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デイサービスにおける"運営推進会議"について

今回は、"運営推進会議"についてです。
 
では早速いきましょう。

運営推進会議の開催

運営推進会議は地域密着型サービスに義務づけられたものです。
 
地域密着型サービスには、

  • 小規模多機能型居宅介護

  • 看護小規模多機能型居宅介護(旧複合型サービス)

  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

  • 夜間対応型訪問介護

  • 認知症対応型通所介護

  • 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

  • 地域密着型介護老人福祉施設

 等があります。
 
そもそも地域密着型サービスとは何かというと、「認知症高齢者や要介護高齢者が、介護度が重くなっても、住み慣れた地域でいつまでも生活できるように創設された介護サービス」のことです。
 
利用条件は、その市区町村に居住していることで、そして事業者側は運営推進会議を定期的に開催することが義務付けられています。
 
よって運営推進会議を開催しない場合、運営基準違反で行政処分の対象となります。
 
運営推進会議の目的は下記の3つです。

  1. 地域の方やご家族などに対して情報を公開し、「事業所でどのようなサービスを行っているか」を知ってもらうこと

  2. 「すべてのサービスを自分たちが提供する」といった抱え込みの防止

  3. 地域との連携の確保

 地域密着型通所介護の運営推進会議は、おおむね6 ケ月に1 回以上開催します。
 なお、外部評価を受ける義務はありません。
 
運営推進会議の複数の事業所の合同開催について、以下の要件を満たす場合に認められます。

  • 利用者及び利用者家族の個人情報・プライバシーを保護すること

  • 同一の日常生活圏域内に所在する事業所であること

 運営推進会議の参加者としては、下記の要件を満たす者がそれぞれ1人以上(計5人以上)参加してもらう必要があります。

  • 利用者、利用者の家族

  • 地域住民の代表者(町内会役員、民生委員、老人クラブの代表者等)

  • 市職員又は管轄地域の地域包括支援センター職員

  • 地域密着型サービスについて知見を有する者(近隣住民、学校の先生、警察職員、店員、消防署職員、など)

  • 事業所の管理者や代表者

 
運営推進会議のテーマは自由です。
 
会議の開催テーマは、サービスの運営に関することであれば、特に決まりはありません。
 
一般的に考えられるテーマとしては次のようなものがあります。

  • 利用者の状況

  • 行事・活動の報告

  • 家族からの要望、意見

  • 地域行事への参加についてなど

 基準において「報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならない。」とされています。
 
よって運営推進会議の進め方は、一般的には次のような順番で行われます。
 
準備した開催テーマについての発表又は報告
➡その内容について、参加者の評価を受ける
➡参加者から要望又はアドバイスを受ける
 
そして運営推進会議の内容は、議事録に記録しなければなりません。
 
議事録は、下記の3つを網羅する必要があります。

  • 準備した開催テーマについての発表又は報告

  • 参加者による評価

  • 参加者の要望又はアドバイス

 事業所には運営推進会議の議事録を公表する義務がありますが、公表の方法には次のようなものがあります。

  • 事業所の入口に貼って掲示する

  • 事業所のホームページに掲載する

  • 役所のホームページに掲載を依頼するなど

運営推進会議まとめ

運営推進会議についてまとめると下記のようになります。
 
これらのポイントを定期的に見直しましょう。

運営推進会議の開催:
6ケ月に1回以上、運営推進会議を開催している 

運営推進会議の参加者:
要件を満たす者がそれぞれ1人以上(計5人以上)参加している

 議事録の作成・公表:
議事録には次の事項が'記載されているか
・準備した開催テーマについての発表又は報告
・参加者による評価
・参加者の要望又はアドバイス

運営推進会議の議事録は適切な方法で公表しているか

おわりに

いかがだったでしょうか。
 
今回は、実地指導に備えるために、デイサービスの"運営推進会議(地域密着型通所介護のみ)編"をご紹介しました。
 
介護保険の基準は「知らなかった…」では済まされません。
 
虚偽・偽装は指定取消しにつながリます。
 
これを機に、もう一度確認してみてはいかがでしょうか。

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