囲碁は捕虜が必ず帰ってくる戦争
囲碁には2種類の捕虜がいます。
将棋の捕虜は敵陣でも雇用してもらえるようですが、囲碁は捕虜のままです。たぶん見た目が違いすぎて仲良くなれないのでしょう。
さて、2種類の捕虜とは盤上の敵陣のなかにいる捕虜、「アゲハマ」とよばれる盤外に持ち出された捕虜です。
最近はポケモンの「ひんし」表示にさえ心を傷めるとみですから(歳をとると涙もろくなるというのは本当です)、陣地を張る最前線を戦った仲間が捕虜にされるのはなかなか悲しいです。
それでもいくばくかの犠牲を払いつつ決した先日の対局、久しぶりに打ったこたさんは、勝敗決定のための整地をしながら「お家におかえり」といって2種類の捕虜をとみの陣地に返してくれました。
これはルール上あたりまえのことで、全員もれなく行う作業なのですが、「そうか、捕虜となってしまった石も、最後には全員帰ってくるのか!」と気付き、なんとも嬉しい気分になりました。
囲碁はとても平和な遊戯です。
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