【映画】「スティング」

今更、名作「スティング(The Sting)」(73年・米、ジョージ・ロイ・ヒル監督)。

昔、淀川長治さんの日曜洋画劇場で観たことはあると思うけど、やっぱり古典的名作といわれるだけあって面白かったね。音楽は超有名だよね。

最初から最後まで、詐欺師の話なのだが、堂々とスマートにカッコよく卒なく美しくやってのけるものだから、もう感心・敬服しちゃうね。

詐欺師の親方ルーサーをギャングに殺された舎弟の若者フッカー(ロバート・レッドフォード)が、天才的詐欺師ゴンドーフ(ポール・ニューマン)と組んで、ギャングのボスであるロネガン(ロバート・ショウ)を罠にはめて大金をせしめるという復讐劇だ。

時間をかけてギャングに取り入り、その場限りの賭博場を作り、ラジオ放送や客、スタッフをちゃんと揃えて、大仕掛けでロネガンを騙す手口は、めっちゃ手が混んでて、なるほど〜ここまでやるのかぁと感心することしきり。

ゴンドーフらが、ロネガン一味が乗車する列車に乗り込んで、ロネガンを囲んで賭博ポーカーに興じるが、ロネガンが仕掛けたイカサマをさらに上回るイカサマでロネガンを見事に騙すシーンは、ポーカーのルールを知らなくても、ハラハラドキドキで目が離せない。

全てが仕掛けられたものであるけど、それが紳士の嗜みの様にジェントルでスマートでイケてるから、さらなる悪党に対して、溜飲を下げる芸術的行為となってる。これぞ詐欺師の美学だね。少ない女性もイイ味出してる。日本人にはできないだろうなぁ。

本来なら、数十名のチームを組んで、ギャングに対して、細かく演じる様は、台本でも作って、練習しなきゃならないだろう。ゴンドーフが役者に対して面接を行うシーンはあるけど。

ロネガンが騙し取られた金は、今の価値で10億円だという。

最後の最後までドンデン返しの連続。フッカーが寝たカフェの中年女がフッカーを狙う殺し屋だったとは。ゴンドーフもフッカーも撃たれたと思ったら、それも策略で納得、やっぱり一流のハリウッド・エンターテイメント・ムーヴィーには違いないね。ロネガンだけじゃなく観てる客も騙す。

「面白いですねー。素晴らしいですねー。最後までわかりませんねー。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!」と淀川長治さんも絶賛したろう。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。