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眠れない毎日と波の音と虹の松原

いつから続けて最大3時間しか眠れなくなってしまったのか覚えてないくらいにここ数年眠れていない。

出産後の授乳期間でもないのに3時間おきに起きる。

ねる前にスマホを見るとブルーライトにより睡眠トラブルが起こることは知っているけれど、ベッドに入る時には必ずスマホを持っていくのが習慣となった。

You Tubeのホーム画面をスクロールしていき、好きな動画を見ていく。

そして部屋の照明を消して、You Tubeの眠れるらしい動画の海の波の音を耳元で小さな音で聞く。

海の波の音は幼い頃、毎年二泊三日で海水浴に行っていた佐賀県唐津市の虹の松原の国民宿舎を思い出す。

1964年頃、国民宿舎虹の松原の前で父に抱かれている私と姉

幼い頃、海水浴で遊んだ後、目を閉じると頭の中に海が見えていた。

宿泊施設は砂浜の近くにあったので夜中ザブンザブンと同じリズムで波の音が聞こえていた。

昼間の賑やかな海と違って夜の海は幼い私にはこわかった。

夕暮れ時は母の大好きな桜貝の貝殻を拾うのが私達家族の恒例だった。

欠けていない淡いピンクのきれいな貝殻を見つけると得意げに母に見せに行った。

桜貝の貝殻はとても薄くて欠けているものがほとんどだった。


You Tubeで眠れるらしい海の波の音はそんな幼い頃の唐津の虹の松原の海を思い出させてしまって、63歳の私を3歳の女の子にしてしまう。

今は亡き若い頃の父が海パン姿で笑顔で出てきたりもする。

幼い私は、赤い水着を着てブルーの水玉模様の浮き輪の中で、強い日差しの中で波にゆらゆら揺れている。

そして、つばの広い麦わら帽子をかぶった若い頃の母が私のそばで笑顔でいる。

海で遊んだあとは宿泊施設のエアコンが効いた部屋でお昼寝をした。

当時の一般家庭にはエアコンは無かった。もちろん我が家にも無かった。

海で遊んだ後、冷たいみつ豆(フルーツや寒天が入っている甘い蜜のデザート)を食べて、冷房が効いたお部屋でお昼寝をする。幼い私にもその気持ち良さは最高だった。


You Tubeですぐに眠れるらしい波の音を聞きながら幼くなってしまった私は父の体温を感じながら眠りにつくこともある。

昨年、夫とそんな幼い頃の思い出いっぱいの唐津に行った。

いかの活き造りのランチを食べ、唐津城に行ったり、鏡山に行ったり、七ツ釜へ行ったり、唐津バーガーを食べたり。

唐津バーガーのお店があるところがまさに私の幼き頃の思い出の場所、国民宿舎虹の松原の場所だった。

私は唐津バーガーを食べた後、虹の松原国民宿舎があった場所の前の砂浜で桜貝を探してみた。

美しい淡いピンク色の薄い貝殻の破片を見つけては手の中に集めて、私の唐津のお土産にした。

唐津くんちの鯛の鈴の置物と桜貝の貝殻

お家に帰ってから、国民宿舎虹の松原で撮った幼き頃の私と父の写真の横に桜貝を置いて飾ってみた。

虹の松原は今でも美しい砂浜です。
鏡山から見る虹の松原の海岸の風景は素晴らしいです。

眠れない話から佐賀県唐津市虹の松原海水浴場の思い出の話になってしまいました。


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