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ヴェネツィア[2024.2.18]

今日はヴェネツィアへ。フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅で7時20分頃出発の電車に乗り込む。

これから乗るのはフレッチャロッサ。昨日、ローマからフィレンツェに行く電車で車窓から見えていた、真っ赤な赤い高速列車だ。かっこいいと思っていただけに、これに乗れて嬉しい。

旅行の記録を書いて過ごした。途中、ボローニャあたりで窓の外に目をやると、霧で何も見えない。中部イタリアあたりは霧が深いみたいだ。

眠気に襲われて、気づいたらヴェネツィアまで来ていた。9時半前にヴェネツィア・サンタ・ルチア駅に到着。少し早すぎたかもしれない。

良い景色!こんな景色を毎日見れるなんて、ヴェネツィアの人が羨ましい。水面は太陽の光を反射してキラキラと光り、船は機嫌よくその上を進んでいる。

ヴェネツィアに来て最初に行くところは…コインランドリーだ。華やかな街に来たというのに、洗濯からスタートしなければならないとは。

30分で洗濯、30分で乾燥なので朝ご飯を食べて戻って来ることにした。コインランドリーへの道を引き返すと、雰囲気の良いカフェがあった。

中に入ると、中国人らしき若い女性がカウンターにいる。学生のようにも見える。パニーニとエスプレッソをお願いした。パニーニは聞いたことも食べたこともないので、気になる。

おいしそう。日本で言うところの惣菜パンにあたるみたいだ。一気にたいらげてしまった。

お店を出て、コインランドリーに戻った。洗濯はすでに完了している。容器に服を取り出し、乾燥機に移した。

乾燥させている間は本を読んだ。30分待たずとも20分程度で完全に乾くので、服を取り出して買い物袋に詰め込み、コインランドリーをあとにした。

サン・マルコの方にいろいろ見どころがあるみたいなので、行ってみよう。

ヴェネツィアはまるで迷路だ。こっちかと思って進むと行き止まりになるし、これは行き止まりだと思うと、道が続いていたりする。地図がないと目的地までたどり着くのは難しい。道もかなり細い。人一人が通れるくらいのスペースしかない所も多い。あとから気付いたが、建物の壁面にサンマルコの方向はこっち、というふうに矢印が示されている。これに従えば、ある程度間違えずに行くことができる。

道には沢山のお店が出ているが、どのお店も仮面を売っている。あとから調べたのだが、ヴェネツィアでは年に一回ヴェネツィア・カーニバルという仮面舞踏会をやっているとのこと。12世紀、総主教との抗争に勝利したヴェネツィアの人々が、勝利を祝ってサン・マルコ広場で踊ったことがその起源らしい。

とても大きな建物が見えてきた。サン・マルコ寺院だ。白ベースに金色や青色が見えていてかっこいい。

中世において、自治を確立するためには守護聖人を立て、宗教的な独立を確保する必要があったらしい。そこで9世紀に建てられたのが、このサン・マルコ寺院というわけだ。

この寺院はコンスタンティノープルのアヤソフィア大聖堂を模して作られている。中央部の円蓋にその特徴が現れている。

前の広場ではハトが飛び回っている。パンテオンの前の広場を飛び回っていたハトを思い出した。

寺院の門を回り込んで、真っすぐ進んだ。日差しが照りつける。半袖で十分なくらいだ。

ヨーロッパの観光客は、至る所で愛を表現している。手を繋いだり、抱き合ったり、キスをしたり。ヨーロッパ人はみんなそうなのかと最初は思ったが、おそらくそうではなく、世界中のアツアツのカップルがイタリアに集結しているというだけだろう。

海洋史博物館が見えてきた。この博物館には海洋の都市国家ヴェネツィアの海軍や海事の歴史についての展示がある。

ベネツィアは6世紀にランゴバルド人によるイタリア侵入を逃れた人々がアドリア海の沿岸に都市を作ったところから始まる。

11世紀には東方貿易の中心地となり、東地中海や黒海の貿易を独占した。14世紀末(1380年)にはキオッジャの戦いでジェノヴァを破り、地中海の覇権を握った。

しかしながら、1538年のプレヴェザの海戦でカルロス1世(カール5世として神聖ローマ皇帝)のスペインと連合艦隊を組むも、オスマン帝国に敗れる。これによって地中海の覇権を失った。続く1571年のレパントの海戦でこそオスマン帝国を破って地中海の海上権を回復するも、すでに喜望峰の発見によって貿易の中心は地中海ではなく、大西洋岸に移っていた。

18世紀末、ナポレオンのイタリア侵攻の後、フランスとオーストリアはカンポ・フォルミオの和約(1797年)を結び、ヴェネツィアはオーストリア領となって消滅した。この和約を結ぶ際に用いられたインク壺が展示されていた(レプリカ?)。

なんだかんだ2時間弱ぐらい博物館で過ごしたのではないだろうか。博物館を出て、しばらくあたりをぶらついた。

ヴェネツィアの風景。

今日は友達がたまたまヴェネツィアに観光に来ているので、夕食を一緒にとることになっている。ホテルはイタリア半島の方にあるので、ここから少し離れている。チェックインが遅くなると面倒なので、先に済ませておくことにした。

途中でマルゲリータをいただいた。ローマで食べたピザは薄くてカリッとしていたが、このピザはもっちりして弾力がある。日本で食べるピザはこちらだろう。

再び迷路のような道を進み、サンタ・ルチア駅まで戻った。

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