リアル店舗の生き残りのカギは_ボードゲーム_にあり

リアル店舗の生き残りのカギは「ボードゲーム」にあり

デジタル全盛の時代にリアル店舗が生き残る4つのヒントが「ボードゲーム」に隠されている。

①自己紹介

こんにちは、ともきです。

東大を卒業してから大企業の20代社員として、地方で地域活性化を仕事としてます。(ご興味あれば、私のブログの自己紹介まで)

地域を活性化するうえで最も大切なのは「稼ぐ力」を上げていくことだと思います。それが地域の利益の源泉となり、雇用を生み地域に再投資することにつながるからです。

そのために、稼ぎを出す主体である「リアル店舗」がデジタル全盛の時代にいかに稼げるかを徹底的に考えていく必要がある。

そのためのヒントが、ボードゲームにはたくさん隠されているんです。

②ボードゲームの意義

それではさっそくボードゲームの果たす役割を3つ紹介していきます。

・手軽で便利なデジタル全盛時代だからこそ受ける面倒なコミュニケーション、不便な遊び
・体験してもらうことで価値を伝えることでブランドとなる。
・コミュニティを取り込む

どういうことか、次章から詳しく述べていきます。

③手軽で便利なデジタル全盛時代だからこそ受ける面倒なコミュニケーション、不便な遊び

まず、ボードゲームについて簡単に説明すると、大人数のプレイヤーが一つの卓を囲んで遊ぶ"アナログゲーム"の総称です。あえて雑な言い方をすれば人生ゲームのようなものをイメージしてもらえれば分かりやすいですかね。

ボードゲームは「アメトーーク!」で2016年8月に特集されて以降、テレビで月に1回は取り上げられ、ちょうどこの記事を書いてる2018年6月にもダウンタウンの「ガキの使いやあらへんで」でも2週連続特集されるほどの人気です。(詳細はこちらのニコボドさんのブログでご覧ください。)

そんなボードゲームは、デジタル全盛の今の時代だからこそ、受けているのでしょう。どういうことかと言うと、家にいながらスマホで動画見たり、ゲームしたり、LINEやSNSで友だちとつながったり。。。家にいながら無料で遊べる娯楽や、一人でいても仲間とつながれるツールがありふれているのが今の時代。そんな手軽で便利な時代に、リアルな場に皆で集まらないとできないボードゲームはある意味とても不便で面倒な娯楽といえます。でもそんなゲームがウケている。

なぜか?私は極端な便利さ・手軽さは多くの人に寂しさや物足りなさを感じさせるようになっているのだと思っています。その中で多くの人はボードゲームをやるための手間に価値を感じ、満足度が高くなる、「ファン」になるのだと思うのです。単純にやってみたらめちゃくちゃ面白いですしね。

あえて、便利さを捨てることで高い満足度を実現する。行列に並ぶお客の心理にも近いものがあるかもしれませんが、とても大切な示唆があるのではないでしょうか。

④体験させてブランドとする。

次に、「体験させる」ことの莫大な効果について話していきたいと思います。まずは無料で体験させて価値を知ってもらうことで高額でも売れるということ。ここに、現代のマーケティングで最も大切な概念である「教育」という要素が隠れています。

これまでの小売は「集客➡販売」するだけでした。しかし、店舗面積の全国的な拡大、ECの台頭のなかでは、同じ商品はどこで買っても同じだ、「安いところ・すぐに買えるところで買おう」と思われてしまいます。つまりコモディティ化してしまい、価格競争に陥りがちです。

それに対して、「集客➡教育➡販売」とするとどうでしょう。教育を間に挟むことで、相手に価値が伝わる。高くても今ここでこの人から買いたいと感じてもらう。それがブランドとなって、リピートしてもらうことにもなります。

教育の威力が理解できたでしょうか。そして、教育の場としてリアル店舗はとても向いてます。あたりに人だかりができてれば興味のなかった人も気になってちょっと聞いていこうかな、体験しようかなと思いますよね。そして、体験しているうちにとても良いものだとわかって買いたいと思う。少し高かったとしても大満足。

こんな風にリアル店舗は無関心な人にも興味を持ってもらえる格好の教育の場となります。例えば、ワークショップもその一例です。ジーンズショップがジーンズをどこの産地の生地を使ってどんな風に縫製してきたか、あるいはどんな機能があるのか、どんな想いで作ってきたのか。こうした情報がすべて価値となってお客さまの購買意欲をくすぐるのです。

イベントやワークショップを開催するのはとても面倒でハードルが高いですが、だからこそ開催することでライバルをごぼう抜きできる最高の武器になります。高単価でものを販売できる仕組みはそのまま利益率の高さとなって、再投資するための基盤となりますからね。

⑤コミュニティを取り込む

そして最後にコミュニティについて。マーケティングと並んで私が最も興味のある分野です。高齢化や都市への流入、未婚率の上昇は、全て必然的に単身世帯の増加につながります。この流れは避けようがなく、今後も単身者は増加の一途をたどるでしょう。

そうした背景のなかで、共通の価値観を持つ仲間=コミュニティを求めている人が増えています。特にコミュニティを求めている層は以下の3つだと私は分析しています。ボードゲームは一人では遊べません。リアルの場に人が集うことでしかできない遊びであり、非常に強固なコミュニティをつくれます。

そして、一度ハマった人はお金を惜しみません。通称「マニア」と呼ばれる人たちは他のモノへの出費をできるだけ抑えてその分好きなものへの投資は惜しまないのです。今の時代、フリマで誰でもモノが売れるようになり、商品の情報も口コミでいくらでも手に入る。そんな時代に賢い消費者はどんどん関心の薄い分野は安価でコスパ良く買う。その分浮いたお金を好きなものにどんどん使うようになっています。いわゆるメリハリ消費ですが、これは「マニア」をつくりやすい仕組みと僕は思います。

「マニア」は一度気に入った商品や会社への忠誠度が高く、なかなか離れないという強さを持っています。リピート客として会社の収益を下支えしてくれるお客さんとして今後企業は、構成員同士の繋がりが濃いコミュニティを支持していくことが必須だと思います。

まだまだ世の中には、ものすごいチカラを持っていながら世間からの評価・関心の低いコミュニティがたくさんあります。そうした団体をいかに早く見つけサポートしていくことができるか、それが人口減・消費飽和時代のリアル店舗の成否のカギを握るポイントだと私は考えています。

⑥まとめ

以上まとめると、ボードゲームから学ぶリアル店舗の生き残る秘策は以下の3つです。

1、満足度の高いイベントによるファンづくりを3つ紹介していきます。
2、教育を通じたブランドづくり
3、コミュニティの取込み、育成

こうした視点を忘れずに私自身も今後の地域プロデュースを進めていきたいと思います。

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