に愛らしい
  最高にラッキーな人たち!

グリンダ
 ♪ この上ない幸せ!

オージアン
 ♪ 感謝しよう!

グリンダ
 ♪ 今日という日に!

オージアン
 ♪ 今日に感謝!

Scene 2-2 : Elphaba & Nessa Reunite

(マンチキンランドの総督の家の中のシーン)

ボック
 「他に出来ることはない、マダム?」

ネサローズ
 「ネサローズと呼んでと言ったでしょ?」

ボック
 「はい、マダム。」

 (ボックは去る)

ネサローズ
 「ボック、、」

(クローゼットからエルファバの声が聞こえる)

エルファバ
 「綺麗なものはより綺麗になるものね。

 (ネサローズが悲鳴をあげる)

  緑はより一層緑になるわ。」

(ネサローズは困惑している。
 クローゼットからエルファバが出てくる。)

エルファバ
 「ごめん、驚かせた?
  私はみんなを怖がらせるようね。
  あなたに会えてうれしい。」

ネサローズ
 「ここで何をしているの?」

エルファバ
 「ええと、帰る家がなくて。
  まさかこんな事言うとは思わなかったけど、
  父の助けが必要なの。
  私のために立ち上がってほしいの。」

ネサローズ
 「それは無理よ。」

エルファバ
 「いいえそんなことない。
  あなたが頼めばね。
  父はあなたの事なら聞くわ。」

ネサローズ
 「父は死んだのよ。」

エルファバ
 「なんですって?」

ネサローズ
 「そうなの。私が今は総督よ、、
  何か期待していたの?
  あなたがしでかしたこと、
  私たちに恥をかかせたこと
  それを恥じて死んだのよ。」

エルファバ
 「よかったわ。その方が都合がいいの。」

ネサローズ
 「その言い方はあんまりよ。」

エルファバ
 「いいえほんとのことよ。
  今は私たち二人だけだから。
  私を助けてくれたら、、」

ネサローズ
 「エルファバ、うるさい!
  そもそも逃亡者をかくまれないわ。
  それに私は非公式の総督よ!
  それになぜ助けるべきなの?
  オズ中を飛び回って、
  知りもしない動物たちは助けるのに
  その力で私を助けようとはしたことがないくせに!」

 ♪ 今までずっと
  あなたに依存していた
  私の気持ちが分かるわけ?
  産まれてからずっとよ
  あなたとこの醜い車椅子にね!
  惨めさを我慢して
  いつか直ることを願っていたのに、、

エルファバ
 「ネッサ、呪文で何でも出来るわけではないの!
  私だってこの力のことはよく分からない。
  靴を作るのとはわけが違う、、待って。」

(エルファバはバッグから呪文のかかれた本を取り出す)

ネサローズ
 「何をしているの?」

(エルファバは呪文を唱えだす)

ネサローズ
 「何なの?あ、私の靴が!
  まるで、、燃えているようだわ!
  何をしたの?」

(ネサローズはドレスを持ち上げる。
 ルビー色に輝くパンプスが見える。
 ネサローズは立ち上がるがよろめき倒れる。
 エルファバは彼女に手を差し出す)

ネサローズ
 「待って、やってみる。」

(ネサローズは立ち上がった)

エルファバ
 「ネッサ、遅くなってしまったわね、、」

 ♪ もっと前から
  するべきだった
  この力を初めて良いことに使った
  いまになってやっと、、

ネサローズ
 「ボック!ボック!
  こっちに来て!」

エルファバ
 「ボック?」

ネサローズ
 「ボック!こっちに来てよ!」

エルファバ
 「ダメよネッサ!
  私がここに居るのは秘密なの!」

(ボックが部屋に入ってくる)

ボック
 「はい、なんでしょうマダム?」

エルファバ
 「ボック、、」

ボック
 「ここで何をしている?
  近づくな!」

エルファバ
 「ボック、何もしないわ。」

ボック
 「噓だ!いつもそうだろ!
  お前とお前の妹もだ!
  彼女もお前と同じくらい邪悪だ!」

エルファバ
 「何を言っているの?」

ボック
 「僕の人生はどうなるんだ。
  そっちのけだ。
  僕はマンチキンランドから出られない。
  ネッサもそうだ。
  例え彼女が権力を持ったところで、
  僕は何もできやしない!
  なんでかわかるかい?」

(ネサローズが車椅子に乗って出てくる)

ネサローズ
 「ここにあなたを閉じ込めているからよね。
  でもそれはもう必要ないわ。見て。」

(ネサローズは立ち上がる)

ボック
 「君がしたのか?」

ネサローズ
 「私たちのためにしてくれたのよ!」

ボック
 「ネッサ、これは状況が一転する事態だ、、」

ネサローズ
 「分かってるわ。」

ボック
 ♪ ネッサ聞いてくれ

ネサローズ
 「なに?」

ボック
 ♪ ああ、ネッサ
  もう僕は必要なくなるね
  僕が今夜出ていっても気にしないよね

ネサローズ
 「出ていくの?」

ボック
 「ああ、、」

 ♪ ボールルームのことは
  グリンダに頼まれたんだ

ネサローズ
 「グリンダが?」

ボック
 ♪ そうなんだ!
  彼女に気に入られたかった
  気持ちを伝えるためだった

 「ああネッサ、僕は必死だったんだ。
  分かるだろう?」

ネサローズ
 「必死だったですって?
  今にわかるわ、、」

エルファバ
 「ネッサ、もう放っておきなさ、、」

ネサローズ
 ♪ 私を置いて行けるとでも?

ボック
 「近づかないでくれ!」

 ♪ 君はおかしくなっているんだ
  呪文を掛けなければ
 (ネサローズは呪文の書かれた本をつかむ)
  いけないのなら、、

ネサローズ
 「Ah...Tum...Tah..Tae...」

エルファバ
 「ネッサ、だめ!」

ボック
 「何をしているんだ?!」

エルファバ
 「だめよネッサ、発音が違う!!」

ネサローズ
 「ボック!どうしたの!?」

ボック
 (息を呑み)
 「胸が、、苦しい、、」

ネサローズ
 「エルファバ、なんとかしてよ!」

エルファバ
 「無理よ!一度かけた魔法は解けないのよ!」

ネサローズ
 「じゃあどうしたらいいの、、」

(ボックはネサローズの車椅子に倒れ込む。
 エルファバはクローゼットの後ろに彼を運ぶ)

ネサローズ
 「エルファバ、どうにかしてよ!
  あなたのせいよ!
  あなたがこの本を見せていなければ、、」

エルファバ
 「呪文を探さなきゃ、、
  もしかしたらこれかも。」

(エルファバはクローゼットの後ろに行く)

ネサローズ
 「彼を助けて!お願い!」

 ♪ 私のボックを
  助けてください
  優しくて勇敢な彼
  私を一人にしないで
  悲しい人生が終わるまで

  孤独で愛を失った
  まるで鏡の中の存在
  私と彼女!西の邪悪な魔女よ
  私たちは一緒の運命、、

ネサローズ
 「彼は大丈夫なの、、?」

エルファバ
 「もう大丈夫よ。
  行かなくては。
  エメラルドシティに用があるの。
  ネッサ、できることはしたわ。
  でも、十分ではないかもしれない、、」

(エルファバは去る)

ネサローズ
 「エルファバ!待って!」

(ボックが起き上がる)

ボック
 「ここはどこだ?何が起きたんだ?」

ネサローズ
 「なんでもないわ、ボック。
  あなた寝ちゃったの、そして、、」

(ボックは立ち上がる。
 軋む音がする。
 彼の体はブリキになっていた。
 ネサローズが悲鳴を上げる)

ボック
 「どうしたんだい?何か変なのか?」

ネサローズ
 「私のせいじゃないわ!
  私は彼女を止めようとしたのに、、!」

(ボックは発狂し、走って家を出て行った)

ネサローズ
 「ボック、聞いて!
  エルファバのせいなの!
  私じゃないわ!」

Scene 2-3 : Wonderful

(ウィザードの宮殿の場面
エルファバが中に入り、
ウィザードと二人きり
巨大な頭のそばにホウキを置き、
部屋を歩き回る)

ウィザード
(ホウキをつかんで、
ウィザードの声で)
「戻ってくると思っていた」
(普通の声で)
「ほらここだよ、
君を傷つけるつもりはないんだ」

エルファバ
「よく言うわ。
もうしているくせに」

ウィザード
「気づいたんだよ。
後悔している。エルファバ、、」

エルファバ
「ここにいたのね!
この猿たちを助けるために来たのよ。
邪魔をしないで。
ガードを呼ぶのもやめて。」

ウィザード
「誰も呼びやしないさ。
ほんとは嬉しいんだ。
君にまた会えてね。
ここにいると孤独でね。
君も独りなんだろう?」

エルファバ
「私の何を知っているわけ?」

ウィザード
「でも分かるんだ。
なんとなくだよ。
エルファバ、君はとても強い子だ。
でもずっと気張るのは疲れないかい?
君を気遣ってくれる人が欲しくないか?」

(ホウキをエルファバに返す) 「お願いだ。君とやり直したいんだ」

エルファバ
 「私がやり直したいとでも?
  あなたが最高の人だと思ってた時に
  戻りたいとでも?
  偉大なオズの魔法使いに?
  誰よりもあなたを信じていたのに。」

ウィザード
 「ああ、エルファバよ、、

   ♪  望んだわけではないんだ
  風のいたずらでここに飛ばされたのさ
  自分を偉大に思ったことなどない
  どこにでもいる平凡な人間
  それが突然、敬い崇められるように
  オズの住民は信頼できる人を欲しがった
  すぐさま夢中になったよ
  言うならば 運ばれたのさ
  ただの気球ではなかった、、

  ワンダフル
  そう呼ばれるのさ
  言い張るんだよ
  自分を崇めれば
  みんなもついてくる
  まんざらでもないさ 
  とても気持ちがいいんだ
  彼らが僕を崇めてくれる
  素晴らしいのは誰かい?
  この南部生まれの田舎もんさ!
  熱心なことだろう
  街を緑にして
  道を黄色のレンガで埋めてさ!

 「旅を始めてから、家族とは離れ離れだ。
  私はオズの市民に全てを与えたかったんだ。」

エルファバ
 「だから彼らを騙したというの?」

ウィザード
 「口ではね。それに、彼らはそれを欲していた。
  エルファバ、私の来たところでは
  全てがまやかしだった。
  それを歴史と言ってるだけだ!」

 ♪ 反逆者や自由主義者
  金持ちの盗人
  慈善家
  十字軍の騎士
  無慈悲な侵略者
  すべて表面上でしかない
  本当に貴重なものは
  はっきりは見えない
  だから目をつむるんだ
  
  みんなが私をワンダフルという
  だからそうであるんだ
  私の名前がそうであるようにね!
  私の助けあれば
  君もそうなれるんだ
  もっと早くからそうあるべきだった
  かなり遅れてしまったが
  君は最も称賛に値する
  本来の君を取り戻すんだ
  素晴らしいことが起きるさ!
  オズ中でお祝いしよう
  君としたいんだ!
  ワンダフル!そう呼ばれるぞ!

エルファバ
 ♪ すごくいいわね!

ウィザード
 ♪ 信じてくれ、とても楽しいぞ!

二人
 ♪ 自分が良ければ
  人生もよくなる
  とても素晴らしい

ウィザード
 ♪ ワン、トゥー!

(二人は踊る)

エルファバ
 ♪ お受けするわ

ウィザード
 ♪ ワンダフル!

エルファバ
 ♪ 一つ条件があるわ

ウィザード
 「なんだい?」

エルファバ
 「猿たちを自由にして」

ウィザード
 「よかろう」