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「モナリザ」

TSUTAYA発掘作品「モナリザ(Mona Lisa)」(86年・イギリス、ニール・ジョーダン監督)。

刑務所を出たばかりの、うだつの上がらない中年男のジョージ。
妻とは別れて、一人娘のジェニーにも堂々と会えない。
彼はマフィア組織のボスの代わりに服役したので、組織から黒人高級コールガールのシモーヌを送り迎えする運転手の仕事をもらう。
初めは、高飛車でプライドの高いシモーヌとソリが合わなかったジョージだが、次第に彼女に惹かれていく。
そして、シモーヌに頼まれて、夜の歓楽街で行方不明となったキャシーを探すことになる。
組織に幽閉されてたキャシーを見つけて助けるが、実は、キャシーはシモーヌのレスビアンの相手で、シモーヌは自分に好意を持つジョージを利用したのだ。
組織の追っ手に踏み込まれて、シモーヌは追っ手を撃ち殺す。つい、ジョージにまで銃を向けてしまい、ショックを受けた彼はシモーヌの元を離れる…。

ジョージを演じたのは英の俳優ボブ・ホスキンスで、この映画でたくさんの男優賞を受けている。チビ・デブ・ハゲと三拍子揃った風貌で、すぐにカッカする血の気が多い役所はピッタリだ。

後半、ジョージは好意を持ったシモーヌを組織から守り、彼女のために必死でキャシーを探すが、シモーヌはキャシーに夢中で、ジョージのことは二の次。結局、ジョージの独りよがりの恋で終わったわけだが、自分の同様の経験から、とてもよくわかるので、辛くて悲しい映画だったなぁ。

ラストは、ジョージとその友人と愛娘ジェニーの3人で肩を組みつつ寂しく歩いてるシーンがなぜか哀愁を感じてしまう。

女は好きな相手のためだったら盲目になりやすいと思うが、いくら愛を押し付けても相手が好意を持ってない限り、単なる独りよがりで終わってしまうのだ。

ここまでやったのだから、相手も自分を好きなはず、との思い込みはストーカーと一緒だ。基本、理屈や損得で愛情が生まれるのではないのだから。

しかし、人を好きになるきっかけってなんだろうね。今までは気付いたら好きだったが多分多い。例えば、カワユクて美人でスタイルも申し分ない女だったら、精神よりも肉体が先行し、精神は後から付いてくる。精神が先行するものは相手を知って時間がかかることが多いだろう。

英ブライトンが舞台で、行ったのは、もう20年近く前のことだが海岸の風景を懐かしく思い出したよ。ここでモッズとロッカーズが大乱闘を繰り広げたのだ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。