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お金の心配から解放されるタンザニア的考え方

お金の心配はつきないですよね。

老後の資金、子供の学費、自分への投資もしたいし… お金があれば、悩みの大半は解決できそう。私はそんな風に考えていました。

でも、タンザニアに来て、お金について、そこまで心配しなくてもいいのかもしれない、なんて考えさせられることが多いんです。

なぜなら、タンザニアの人たちは貧しいにも関わらず、「お金のことであくせくしていない」からです。

どうして、日本よりも貧しいアフリカの国の人たちが、お金の心配をしないで生きていけるんだろう? タンザニアの人がどうお金とつきあっているかを知ったら、あなたのお金の不安との向き合い方が変わるかもしれません。


執着しない

ある時、少しおしゃれなレストランに友達といきました。そこは、ライブミュージックもあり、予約には事前にデポジットが必要だと言われたので数日前に前金を支払っていました。

さて、食事も終え、支払いという時になり、事前に支払っていたデポジットについて気になりました。一体これは返してくれるのか、または請求金額からひいてくれるのかなどよくわかりません。

タンザニアのウエイターの返事もあいまいで、私たちはだんだん不安になってきました。「デポジットはどうなるの」「●●㌦事前に払っているんだけど?」とお金の問題をクリアにしたくて、たくさん質問しました。「ちゃんと返してよ」「外国人だからってぼったくらないでよ」という気持ちが無意識にあったとも感じます。結局、お店側でデポジットの確認に時間がかかったけれど、その分は戻ってきて解決しました。

このエピソード、なんてことはないんですが、タンザニア人と私たち(アメリカ人と日本人のグループ)のお金への執着というか、あくせく感が垣間見えたなと、後から振り返ると強く感じます。「お金をちゃんと返してよ」「お金どうなったの?」とお金のことが心配でライブミュージックを楽しむ余裕もなくなりお金にふり回される私たち。一方でお金にふりまわされずマイペースで始終落ち着いて笑顔で対応してくれたタンザニア人。

これは、立場が逆になっても同じなのです。つまり、タンザニア人がお金を請求するべき立場でも、お金にふり回されていないのです。

「貸したお金はまた今度」でOK!

友達といつものように朝ランをしていたある日。折り返し地点のココナッツスタンドでココナッツジュースを買って休憩しるはずが、その日は、たまたま誰も小銭を持ってこなかったんです。

友達の一人が「小銭を忘れちゃったんで、今日はココナッツが買えないわ~」とスタンドのおじさんとおしゃべりしていました。そしたら、ココナッツのおじさんが「次回に払ってくれればいいから~」と、3人にココナッツジュースをくれたのです。

お会計は5000シリング、日本円で300円ほど。タンザニアだと2-3人分のランチが食べられるくらいの金額です。私はおじさんのおおらかさにびっくりしました。だって、このおじさんからココナッツを買う時は、私はいつも「ぼったくられないだろか」「ちゃんとおつり返してよ」と警戒していたからです。このおじさんに、借りをつくることになるとは…。

同じようなことが八百屋さんでもおきました。バナナを買いたいけれど小銭が少し足りない、そんな日がありました。それを知ったお店のお姉さん「次回に払ってくれればいいから~」とバナナを持たせてくれました。

こんな感じで、貧しいはずのタンザニアの人たちのほうが、お金にはおおらかにみえるのです。

いつも「外国人だからってぼったくるなよ」とお金のことになると警戒している自分が恥ずかしくなります。

助けておけば、助けてもらえる

どうしてタンザニアの人はお金に対しておおらかなのか、あくせくしていないのか。

これにはタンザニアの宗教、文化、歴史的な背景があると思います。私が日々、タンザニアのお友達と接していて感じるのは、「助けあい」の精神が根強いからなのかなということ。

「貯金」している人のほうが少ないと感じるほど、タンザニアの人たちはその日暮らしが普通です。家族の中で収入のある者が、お金のない親族を助けることがあたりまえ。だから自分が無職になったり、お金が必要になった時には、周りが助けてくれるのもあたりまえ。

友達の水泳の先生は、兄弟6人の中で定職についている唯一の存在。だから、彼は兄弟みんなの生活費もサポートしています。スワヒリ語の先生をしている友達は、両親が無職になってしまったので、自分の家族だけではなく、両親の生活費も工面しています。でも、それは大変なことではなく、あたりまえのこととして話します。

まとめ

お金に振り回されないタンザニアの人たち。必ずしも、お金に苦労していないというわけではありません。でも、彼らを見て気づかされるのは、お金ってただの手段であって、お金でイライラしたり人との関係に影響を与えてしまうのって、それこそ貴重な人生で損することだなっていうこと。

まだまだタンザニアの人のようにお金におおらかになれてはいませんが、自分とお金との関係、もう少し余白を持ったものにしたいなと感じる今日この頃です。

#海外生活
#お金について考える

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