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初版「勇気を持ちたい仲間への応援歌」 あらすじ連載【16】


 皆様、いつも本当にありがとうございます。


 【16】8月末、学校開始の10日前にツーソンに降り立ちました。


 今回はホームステイを望み、モーテルに宿を取り、新聞で募集広告を探し始めます。


 直ぐに決まると高を括り候補先を回りますが、予算内での好物件に出会えず4日が過ぎます。知人のいない異国の町。猛暑の中、距離感もつかめず歩き回る英語での家探しに疲れ、焦り、だんだんと孤独が襲ってきます。6〜7軒目でも決まりません。理想と現実との差に打ちひしがれました。


 夕方、途方に暮れ、バス停のベンチでうな垂れていました。人恋しい思いで空を見上げます。4日間、初対面の人々へ表面的な気遣いの言葉を発するだけで、上手くコミュニケーションが取れません。もちろん、日本語は通用しません。「独りきり」を感じました。


 すると、横から突然、白人男性が話しかけてきます。最早、私には英語を警戒する余裕などありません。「心の鎧」は横に置き応じました。声を掛けてくれたことが嬉しくも思え、気持ちを伝えたくて仕方がなくなりました。安心したのです。


 驚きました。


 分かる、のです。


 彼の話す英語が分かるのです。


 孤独と向き合ったからでしょうか。背伸びをしなかったからでしょうか。ありのままの自分であったからでしょうか。


 <構えず、心開けば言葉は分かる>


 ツーソンの夕焼けに教わりました。



 つづく...


 どうかよろしくお願いいたします

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