Tomohiro Kanda

福岡大学講師/剣道歴27年/筑波大学卒,同大学院人間総合科学研究科修了/全日本選手権出…

Tomohiro Kanda

福岡大学講師/剣道歴27年/筑波大学卒,同大学院人間総合科学研究科修了/全日本選手権出場,全日本学生剣道優勝大会優勝/六段/日本一という目標を掲げ活動する中で感じる、組織マネジメントやリーダーシップについて、教育とコーチングの両側面から考え、その過程を記していきます。

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2歳の娘に教えられた【挑戦すること】

現在、オランダではサマーバケーションを家族で楽しんでいるとのことで、コーディネーションのオンラインレッスンはしばらく休みにしています。 さて今回は『挑戦すること』について考えてみたいと思います。 剣道に限らず、色んな分野のことや様々な考え方など、私自身まだまだ知らないことが山ほどあって、日々の生活の中で ”どれだけ学びを得るか” ということを考えながら生活しています。 そしてその学びを得るためには、ひとつの事象を様々な角度から捉え、頭の中で何パターンもイメージすること

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    • 段階的なリーダーシップの活用

      はじめに 今回は段階的なリーダーシップについて考えていきたいと思います。 その前にまずは、段階的なリーダーシップというものがどんなものか理解しなければなりません。前回のお話の中で、リーダーシップとは「周りに影響を与えること」と紹介しました。(前回の記事は下記リンクよりご確認ください) 周りに影響を与えると言っても、受け手がどのように感じるかによって影響の度合いも変わってきますし、「影響」は良くも悪くも機能します。 人を動かす立場にある管理職や指導者、監督やコーチな

      • 【新たな始まり】

        最後の投稿からおよそ2年、noteを書くのをしばらくお休みしていました。 というのも、この2年で人生の大きな転機を迎えていました。 これまで8年勤めた大学を辞め、福岡大学へ異動したのです。 剣道部の監督として新たに現場復帰も果たし、学内業務と部活動のコーチングに奔走し、必死になって1年間を過ごしてきました。 これまでの環境とは違ったやりがいを感じつつ、より強い選手の育成、学生の善い人格形成のために日々勉強しています。 私はまだまだ若輩者ではありますが、競技者として、また

        • 組織の力が個人の力へ

          先日、球技がご専門のある先生との話の中で【スポーツを行う意義】についてお話しました。 他競技の先生とスポーツの在り方についてお話しすることで多くの発見がありました。その中でもひとつ皆さんと共有したい話題があります。 柔軟な考えを身につけるどんなスポーツでもそうだとは思いますが、大学(高校も然り)へ入学してきた生徒や学生は、まず新しい組織で自分の力を試しながら目標を定めていくと思います。その時にまず必要となることが【組織の力に圧倒される】ことです。 特に競技力を持った選手

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          求める気持ちと成長

          最近はバタバタしていて更新できておりませんでしたが、ようやく一段落しました。 これからまた少しずつ『剣道の発展』と『教育・コーチングの発展』のために情報を発信していければと思います。引き続き宜しくお願い致します。 さて、まず最初にご報告がございます。 昨年9月に我が家に家族が増えました。 だいぶ時間が経ったのでかなり大きくなっていますが………… よく笑う元気な男の子です。最近では色んな動きをしてみたり、ちょっとヒヤヒヤするような場面も増えてきました。 子供の成長は

          求める気持ちと成長

          適度な”脱力”

          今回は、剣道の競技力を高める上で必要な”脱力”について考えていきたいと思います。 剣道の指導の場面ではよく ”力み” について説明されることがあります。みなさんも1度や2度稽古の際「力が入っているぞ!」などと先生から注意を受けた経験はありませんか? ”力み”とは”力み”とは、からだに力を入れること、また、力が入ること(goo辞書より)とされていますが、実際の稽古の場面などでは主に”無駄な力が入ってしまっている”という捉え方をしている人が多いと思います。 特に、剣道は非日

          適度な”脱力”

          強くなるために必要なこと

          今回は ”強くなるために必要なこと” について考えてみたいと思います。 私はこれまで剣道を続けてきましたので、主に剣道に当てはまる内容となりますが、他のスポーツやその他の分野にも当てはまる事が多くあると思いますので何かの形でみなさんのお役に立てれば幸いです。 さて、みなさんは強くなるために必要な”要素”をどのように考えますか? 効率的な練習メニュー メンタル強化 筋力強化 モチベーション(動機付け)の強化      など まだまだ挙げれば幾つもの要素が出てくるこ

          強くなるために必要なこと

          今の時期だからこそ必要な”学び”

          今回は、最近私自身が挑戦して感じたことについて記していきたいと思います。 私はこれまでコーチングについて学び、現場でどのように活かし競技力(主に剣道)を向上させるか(あるいは自分がするか)ということを考えてきました。 コーディネーショントレーニングも『いかに剣道の動作をスムーズに習得できるか』という考えから、まずは自分が学び【率先垂範】をモットーにオランダのキッズを対象にオンラインで実践をしてきました。 そして、「今できることを一生懸命にやって強くなるんだ!」という

          今の時期だからこそ必要な”学び”

          人の心を打つもの

          世の中はwithコロナの時代と言われるようになり、以前の生活に少しでも近づけれるように各方面で尽力がなされています。 商業施設や飲食産業、教育機関やイベント等々最善の対策がなされた上で営業を再開し、様々な工夫のおかげでこれまでと遜色のないサービスを提供してくれています。 これまでの辛く長かった期間は、多くのストレスや被害を及ぼす一方で私たちがこれからの新たな生活の形を考えるきっかけとなりました。 今回は、この気持ちが晴れない期間に私に元気を与えてくれた子ども達の歌声を紹

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          マネジメントについての話

          今回は、コーディネーショントレーニングの可能性とそれを最大限に活かすためのマネジメントの方法について考えていきたいと思います。 最近では、徐々に稽古を再開している学校や道場なども多く見られるようになりました。そして、これからはこれまでとは違った形で競技力を強化することが求められてきます。 もちろん剣道の意義や在り方を念頭においた上でです。 これまでは、競技力を向上させるためには反復練習を繰り返し、”動きを身体で覚える”ことが重要という考え方が多かったような気がします。そ

          マネジメントについての話

          自分の強み−それを活かす−

          私は先日、知り合いの方から本をいただきました。題名は 【さあ、才能に目覚めよう ストレングス・ファインダー2.0】これは「強みの心理学の父」と呼ばれた 故ドナルド・O・クリフトン 率いるギャラップ社の研究チームが40年にわたって行なってきた「人間の強み」に関する研究に基づいて、人々に共通する34もの資質を言語化し、また、それらを発見・説明するための評価方法として開発されたテストです。 どんな仕事でも人は必ず自分にとっての得意・不得意があると思います。もちろん私も得意な分野

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          熱中症ー兄の経験と剣道のこれからー

          今回は私の兄が経験した ”熱中症”   についてです。 最近では、気温が35度を超える猛暑日が全国の各地で観測され、つい先日には静岡県浜松市で歴代最高に並ぶ 41.1度 が観測されました。 熱中症により搬送される人数も多く、消防庁が8月12日に発表した今年の8月3〜9日の1週間における救急搬送人員数は 6664人 であったとされます。 私の兄は数年前、熱中症になり、本人曰く『死を覚悟』したそうです。 前日に職場の人との飲み会があったものの、その日もいつも通り出勤し仕事

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          練習強度と技能向上

          今回は、練習強度と技能の向上について考えてみたいと思います。 どのようなスポーツであっても、強豪チームに共通する点といえば『とにかく練習をすること』だと思います。目標が大きければ大きいほど、その目標に対してメンバーに責任が生まれ、その責任を組織で共有できているチームは、練習強度が技能向上に繋がりやすいと言えます。 私は剣道が専門ですが、他の競技を専門とされている人と話をしても、個性が現れるチームの特色のひとつに”名物練習”などがあったりすることもしばしば耳にします。 【

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          【人間形成】の道

          今回は【人間形成】について考えていきたいと思います 「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」ということが剣道の一番の目的とされます。 この【人間形成】という言葉は個々人によって考え方や捉え方が異なり、その内容によって指導スタイルやコミュニティ(道場や学校)のカラーに個性が現れます また、剣道だけでなく様々なスポーツにおいても、その競技を通して人間形成を行っていくことがスポーツコミュニティの役割であってスポーツの意義だと思います 本ブログの内容は、私の個人的な考

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          剣道の目的と本質 ー時代の変化と共にー

          今回は【剣道の目的と本質】について考えていきたいと思います。 今現在も新型コロナウイルスによるスポーツ界への影響は大きく、剣道界においても多くの大会やイベントが中止・延期になっている状況が続いています。 特に夏の高校の祭典インターハイの中止の決定は、それまでそこを目標にして努力し続けてきた先生、生徒の心に大きな衝撃を与えたことでしょう。 インターハイは中止になりましたが、各都道府県でそれぞれ大会を実施するところもあり、生徒のみなさんはそこで自分の最高のパフォーマンスをす

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          簡単そうで意外と難しい

          オランダの子ども達に1週間に1度行っているオンラインレッスンでは、毎回リズムステップやボールを使った運動、2人組での運動など様々な種類の運動を楽しく行っています もちろん、剣道の動きに活かせるための運動を行っていますが、前回のレッスンでは竹刀を手のひらや指に乗せてバランスをとる遊びを行いました みなさんも小さい頃はよくやった遊びではないでしょうか? 一見すると簡単そうに思われがちな遊びですが、いざやってみると結構多くの人が  ”竹刀に身体が動かされている” 状況

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