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やっぱりカレー


、先日、職場の顔見知りの女性とふとした世間話からカレーの話しになった、その女性はある時期毎日のように「バターチキンカレー」を食べるという話しを前にしていたのだ、「まだ、バターチキンカレーを食べてる?」とたずねたところ最近はどうやら「キーマカレー」にハマっているらしい、ちょいと、もしかしてコヤツ本当の「カレー通」かと思い話しを聴いていると「隠し味」の話しに成り「インスタントコーヒーやチョコレート」の話だ、そんな「隠し味」の話しはいくら得意げに話されても、年老いた私は「1984回」位は耳にしているし5〜6回は試しているがココは大人げを保ち「ほ〜」と感心した様に振る舞い、然し「キーマカレーを作る時のスパイスは?」と思わず尋ねてしまったのだ…「スパイスなんぞ、何をどう入れたら良いか解らないし、そもそも何処で売っているかも存じませぬ」との答えだった、潔くてなかなか良い。
 若い頃、大阪古書組合(アメリカ村付近にあった)に出入りしていた、二十日会、二世会の会員にもなっていた。
二十日会は文字通り毎月二十日に開催される古書の市場、二世会は毎月25日だったと記憶する。そんな市場に出入りしてた。古書のこと、社会のことを勉強させて頂くわけだが、今思えば色々イジられる、オモチャにされる、馬鹿にされるの連続だった。
 作家名など頭に入っているわけはなく、「知りません」の連続だった。
 と言っても、質問しても殆ど答えなどかえってこない。
ある日何かの話の流れから「織田作」の話しになりカレーの話しになると、「織田作」と言えば織田作之助で地元大阪ミナミ千日前においては、織田作、『夫婦善哉』「カレー」の話しのつながりが定番でもあった。
「ヒロ!千日前のあそこのカレーは食ったことあるんか?」と事あるごとに聞かれる、当然「行ったこと無いです、美味しいんですか?」と聞き返すと「本屋やってるんやったら、いっぺんは行っとき」とかえってくる、旨いか不味いかは言わない、他の先輩方も「いっぺん行っとき…」と返すだけだった。そして、今その頃の先輩方の年齢になって、あの頃の歳頃にもし訪ねられたら「いっぺん行っとき」と言うだろう。



 そんな、僕は近頃、カレーと言えば、家ではレトルトカレー(できるだけ安いやつ)外食では「インディアンカレー」と落ち着いてきた、と言っても、「インディアンカレー」に行くのもせいぜい月に二度程度だ、外食に関しては、最近の行動範囲の狭さも多分に影響しているのだが、どうも僕は「スパイスカレー」はあまり好きじゃない様だ…あのサラットしたカレーは日本の米にむいていないと個人的に思っている、あの長い米が良いのだ、長い米と言うとインディカ米(バスマティライス&ジャスミンライス)が良い、それも、右手でコネコネして粘りを調節しながら口に放り込むのが良い。そんなオッサンの拘りを提供してくれるお店は、今の僕の休日の動線上には存在しない。あれやこれや考えなくても、大好物の「インディアンカレー」が見事に僕の動線上にある事が最高の幸せと考えるべしなのだ。
そんな大好物の「インディアンカレー」を食べれない「日常」はレトルトカレーに玉子をのっけてダボダボソースで食べる昭和なカレーもこれも大満足と言えよう。


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