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病み上がり、夜明けに涙が溢れてきた。

先週、体調を崩した。
二日続けて38度を超える熱が出て、三日目からは熱が下がってきたが、合間合間で仕事をしようなんて、まぁできたもんじゃなかった。
せっかく休んでるんだし動画でも……という甘い誘惑も頭をよぎったが、食指が動かない。

重症だ。

なんせ七月に入ってからの発熱だから、今流れている汗は外の暑さによるものなのか中の熱さからなのか、とにかく悪寒がなかったのが唯一の救いだった。

そんな私の様子を見ていたからか、亡くなった祖父が夢の中に出てきた。

祖父と私は何か楽しそうに冗談を飛ばして笑っていたが、祖父はふいに私にこう言った。
「頻繁には出てこられないけど、いつも見守ってる。色々な人に守られてるから、周りの人に感謝するんだよ。」

夢は夢の中の自分が「これは現実じゃない」と悟った時点で無情にも終わる。
その夢の中でも、私は祖父の楽しそうな顔に悲しみが差すのを見逃さなかったし、その途端「あ、」と感づいてしまった。そんな私に祖父は急いで言葉を残してくれたのかもしれない。
祖父が話すそばから白い朝日みたいな光が広がってきて、「あぁ、私は目を覚ますんだな」と、感じたのは覚えている。

目が覚めて、手の感覚でスマホを探し画面を開くと、朝の5時だった。
しばらく茫然としたあと、涙が溢れてきた。

最初は悲しんでいるのかと思った。
でも私の意識がはっきりしてくると、自分が感じているのは悲しみじゃなくて嬉しさだと気づいた。
そしてそれは何より、ありがとうの気持ちだった。


引き寄せの法則について少し勉強したときに、教えてくれた人が「エネルギーは波なんです。」と、言った。
上がったものは下がり、下がったものは上がる。
そして上がったときは「ありがとう」と、感謝の気持ちで溢れるらしい。
体調はまだ今一つだけど、気分は上がっている。
「良い兆候なのかも」と、感じた。

祖父はやっぱり祖父だ。
亡くなってもなお心配してくれるし、こうやって見守ってくれる。
体調が悪いと周りを見るのもしんどいけれど、こういう時こそ「自分は一人で生きているんじゃないよ」と思うと、心が温かくなってくる気がする。
祖父はよく「自分は仙人になる」と酔ったときに言っていたが、本当に仙人になったのかもしれない。
だって、こんなふうに孫を守ってくれているんだから。徳は高いと思うので、もしまだ仙人でないのなら、とっても素敵な候補なので神様いかがですか?

と、ふざけてしまったが、
祖父が残してくれた言葉に、私は最近一日の終わりに感謝することを忘れていたなと気づいた。
引き寄せを意識していたわけではないが、昔の私のほうが「ありがとう」を大切にしていた。
上がり下がりの波はあれど、心の持ちようは自分で変えることができる。それは「感謝」の土壌があるからなのかも。
大きなことを急に語る前に、こういう小さなことを大切にしようと、心に留めた。

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