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サウジアラビア旅行【世界遺産マダイン・サーレとエレファントロック】

アル・ウラの③マダイン・サーレに行きました。ここはサウジアラビアで初めてユネスコ世界遺産に登録されたところです。

マダイン・サーレは、安倍元首相も2020年に訪問されてたようですね。動画にもなってました。安倍元首相の後ろに見えるのが、世界遺産マダイン・サーレの墓です。

ちなみに、リヤドで遭遇した朝日テレビの「旅サラダ」でも紹介されてました。

マダイン・サーレに関して「地球の歩き方」では、モハメッドが現れる前に栄えた都だったが、神の怒りで滅亡した「伝説の呪われた都」、と書かれていました。

ということは、「敬虔なイスラム教徒であるサウジアラビア人にとっては、近寄りたくない場所なのか?」と、サウジに行く前はそう思ってました。

全くの勘違いでした…(苦笑)
世界遺産に登録したぐらいですから、サウジにとって誇るべき遺産でした。

ヨルダンの世界遺産、ペトラ遺跡と同じナバテア人が建造した墓だそうです。

ちなみに、ペトラ遺跡を見に行った知人がいます。当時の私は全く興味がなかったので、「まさか自分がナバテア人のお墓を見に来るなんて!」と、ちょっと感慨深いです(苦笑)。

さて、下の写真はピーナッツの殻のような形のお墓、JABAL AL AHMAR。

「旅サラダ」でも説明されてましたが、上部の階段状の装飾は天国への階段だそうです。

下の写真はQASR AL FARID。
単独(1人のため)のお墓ですが、未完成らしいです。一節には資金不足、もしくは本人の遺体が戦争で見つからなかった、など。

下はJABAL ITHLIB。
今はこの細い岩の先には行けませんが、かつては行けたようです。

写真に写っているのはイスラム教徒のファミリー。お父さんは黄色のポロシャツ。赤いTシャツの小さい子供2人のうち、女の子の方も男の子と同じような格好でした。
アバヤとヒジャブを着た女性が2人いましたが、「奥さん2人」ではなく、「奥さんと大きい娘」だったのかもしれません。アバヤを着るのは、初潮が始まってからのようです。

岩の間にあったDIWANという集会所のような広い空間。人と比べると、かなりの高さがあるのがわかります。

案内役のサウジ女性。キリッとしていて、ハキハキした喋り方もステキでした。
ヒジャブで目しか見えませんが、アイラインがキリッと入ってます。ヒジャブ女性の化粧はアイラインだけみたいです。クレオパトラみたいな感じでしょうか、切れ長に見せるのが美の基準なのかな?
英語とアラビア語で説明してくれました。

JABAL AL BANAT(QASR AL BINT)乙女の墓。
1つの大きな岩に40近い墓があり、ほとんどが女性の墓だからです。大きすぎて全景は撮れませんでした。
なぜか岩肌に数カ所にシールが貼られています。

このシール。「3D SURVEY POINT, DO NOT REMOVE(3Dの調査ポイントなので、剥がすな!)と書いてあります。

その後、欧米系の撮影隊を見かけました。サウジアラビア観光振興の一環で、PR動画を撮影しているのかな?と思ってました。

帰国してググってみると、遺跡保存プロジェクトでした。

「サウジアラビアのVision2030に沿った、アルウラ王立委員会の庇護の下での画期的な取り組みであるヘグラ保存プロジェクトへようこそ。この野心的なプロジェクトは、卓越した修復技術で有名なイタリアのEstia社によって行われ、アルウラ郡の宝石であるヘグラ遺跡の素晴らしさを研究し、保存することを目的としています。」とのこと。

プロジェクトを見てみると。
2023年10月から2024年4月まで、初めてのフィールドワークがあり、3D調査をすると書かれてました。

October 2023 - April 2024
First Field Season
Start of the study of the state of conservation and 3D surveys.

そのためのシールだったのね!

JABAL AL BANAT(QASR AL BINT)の墓のうち、中に入れるお墓の中に入ってみました。

たくさんの細長い横穴が掘られていて、そこに遺体が置かれていたようです。ここも「旅サラダ」で紹介されてました。

ウインターパークに戻り、トイレ休憩。

観光客用に、10台以上の馬車が待機してました。1つの馬車を2匹の馬がひいているようです。馬車を撮影しているアバヤ姿の女性。
いいなあ、私も乗りたかった!
(なぜなら、馬車ならあまり遠いところへ行かないはずだから(笑))


我々は4WD に分乗して、高台へ。勾配が急な道路を延々と上ります。途中からまっ平らな道をずっと先の方へ。

やっと着いたのがHARRAT Viewpoint。ダダン遺跡から見えていた、真っ平らな山の一部のようでした。

高台から、岩山や低いところに広がる街が見えます。
非常に高いです(怖いです(笑))。

絶景を見ながらくつろぐソファーがあります。
YouTuberらしい女性が、「絶景を背景にした自分を撮ってほしい」とツアーメンバーの方に頼んでました。

夕暮れ時だったので、赤い岩山が段々と赤く染まっていき、とてもきれいでした。

そして、たまたま私達の滞在中に開催されていた草間彌生さんの展覧会へ。

実は、私はあんまり草間彌生さんの作品が得意ではないんですが…。
この作品は非常に幻想的でした。

わざわざこの展覧会を探してくださった添乗員さんには大感謝です(*^^*)

そして、日が暮れてからエレファントロックへ。象の形をした巨大な岩です。
ほぼ満月が美しく輝き、エレファントロックの周りには、砂漠に穴を掘って円形のソファーが置かれていて、たくさんの人がくつろいでました。

砂に埋まった形ではなく、地面に置くタイプの風情あるソファーも。

エレファントロックの反対側の岩肌近くには、食べ物や飲み物を売っているお店が並んでました。
日中は暑いため、日が暮れたら涼みに来るサウジアラビアファミリー達が、楽しそうにしているのが印象的でした。

生演奏もありました!ステキでした。

ここに来る前は、「象の形の岩を見てもなあ…」と思っていたのです。
でも、月明かりの中で、照明に照らされた幻想的なエレファントロックや、一般人のサウジファミリー達と同じ体験ができて、とても良かったです(*^^*)

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