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日課をやめるのは簡単だけれど

もう10年ほど前のことだろうか。毎日ヨガをしていたことがある。といっても、自宅でDVDを見ながらやっていただけだ。それでも、起床後と寝る前に10分間ずつ、けっこう真面目に続けていた。

もともと運動は大嫌いなのだけれど、そのころは不思議と続けることが出来ていた。嫌々やっていたわけではなくて、「毎日ヨガをする」ということ自体が、心の支えのようになっていたからなのだと思う。

仕事が憂鬱な日もあれば、理由もなく気持ち落ち込む日もある。それでも、毎日同じことをやっているというだけで、私は根拠のない自信のようなものを得ていた。ヨガが、不安定な日々の生活を安定側に繋ぎとめてくれていた。

しかし、私は日課だったヨガを何となくやめてしまった。毎日やっていたころは無理なく、そして永遠に続けられる気がしていたのに、一度やめてしまうともう一度始めることは難しかった。何度か再開しようとしたが、そのたびに挫折した。かつてそれが心の支えだったなんて信じられないほどに、面倒くさくなっていたのだ。

もしも、呼吸をするように自然に出来ている日課があるのなら、それは安易にやめないほうがいい。毎日続けることによって知らず知らずに得られている恩恵は思っている以上にあり、それを一度手放したら再度手に入れることは難しいのだ。きっと今の私にとっては、noteがそれにあたる。だからうっかりやめないように、日々、自分自身に言いきかせている。

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