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【先週の不満ビッグデータ】(~2024/4/14)①ライドシェアへの不安と期待、②紙プリントは本当に必要なものだけに

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。


先週の生活者不満(~2024/4/14)

Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週、こども家庭庁が少子化対策の財源「支援金」の所得別負担額を公表したことで、これに対する意見が多く寄せられました。
共働き世帯は2人分の支払いが必要で、共に年収600万円の夫婦2人の場合は世帯で月額2000円の負担となることが公表されました。
これまで政府は1人あたり「月額500円弱」などと試算を示してきたことから様々な意見が不満買取センターに寄せられました。

そのようななか、今週は①「ライドシェア」、40代女性で増加した②「プリント」に注目します。

①ライドシェアへの不安と期待

日本版の「ライドシェア」が8日、始まりました。東京や京都などタクシー不足が顕著な地域に限って、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶことができるようになります。地域や時間帯、台数を限定したことや、タクシー会社が運行を管理するのが日本版の特徴となっています。

この新しい制度について多くの不満や不安が寄せられており、改めて関心の高さがうかがえる結果となりました。

まず目立ったのはこれまでの「普通のタクシーと料金が変わらないこと」への抵抗感です。同じ料金であれば今まで通りプロのドライバーにお願いしたい、という気持ちが顕在化しています。

普通のタクシーと料金が変わらないことが不満です。使おうという気持ちになれないので改善して頂きたいです。(20代・千葉県)

昨日からライドシェアサービスが都内で始まったが、料金がプロのドライバーと同じだとそっちの方を選びたくなる。(30代・埼玉県)

その背景にあるのは、やはり様々な「不安」のようです。
「運転技術」はもとより、「信用できるのか」「犯罪に巻き込まれないか」といった不安があるようです。また、「車内の衛生環境」にも不安の声が寄せられました。

日本版ではタクシー会社が管理をすることとなり、一定管理される点は安心できますが、生活者からすると、「新しい制度故不安が払しょくできない中で同じ料金なのは納得できない」という気持ちになっているようです。

日本版ライドシェア...資質・運転技術・知識・安全性は大丈夫なのかな??(60代・新潟県)

ライドシェアは個人的に心配。運転技術はどうなのか、運転手は信用できる人材なのか、道には詳しいのか、正直、怖いと思う。(60代・広島県)

都内でライドシェアが始まりましたがいろいろ不安です。一番不安なのは衛生面です。個人の車を使用するので衛生面は乗る人によって違うだろうし...それで通常料金請求されるのは納得がいきません。(30代・広島県)

そのような不安を踏まえ、ライドシェアに対応した様々な制度やサービスに対する期待が寄せられました。
具体的にはUBER EATSなどでは導入されている「運転手やお客の評価をできる仕組み」や「ライドシェアするドライバー専用の保険」などのアイデアが寄せられました。
いずれも「安心して利用したい」というライドシェアに対する前向きな期待と捉えることが出来そうで、新たなビジネスチャンスになる可能性もあります。

ライドシェアは運転手とお客の評価をきちんとするようにして欲しい。(50代・愛知県)

自動車保険の任意保険について。ライドシェアをする人専用の契約を作ってほしい。勝手にライドシェアで仕事を始めた人が事故をして補償金が支払われて、全体の保険契約金額が高くなるのは納得いかない。(50代・愛知県)

「ライドシェア」自体を否定するような生活者の声が少なかったのはドライバー不足による移動サービスの低下といった社会課題を理解しているからと言えそうで、実際、地方に居住する会員からはいち早い全国への普及を期待する声が寄せられました。

私が住んでいる地域では既にタクシーの担い手が少なくなってしまっており交通空白地となっている。色々問題はあるが、早く全国にライドシェアが広まって欲しい(60代・北海道)

いよいよ始まった「ライドシェア」。労働力不足や需要減少など構造的な課題を解決するシェアリングサービスとして期待が高まっています。だからこそ、今顕在化している不安を安心に変えることができるきめ細かい情報提供や付加的なサービスが求められており、そこにテクノロジーの活用が期待されています。

不満会員から寄せられた「ドライバーを評価する仕組み」に加え、運転スタイルを客観的に評価するような「IoTデバイスによる運転診断サービス」や「需要を踏まえた価格変動(閑散期は安く)」などを組み合わせることがライドシェアの価値をより高めることに繋がりそうです。

②紙プリントは本当に必要なものだけに

4月となり新学期のシーズンとなりました。これに伴い、学校から持ち帰る「プリント」への不満が特に40代女性で増加しました。

実際に寄せられた声をみると、多くは「学校からの連絡・案内がいまだに紙のプリントである」「その量が多く仕分けや管理が大変」との不満でした。

新学年始まって、プリント大量に持って帰ってきた。子供2人分同じ内容の物もあり仕分けが大変だった。(40代・石川県)

新年度になると、毎年学校からいっぱいプリントもらってくる。生活の注意とか保険の申込とか健康だより等なんか色々。捨てるときにもったいないなぁ、と思う。配信アプリ導入してるんだから、記入不要のチラシは配信したらいいのに。保険もアプリで欲しい人だけ募集したら。希望者あんまりいないと思います。(40代・滋賀県)

「紙のプリントが多く仕分けや管理が大変」という不満に加え、家庭状況の調査などの名簿情報については、「都度提出が必要で面倒」「変更点だけタブレットやPCで変更する仕組みにしてほしい」といった意見が聞かれ、デジタル化への要望が高まっていることが分かります。

新学年になる度、子どもの数だけいまだ紙の書類の提出をさせてる学校。ネットやタブレット有効活用して、変更点だけ訂正する形にした方が手間かからないし学校側が締め切りだけ設ければ、隙間時間に親御さんもやりやすいと思うのだけどな。あと、子どもがプリントをぐちゃぐちゃにする懸念もなくなる。(40代・茨城県)

また、「紙だと文字が小さく(拡大できないので)読みにくい」、「プリントを廃棄するときに名前の部分を消すのが面倒」など紙だからこその派生的な不満やストレスも生まれているようで、ビジネスシーンにおいてほとんど使われなくなった紙のプリントに対する抵抗感が高まっているようです。

学校のプリント、節約の為なのか字が小さくなり見にくくなった。(40代・山口県)

宿題のプリントを資源ごみに出す時、名前を消すのが面倒くさい。(40代・埼玉県)

ここ数年で、授業におけるタブレット活用や、教室へのプロジェクター導入など、授業そのもののDXは大きく進展してきました。
今後は、授業そのものに加え、子供一人ひとりのケアや家庭とのコミュニケーション、地域との連携など、「広い意味での教育」におけるDX化が期待されていると言えそうです。

「便利」「安全」だけでなく、「個性」を踏まえ地域で育てる「共助」をサポートするデジタルサービスへの期待が高まっているかもしれません。


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Insight Tech 伊藤


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