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模倣のアイロニー(一次創作 詩532)

背が伸びた
だけどくせっ毛の髪は
相変わらずだ
泣かなくなった
だけど簡単に心を揺さぶられる

むかし歌っていたひとがいる
”何にも無いことはなんでもありってこと”
聴いたとき殴られたような
ものすごいショックだった
心が揺れるってこう言うことだ

でもそこに潜むアイロニーが
わたしにささやくの
”つまり何にも変わってないんだよね”
なんて答えたらいい?
牙をむき出して噛み付いたり?

こんなことを延々と
考えないといけないニンゲンは
なんともまぁ奇天烈で残忍な存在だろう
ここじゃない世界でも
わたしたちは同じことをしていて

みじめなのかな
手元のカードはフルハウスの可能性
ニンゲンの奇天烈さ残忍さが
止まらないダイスを転がすし
指を左右してカードをにらむ

それが未来って言う
やっと止められる時間
揺れた心はどうなった
残忍さはどうなった
”そんなもの”って片付けようか

伸びた背の高さに誓って
泣かなくなった瞳に告げて
”既決”にフォルダをポイしたら
変わらないことが変わらない
皮肉と一緒に口笛でも鳴らしてみようか

(画像はPinterestより)

未熟者ですが、頂戴いたしましたサポートは、今後の更なる研鑽などに使わせていただきますね。どうかよろしくお願い申し上げます。