2023.02②

仕事や趣味、家族に恋人、友達知人このどれらにも全て愛を注ぐことは到底出来ない。
愛は有限であり、しかもその半分は自らの為に必ず確保されている。

だからこそ人間だし、だからこそ苦しみ、面白いのだろう。

「どう生き抜くか」という話題が自身の周りのトレンドになって久しく、
例に漏れず目を通す以上に踏み込んで、知識として取り入れてきたが、
思春期にとてつもなく掲げられた「半径5メートルの君へ」という指針は大きく心に刻まれている。
大きな旗となって未だに立ち続けている。

愛は有限であり、一方通行ではすぐに尽きてしまう。
だからこそ互いに持ち寄って私の半径と君の半径を繋ぎ合わせていきたい。
様々な処世術はあくまで半分の側であって、ただ色味が大変似ているので陥りやすい。
そして同時に受け取れなかった事も幾度となくあっただろうし、あったと思う。
全ての人間を愛する事は出来ないと悟った日、それはただの半分の側(エゴ)だけだったと今は思う。

綺麗な円を描いて、そういう縁を繋いでいたい。

書きながら「誰が言うとんねん」という丸々と太った自責が膝の上に鎮座している。とても重い。
こうしてまた振り返った時、この珍妙な文章を見て
「何言うとんねん」と先の私は笑っていて欲しい。

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