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小沢一郎だけがレガシーを残せた

 小沢一郎先生が最も優れた政治家である、と言うと「小沢信者」のレッテルを貼られて、何故か同じ党の仲間から攻撃されてしまう時代になりました。

 しかし、小沢一郎先生よりも優れた政治家がいないのは、客観的事実です。それは小沢一郎先生が何度下野して権力を失っても、反小沢派の人間が小沢一郎先生のレガシーを覆せていないということから明白なのです。

反小沢派は「本気」が足りなかった

 小沢一郎先生の最大のレガシーは「小選挙区制」導入でしょう。
 無論、小選挙区制には様々な批判があります。それは自由です。
 が、もし本気で小選挙区制に反対しているならば、小沢一郎先生が権力を失った間に小選挙区制廃止をすればよいのです。
 それをしなかった反小沢派は、所詮は本気では無いのです。
 他にも小沢一郎先生が導入した制度としては「党首討論」や「副大臣制度」があります。
 また「PKO法」も小沢一郎先生が導入した制度ですが、制定時には社会党を中心に反発があったと言います。しかし、その後社会党から総理大臣が排出された時も、PKO法廃止は政治日程に上りませんでした。結局は「本気での反対」では無かった、ということです。

政治家の優秀度はレガシーで決まる

 政治家の優秀度は「レガシー」(遺産)の有無で決まります。レガシーとは「仮にその政治家が政治生命を失ったとしても、遺るもの」です。
 例えば秦で法治主義を説いた韓非子は最終的に讒言で処刑されますが、彼が処刑された後も秦は法治主義を採用し、さらにその影響は何千年も続きました。政治生命どころか肉体生命を失っても遺るのが、政治家のレガシーです。
 「レガシーを残した政治家」は言わば「歴史を変えた政治家」なのです。そのような政治家が優秀であること、言うまでもありません。
 近代で言えば、インド共和国初代法務大臣でインド仏教復興運動提唱者であるアンベードカル菩薩はカースト制度廃止と言うレガシーを残した優れた政治家でした。
 逆にガンディーは世間で言われているような「偉人」ではありません。いや、宗教的には偉人かもしれませんが、政治的にはレガシーを全く遺せていません。
 ガンディーがカースト制度に反対したという都市伝説を信じている方も世の中には多いようですが、実際には彼は職業の世襲を理想視しており、カースト制度廃止には反対していました。
 無論、今のインドで職業世襲を理想視する風潮など、ありません。むしろ親の職業とは無関係のIT産業が発達しています。ガンディーの目論見は見事に失敗しています。
 近代日本で言うと田中角栄が優れた政治家でした。彼が『日本列島改造論』で示したプランは、その後も変更や凍結こそありましたが、全面的な否定はされていません。例えば新幹線の敷設計画は概ね田中角栄のプランが未だに継承されています。
 反田中角栄の政治家は沢山いましたし今の日本では田中角栄はすでに亡くなっているのですから、本気で『日本列島改造論』が間違いだと思えば遠慮なくそれに代わるプランを提示すればよいのに、誰も出来なかったわけです。これが偉大さの違いです。
 ちなみに、小沢一郎先生自身が田中角栄のレガシーと言えるかもしれません。
 田中角栄の晩年に彼の派閥を割った小沢一郎先生でしたが、結局、小沢一郎先生が推進した「小選挙区制」はまさに田中角栄の政策でしたし、『日本改造計画』の新幹線や高速道路の計画も『日本列島改造論』を超えるものではありませんでした。派閥争いでは田中角栄は負けたかもしれませんが、その政策は小沢一郎先生に受け継がれていったのです。

本気で無い政治家など無視せよ

 レガシーを残せない政治家の特徴は「本気でない主張をする」と言う一点に尽きます。
 「小選挙区制反対!」と言って小沢一郎先生を攻撃していた政治家の内、自分が政権を握って小選挙区制廃止に動いた方は、0人です。
 本気でない主張ならば最初からしなければいいのに、本気で無いことを大声で言って世論を惑わす、そういう有害な政治屋が多すぎます。
 だから私たちは「本気で無い反対」など、無視すれば良いのです。
 JR民営化にも反対する人は多くいましたが、現在JR国有化を求めている政治家など、全くいません。本気で無い反対論に付き合うなど、愚の骨頂なのです。

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