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第二回ともあすか国際映画祭

随分早く月日が過ぎてしまい、
2023年が終わった。
ようやくそのことを頭の中で理解して、整理して、
態勢を整えるほどの余裕が持てるようになってきた。

そこでやり忘れていた事が一つある事に気づいた。
昨年観た映画についての、総評を書いていなかったのだ。

昨年2023年、私は37本の映画を観た。
2022年は48本だからわずかに減っている。

最初に見たのは『カサブランカ』(1942年アメリカ)で、元日の夜に観た。
最後に見たのは『トータルリコール』(1990年アメリカ)で、12月15日の夜に見た。

その中でベスト10作品を挙げてみようと思う。
なお今年からSABCDの5段階で評価を付ける事にした。
何となく便利だからである。

まずベスト10を列挙してみる。

1 ファンタスティック・プラネット(1973年フランス) 評価S
2 花様年華(2000年香港) 評価A
3 アニーホール(1977年アメリカ) 評価A
4 霊幻道士(1985年香港) 評価A
5 ヒトラーのための虐殺会議(2022年ドイツ) 評価A
6 椿三十郎(1962年日本) 評価A
7 マッドマックス怒りのデスロード(2015年アメリカ) 評価A
8 禁じられた遊び(1952年フランス) 評価A
9 ソフィーマルソーの愛人日記(1991年フランス) 評価A
10 現金に体を張れ(1956年アメリカ) 評価A


いくつかの作品については、鑑賞直後にnoteに感想を書いたりしているので、ここであまりくどくど書こうとは思わない。

10本ずらっと並べて見て、どれも強烈な匂いを放つ作品だなあと思う。
例えば『霊幻道士』。
いわゆる「キョンシーもの」の第一弾、オリジンで、とにかくあちこちから80年代香港映画業界の臭気が漂ってくる。たとえば清朝の官僚服を着た死体(キョンシー)のひたいに、道士が黄色いお札を貼る時の「ピキョッ」という音は「うる星やつら」とか、あるいはウルトラマンとか、そういう懐かしく甘く子供っぽく、しかし少しエロティックな臭気を放つ音だ。
(なお2作目『霊幻道士2 キョンシーの息子たち!』に出てくる太めのぽっちゃり少女の「パパー」という発音がものすごい可愛らしいのでそちらも観てください)

エンディングの音楽も香港のわらべうたのようで、可愛らしくも不気味で、癖になる。



そして『ファンタスティック・プラネット』。
これは今でも一日に一度はその音楽と、独特の絵柄を思い出す。
とにかく鮮烈である。
一生に一度は必ず観なければならない。



『花様年華』は編集がとても丁寧で、映像も美しかった。
いきなり真っ赤な画面に「王家衛」と出てくるのは非常にクールだった。


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