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【POOLO講義】これからの旅の価値を問い直す。ツーリズムイノベーションという思考法 #85



第8回
講義内容:これからの旅の価値を問い直す。ツーリズムイノベーションという思考法
講師:駒沢女子大学 観光文化学類 准教授 鮫島卓さん


①新型コロナウイルスの流行により、近代観光の前提が揺らぎ、溶解が加速した。

②韓国では1997年からソウル市でラーケーションを導入している。日本では愛知県が「休み方改革プロジェクト」として初めて導入した。

③必要性に要請されて苦痛を伴いながら、人々は古来から「旅」をしてきた。快楽を目的とした観光は、産業革命による交通技術の発達と労働の分化による生活の変化によって生まれた「近代を象徴する現象」。

④近代観光→帰りが約束された一生に一度の物見遊山の円環行動
 現代観光→一生に何度も経験し、観光経験が次の計画に影響し、何度も繰り返す螺旋行動

⑤豊かさ・幸福に対する価値観は、「所得優先の物質的豊かさ(GDP)」から「家族との時間、自由な時間(ウェルビーイング)」へと変化した。

⑥日本の和食やポップカルチャーが世界で普及している要因は、「観光消費(訪日旅行)」が「国内消費(移動制限)」に変化したから。

⑦観光は、人と人を繋ぎ、ホスト・ゲスト共に新たな文化を創造する触媒である。

⑧観光地のイノベーションの要件
・よそ者の応援団 ※現地の人だけではアイデアは限られてしまう
・担い手の世代交代
・異業種連携
・地域の固有性と生産物の有機的結合(テロワール・テリトーリオ)

⑨わざわざいく価値=観光における高付加価値
「いまだけ、ここだけ、あなただけ」
「テロワール」「ストーリーテリング」「ユニークベニュー」が重要な要素。

▼ 講義内で紹介されたツーリズムイノベーション事例


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